パワレポ連動企画

枯れた回路は最新回路にも勝る!Antec「CSK750H」

DOS/V POWER REPORT 2023年冬号の記事を丸ごと掲載!

Antec CSK750H

たかがBronzeされどBronze!枯れた回路は最新回路にも勝る!

必要最低限の回路で故障率も低そう
DC-DCコンバータも見当たらず、直で3.3Vと5Vを取るレガシーな回路。これだけ部品数が少なく枯れた回路だと逆に安心、故障も少ないかも?
ファン:12cm角(底面)●電源コネクタ:ATX20/24ピン×1、ATX/EPS12V×2、Serial ATA×8、ペリフェラル×3、PCI Express 6+2ピン×4
型番出力奥行き実売価格
CSK750H750W14cm11,000円前後
CSK650H650W14cm10,000円前後
CSK550H550W14cm8,000円前後
消費電力アイドル時:52.7W/高負荷時:413W
動作音アイドル時:37dB/高負荷時:37.4dB

 久々に試す80PLUS Bronze認証電源。だがこれが捨てたモンじゃなかったというのが第一印象だ。

 中身は部品配置に余裕があってエアフローはよさそうだが、昔ながらのメイントランス中央配置や海外メーカー製の電解コンデンサが目につく2次側平滑回路のざっくりとした回路が、4年以上前にタイムスリップした感じだ。

 今どきの電源なら当たり前に付いているプラグインコネクタ裏のバイパスコンデンサもなく、直付けのATXケーブルなどのハンダ付けも趣深い(笑)。

枯れた回路 ただし最新製品だけあって整然
回路的に古いのはもちろんそうだが、最新製品だけあってごちゃっとした印象はない。現代版のBronze認証電源だ

 それでいて基準電圧はすべて12.1Vという強気の設定に加え、電圧降下も0.3~0.4Vと安定している。ノイズは若干長周期に交流成分が残っているものの、短周期で見るとそれほどノイジーというわけでもない。

 枯れた回路の安定性ってスゲー!と改めて感心させられる電源だ。小出力モデル狙いの方必見と言える。

3系統の+12Vがほぼ同じ動きをする。ATX24ピンは0.3V、それ以外は0.4Vの降下幅でバシッ!と下限が安定するところが素晴らしい
リプルは少ないが波形全体が右上がりになっていて、長周期のうねりの影響を受けている
最低限の電解コンデンサとチョークでここまで安定化できるなら、逆にほめてあげたい!Bronze認証の製品でもここまでできるぞ、と
【検証環境】
CPUAMD Ryzen 9 5900X(12コア24スレッド)
マザーボードMSI MPG X570 GAMING PRO CARBON WIFI(AMD X570)
メモリKingston HyperX Savage DDR4 HX430C15SBK2/16(PC4-24000 DDR4 SDRAM 8GB×2)
ビデオカードNVIDIA GeForce RTX 3090 Founders Edition(1,000W環境で利用)、ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080(NVIDIA GeForce RTX 2080、750W環境で利用)
SSDSolid State Storage Technology Plextor M8Se(G)シリーズ PX-512M8SeG[M.2(PCI Express 3.0 x4)、240GB]
OSWindows 11 Pro
室温20℃
暗騒音34.8dB
アイドル時ベンチマーク終了10分後の値
高負荷時3DMarkを実行中の最大値
動作音測定距離ファンから約15cm
電力計Electronic Educational Devices Watts Up? PRO
電圧計測方法三和電気計器 PC-20を3台使用し、各コネクタの電圧を計測
リプル計測方法Pico Technology PicoScope2204を使用しアイドル時に計測

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 今回は、DOS/V POWER REPORT「2023年冬号」の記事をまるごと掲載しています。

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