パワレポ連動企画
プレイに差が付く!?最新ゲーミング液晶の最新トレンド&使い方 その2
DOS/V POWER REPORT 2022年夏号の記事を丸ごと掲載!
2022年11月2日 09:00
量子ドット
充実のゲーム機能とDisplayHDR 600でエンタメも楽しめる高級機
画面の美しさとゲーム機能の充実度はピカイチだ。量子ドットを採用しており、色域はsRGBで160%、DCI-P3で98%と今回取り上げた9製品でトップクラス。実測でもsRGB比で161.6%の色域を記録しており、その実力は確か。
さらにDisplayHDR 600認証とHDR対応コンテンツでは明暗、とくに白い部分が際立ち立体感のある映像が楽しめる。
カラーモードはジャンル別に5種類が用意されており、FPSモードでは暗部を持ち上げる明るさ重視のチューニング。RTS/RPGモードでは、陰影を強めて雰囲気を重視した絵作りだ。モードごとに色が極端に変わるので、好みのものを探る楽しさがある。
ゲーム関連としては、多くの製品で排他仕様となっている、ブレを防止するELMB SYNC(いわゆるアンチモーションブラー)とテアリングを防止する可変リフレッシュレート(以下VRR)を同時使用できるのが強み。価格は高いがそれだけの性能を持っている。
HDRへのコダワリに驚き スピーカーの音質も良好 エンタメ追求型の1台
今回もっとも高価だが、それも納得のコダワリに満ちた1台だ。量子ドットによって各色が際立つだけでなく、DisplayHDR 600に準拠し、独自拡張したHDRiによる「ゲームHDRi」プリセットでは寒色寄りの設定でゲームのディテールを際立たせ、「シネマHDRi」では色のメリハリや鮮やかさがさらにアップ、とHDRコンテンツを見るのを楽しくさせてくれる。
カラーモードはジャンル別に6種類を用意。FPSでは輝度を上げて暗部を見やすくし、RPGは長時間プレイを意識してかやや暗めで目に優しい色合いになる。
ウーファー付きのスピーカーは迫力としっかりとしたステレオ感がある。さらに、ジャンル別のプリセットも内蔵し、FPS設定では銃声や足音が際立つ。ノイズキャンセリング機能を備えたマイクもあり、ヘッドセットなしでも快適なボイスチャットが楽しめるのもよい。広色域で4K/144Hz、VRRやブレ防止、暗部補正などお約束機能も当然備える。
湾曲&240Hz ほかにはない没入感を味わえる唯一無二の存在
解像度こそWQHDだが、量子ドット、27型で湾曲パネル、240Hzの高リフレッシュレート。これらの要素を満たすのは、原稿執筆時点では日本でこれ1台しかなく、まさに唯一無二の存在。
1,000Rという高い湾曲率によって、27型ながら視界に画面全体を入れやすく、かなりの没入感を得られる。240Hzのリフレッシュレートは、144Hzとは明らかに異なる動きのなめらかさ。
パネル下部に有線マウスのケーブルを引っかけるマウスバンジーを取り付け可能、側面には引き出し式のヘッドセットハンガーがあるなど、ゲーミング液晶ならではのギミックも多彩だ。
DisplayHDR 400にも準拠。HDRコンテンツを再生すると、やや明るめだが立体感が出る色で見応えがある。カラーモードは、FPS、レーシングなどジャンル別に5種類。FPSモードは明るさ重視で、暗部補正するナイトビジョンも自動で有効に。RPGはやや暗めで、長時間プレイ重視の調整だ。
大画面で低価格!スリムで設置しやすいクリエイティブ向け液晶
ゲーミング液晶を集めた本特集の趣旨と少々ずれるが、実売5万円で購入できる量子ドット採用、カラーモードにゲームモードも用意する、という点を考慮してチョイスしたカメラマンやデザイナー向けの高色域な製品。実測でsRGBカバー率は100%、sRGB比で146.3%と高い色の再現性を見せており、リフレッシュレートは60Hzだが、高速タイプを必要としないゲーマー、たとえば美麗映像やストーリー性重視のシングルプレイゲームを愛好する人なら注目に値する。パネルは薄型で3辺フレームレスということもあって圧迫感はなく、軽いので設置しやすい。
カラーモードは、標準、あざやか、オフィス、ゲーム、Webの5種類。ゲームモードではコントラストを高めてメリハリを強くする印象だ。HDRには対応していない。
高さ調整のできないシンプルなスタンドがやや残念だが、スマホやタブレットを置けるミゾは意外に便利。
[TEXT:芹澤正芳]
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