借りてみたらこうだった!
GIGABYTEオリジナル設計のRadeon R9 290X「GV-R929XOC-4GD」をテスト
リファレンスから静音性向上、動作時の温度は10℃も低下
2014年2月4日 12:10
今回は、GIGABYTEから販売中のハイエンドビデオカード「GV-R929XOC-4GD」をお借りしました。AMD最新のハイエンドGPU「Radeon R9 290X」を搭載し、GIGABYTEのオリジナル設計を採用したビデオカードです。
オリジナルデザインのRadeon R9 290X搭載ビデオカード
GIGABYTEのRadeon R9 290X搭載ビデオカードとしては、2世代目の製品であるGV-R929XOC-4GDは、カード全面を覆うオリジナルGPUクーラー「WINDFORCE 3X」による冷却機能の強化と、GPUの最大動作クロックを4%向上させたオーバークロック仕様を特徴としています。
巨大なGPUクーラーの影に隠れていますが、基板もGIGABYTEオリジナル設計を採用しており、完全にGIGABYTEオリジナル仕様のビデオカードとなっています。
オーバークロック仕様でパワーアップ!
GV-R929XOC-4GDに搭載されたRadeon R9 290Xは、リファレンス仕様の最大動作クロック1,000MHzより高い1,040MHzで動作するよう、GIGABYTEによってオーバークロックされています。この、メーカー独自のオーバークロックによって、どの程度パフォーマンスが向上しているのか、ベンチマークテストでチェックしてみました。
・ベンチマークテスト環境
CPU Intel Core i7-4770K マザーボード GIGABYTE GA-Z87X-OC メモリ G.SKILL F3-2133C11Q-16GAO OS Windows 8.1 Pro 64bit ドライババージョン AMD Catalyst 13.12
クロックの上昇率が約4%ということもあり、リファレンスモデルより圧倒的に高性能という訳にはいきませんが、どちらのベンチマークテストでも、GV-R929XOC-4GDがリファレンスモデルを上回っており、オーバークロックによる性能向上が確認できます。
TDP450W対応の「WINDFORCE 3X」がR9 290Xをしっかり冷却
GV-R929XOC-4GD最大の特徴は、基板全面を覆うオリジナルGPUクーラー「WINDFORCE 3X」でしょう。WINDFORCE 3Xは、6mm径ヒートパイプ4本と、8mm径ヒートパイプ2本を備えるハイスペックなヒートシンクに、3基の冷却ファンを組み合わせることで、TDP450Wに対応した高性能GPUクーラーです。
この強力なスペックのGPUクーラーが、高発熱で知られるRadeon R9 290Xをどの程度冷却できるのか、先ほどテスト結果をご紹介した「FINALFANTASY XIV 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」実行中の温度をモニタリングしてみました。
ベンチマーク中の最高温度は、リファレンスモデルが94℃、GV-R929XOC-4GDが84℃でした。最高温度で10℃もの差が付いているというだけでも、リファレンスモデルのGPUクーラーとWINDFORCE 3Xの実力差は明らかなのですが、この温度差をつけながら、動作音はGV-R929XOC-4GDの方が遥かに静かでした。オーバークロックによって、GPUの発熱量が増えているにも関わらず、より静かで冷えるという結果から、WINDFORCE 3Xの実力の高さが伺えます。
静かで速いRadeon R9 290X
リファレンスモデルより高いパフォーマンスを実現しながら、静粛性にも優れたGV-R929XOC-4GD。GIGABYTEオリジナル設計の採用により、リファレンス仕様のRadeon R9 290Xより、ワングレード上の製品に仕上がっている印象です。独自設計のビデオカードは、価格が高くなりがちですが、GV-R929XOC-4GDの価格はおおよそ70,000円前後と、Radeon R9 290X発売当初のリファレンスモデル価格と同程度となっています。
AMDの独自API「Mantle」により、パフォーマンスが最大45%向上すると言うBATTLEFIELD 4をはじめ、今後ゲームでのパフォーマンス向上が期待されるRadeon R9 290X。今から購入を検討するなら、比較的安価にワングレード上の品質を得られるGV-R929XOC-4GDは、選択肢に加えたい一枚です。
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