パワレポ連動企画
定番モデルが最新仕様にリニューアル!サイズ「KOTETSU MARK3」【PC PARTS SCRAMBLE CPU COOLER編①】
DOS/V POWER REPORT 2023年春号の記事を丸ごと掲載!
2023年10月30日 10:05
定番モデルが最新仕様にリニューアル
こんなユーザーにオススメ
・コスパに優れるCPUクーラーを探してる
・比較的コンパクトで干渉しにくいものが欲しい
・取り付けは簡単なほうがいい
サイズのロングセラー空冷CPUクーラー「虎徹」がMARK3へと進化。去年の1月にMarkⅡをベースにファンのみを変更したRev.Bが発売されていたが、今回はファンこそ共通だがヒートシンクが新設計になった。
ヒートシンクの変更点から見ていこう。まず、分かりやすいのがトップカバーが装着された点。素材は樹脂製だがヘアライン風加工で金属を模した質感で、全高は旧モデルと同じ154mmに抑えられている点は評価したい。フィンの枚数は52枚と旧モデルから4枚減っているが、フィンの厚みは0.4mmと旧モデルよりも分厚い。ベース部分は最近流行のダイレクトタッチ式ではなく、ヒートパイプをベースプレートに埋め込んだタイプで、最近のCPUに合わせて40×40mmに大型化さ
れた。
付属ファンはMarkⅡ Rev.Bと同じKAZE FLEXⅡ 120」が付属。回転域が300 ~ 1,500rpmで最大風量は67.62cfm、最大静圧は1.5mmH2Oという仕様。付属品に関してはリテンションキットが第5世代へと進化している。LGA1700やAM5に標準対応しつつ、Intel/AMD用のリテンションプレートが共通化されているほか、ヒートシンク側にテンション調整ボルトも装備。ただし、Intelプラットフォーム用のバックプレートは樹脂製に変更されており、旧モデルのようにはテンションをかけられない点には注意。ファンクリップも素材が変更されており、取り付けやすくなっている。このように、細部にわたってアップデートされた製品だ。
検証は電力制限を解除したCore i7-12700Kを用いたシステムで行ない、比較製品としてエントリークラスで人気のDeepCool AK400を用意。高負荷時には両製品ともファンが全開で回っているが、AK400が1℃下回った。ヒートシンク自体はKOTETSU MARK3のほうが大きいが、AK400のファンは静圧が2.04mmH2Oとより高く、ここが検証結果に影響していそうだ。高負荷時の動作音に関してはAK400と比べるとうるさく感じる人が多いだろう。回転数で風量を稼ぐ方向ではなく、より静圧を高めて回転数を落とす方向のほうがより多くの人に受け入れられそうなので、次世代モデルにはそこを期待したい。
今回の検証では冷却性能や静音性に関しては旧モデルと同等だったので、新モデルとしては少しインパクトに欠ける。リテンションキットやファンクリップなど細かい改良も見られるが、バックプレートが樹脂製だったりと詰めの甘さも見られる。
CPU | Intel Core i7-12700K(12コア20スレッド) |
マザーボード | MSI MAG Z690 TOMAHAWK WIFI DDR4(Intel Z690) |
メモリ | Micron Crucial CT2K8G4DFS832A(PC4-25600 DDR4 SDRAM 8GB×2) |
ビデオカード | MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X TRIO(NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti) |
SSD | Western Digital WD Blue SN570 NVMe WDS500G3B0C[M.2(PCI Express 3.0 x4)、500GB] |
電源 | MSI MPG A850GF(850W、80PLUS Gold) |
OS | Windows 11 Pro |
グリス | 親和産業 OC Master SMZ-01R |
室温 | 25℃ |
暗騒音 | 30dB以下 |
アイドル時 | OS起動10分後の値 |
高負荷時 | CINEBENCH R23 Multi Coreを10分間連続実行した際の最大値 |
CPU温度 | HWiNFOのCPU Packageの値 |
動作音測定距離 | ファンから20cm |
[TEXT:清水貴裕]
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