パワレポ連動企画
プレイに差が付く!?最新ゲーミング液晶の最新トレンド&使い方 その3
DOS/V POWER REPORT 2022年夏号の記事を丸ごと掲載!
2022年11月4日 14:02
4K+144Hz↑
設置しやすい28型にKVM機能搭載とゲームも仕事も快適に
ゲームだけでなく、テレワークにも便利な使い勝手のよさが最大の強み。28型とデスクに設置しやすいサイズで、映像入力にノートPCと接続しやすいType-Cを用意。KVM機能を備えており、仕事用ノートPCとゲーム用デスクトップPCの両方を一つのキーボードとマウスで操作できる。また、4K/144Hz対応としては低価格だ。
DisplayHDR 400対応とHDRコンテンツも十分楽しめる上、明るさや色合いなどの調整も可能。HDR時はカラー設定が変更できない製品が多いので、好みやコンテンツに合わせて変更できる楽しさがある。
カラーモードは、7種類をプリセットとして用意。FSPモードは寒色系で暗部は見やすいが全体的には暗めの調整。RTS/RPGモードはコントラスト強めでギラギラしたチューニングだった。また、ユーザーがレッド、グリーン、ブルー、シアン、マゼンタ、イエローの6色を個々に調整できるのも特徴だ。
個性的なデザインが実は使いやすさのキモ レトロゲー好きも注目
背面のひし形デザインが目を引くが、端子部分が斜めになることで、ケーブルを抜き挿ししやすいという大きなメリットを生み出している。このサイズのゲーミング液晶としては軽めで設置しやすいなど、使い勝手は良好だ。背面やパネル下部にコントロール可能なLED、スタンドの上部にはヘッドセット置き場があるのはゲーミング液晶らしいところ。
暗部補正や照準を画面の中心に表示など、お約束な機能に加えて、解像度の低いレトロゲームのドットをシャープにする「GAME REMASTER」というユニークなモードも用意している。カラーモードはジャンル別ではなく、ゲーム、標準、暖色、寒色、ECOなど色みや目的別に9種類ある。ゲームモードは赤がやや強めで暗部を見やすくしたチューニングという印象で、標準モードに比べると全体にやや明るめ。
色域はスペックではDC-P3カバー率95%で、実測ではsRGBカバー率99.9%、sRGB比で130.5%と十分な広さだ。
5系統の映像入力 高性能なスタンド 機能面は充実の一言
デザインこそビジネス向けにも通じるシンプルなものだが、DisplayPort×2、HDMI×2、Type-C×1と5系統もの入力を備え、スタンドはスイベルやピボットにも対応と高機能、PIP(ピクチャーインピクチャー)やPBP(ピクチャーバイピクチャー)も備え、リフレッシュレートは150Hzとちょっと高め。DisplayHDR認証こそ取得していないが、HDRもサポートと機能面では8万円前後とは思えない充実ぶりだ。
色域は実測でsRGBカバー率98.1%、sRGB比で117.6%と今回の中ではやや低め。販売されているディスプレイ全体で見れば優秀なのだが、この辺りが価格差になっているのだろう。
カラーモードは標準、ゲーム、映画など用途別に7種類あり、そのゲームの中にさらにFPS、RTS、MOBAの3種類が用意されている。FPSモードはコントラストを強調し、立体感を向上させている。RTSモードは輝度をやや抑えつつ、暗部を見やすく補正する。
勝負にこだわるならやっぱりコレ!ガチ向け超々高速ディスプレイ最前線
4K/144Hz対応の製品が増えてきたが、eスポーツ系のFPSやTPSで勝利にこだわるなら超高リフレッシュレート液晶が最適なのは間違いない。敵の動きを見逃さずに把握するのにより有利になるからだ。また、サイズもゲームのことだけを考えると画面全体を視野に入れやすい24型がベスト。
ここでは、よりガチ対戦ゲーマー向き・実戦に効く製品をピックアップした。
3万円以下で240Hzを実現 機能面も抜かりなし
240Hzのリフレッシュレートを実現する液晶は、フルHDであっても4万円台が大多数。原稿執筆時点で唯一3万円以下を実現しているのがこの製品だ。
240Hz対応だけではなく、PS5の120Hz駆動も可能。VRRやHDR、ブレを軽減するMPRTを備えるなど、ゲーミング液晶として必要な機能もしっかり揃えている。コスパ重視でも一歩上を行きたい人に。
現役最速の390Hz!異次元のなめらかさ
すでに500Hzの製品化も発表されているが、原稿執筆時点で入手可能なものの中では最速となるリフレッシュレート390Hzの製品。
価格を問わずとにかく描画のなめらかさにこだわる人には最高と言えるが、390fpsを出すにはフルHDかつレインボーシックス シージなど軽めのゲームであったとしてもアッパーミドルのGPU およびCPUが必要だ。
ウルトラワイド
大画面で湾曲&144Hz ゲームにも映像にも没頭したい人へ
34型の大画面でさらに湾曲の没入感、DCI-P3カバー率98%の広色域、DisplayHDR400準拠かつHDRコンテンツをより際立たせる独自のHDRi技術、ウーファーを備える高音質のスピーカー、144Hz&VRRサポートとゲームも映像もハイレベルで楽しめる基本スペックを揃えている。
エンタメ系ゲーミング液晶ブランドのMOBIUZらしく、カラーモードとサウンドのプリセットにはこだわりを見せており、たとえばカラーをFPSにすると暗部が見やすくなり、サウンドをFPSにすると銃声や足音がハッキリと際立つ。おっくうになりがちなプリセットの変更もリモコンで手軽に行なえるのがよいところだ。
ただ、幅が81.52cmと大型なので、デスクに設置できるか事前に確認しておきたい。ブレ防止や暗部補正、二つのデバイスの映像を表示するPIPやPBPも備えるなど、そのほかの機能も充実。それだけに価格は高いが、見合うだけのクオリティを持っている1台だ。
34型で5万円以下 165Hzで色域も広い これはお買い得だ
圧倒的なコストパフォーマンスが最大の強みだ。34型の大型サイズでUWQHD(3,440×1,440ドット)の高解像度、sRGBカバー率99%の色域、165Hzの高リフレッシュレートとこれだけのスペックを揃えて5万円を切る価格は驚きと言える。
応答速度も1msと速く、DisplayHDR認証はないがHDRにも対応。VRRやブレ防止(MPRT)、画面に照準を表示させたりと暗部補正こそないがゲーミング系の機能もしっかり備えている。
カラーモードはゲーム、中間、シネマ、暖色、寒色など8種類。ゲームモードではやや明るめで暗部を見やすくしている印象だ。
リフレッシュレート165Hzが利用できるのはDisplayPort接続のみで、HDMIは100Hzまで。そのため、残念ながらPS5の120Hz駆動には対応していない。
入力は2系統のみ、スピーカー非搭載などコストを抑えた作りを感じる部分はあるが、ウルトラワイドを低価格で入手したいなら間違いなくオススメ。
[TEXT:芹澤正芳]
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