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CP+2019で見かけたちょっと気になるアイテム その3

Adobe RGB 100%対応のノートPCや、10G LANを使った写真向けNASソリューションも

 カメラと関連機器の大規模展示会「CP+」がパシフィコ横浜で開催中ですが、カメラ関連製品だけでなく、PC周辺機器なども一部出展されており、クリエイター向けのPCや関連製品も展示されています。

 そこで、いくつか会場で気になったアイテムをピックアップしてご紹介します。

 なお、イベントで発表された製品などは僚誌でより詳しく紹介されているので、デジカメ Watchの記事PC Watchの記事も併せてごらんください。

Adobe RGB 100%対応液晶 + Core i9-9900K/GeForce RTX 2080なウルトラハイエンドノートPC

 CP+ではカメラや周辺機器だけでなく、クリエイター向けのPCなども展示されています。

 マウスコンピューターはAdobe RGB100%対応4K液晶、Core i9-9900K、GeForce RTX 2080、DDR4メモリ64GBを搭載したノートPCを展示。スペックはもはやデスクトップPCといった感じのモンスタークラスのモデルですが、価格も税抜き459,800円とウルトラハイエンドらしいものになっています。

 このモデルは秋葉原のmouse computer秋葉原ダイレクトショップでも展示されていますが、会場では特にAdobe RGB100%対応である点をアピール。

 クリエイター向けのノートPCは、CPU/GPUがハイスペックなモデルは増えつつあるものの、液晶に関してはカラーマネジメント対応であったり、Adobe RGB対応のモデルは選択肢がまだ少ない状況です。特に写真は色合わせが重要になるので、この点がCPUやGPUよりもアピールされていました。

24インチ液晶を雪山の頂上に持ち込める?BenQのディスプレイキャリングケース

 写真が好きな人であれば、出先で作品の仕上がりを確認したいことは多々あるかと思います。タブレット程度の画面サイズがあればある程度状態をチェックできますが、仕事の場合などはより正確な状態を見ておきたいところ。

 そんな要望をかなえるべく、カラーマネジメント対応ディスプレイを屋外へ持ち出すためのソリューションをBenQが展示していました。

 PC Watchにより詳しい解説が掲載されていますが、雪山などエクストリームな環境での作業を可能にするためのモデルで、カタログを見る限り32インチクラスの液晶も持ち出せるようです……。

 内部には液晶ディスプレイを動作させるための大型バッテリーが入っていますが、スペース自体はあるので、他の機材も収納して持ち運べそうです。普通にデスクトップPC用のディスプレイをモバイルしようとすると壊れるので、大型ディスプレイを持ち出したいユーザーには良いアイテムになるかも。雪山だけでなく星空を撮影する際などにも活用できそうな気がします。

税抜き5万円割れの「ColorEdge」が近日登場

 EIZOの「ColorEdge」シリーズは、写真やデザインに関わる人であれば一度は使ってみたいと思う液晶ディスプレイだと思いますが、高価なためなかなか手が出せないモデルだったりもします。

 そんな中、税抜きで5万円を割り込む「ColorEdge」の新モデルが展示されていました。型番は「CS2410」で、予価は税抜き49,800円(税込53,784円)。発売予定日は3月19日。

 24.1インチの非光沢IPSパネル(1,920×1,200ドット)を採用したモデルで、色域はsRGB 100%カバー、カラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」にも対応しています。

 販売はEIZO直販サイトのみになるとのことで、店頭で見られないのが残念ですが、カラーマネジメント対応のクリエイター向けモデルとしては手が出しやすい価格なので、これからディスプレイを購入する予定の方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

10G LAN環境ならNAS上のファイルをそのままRAW現像OK、Synologyがデモ

 Synologyのブースでは、NASを10G LAN化し、写真用のメインストレージとして使用するデモを行っていました。

10G LAN対応のMac mini
DS1618+に10G LANカードを増設
2ポートタイプの10G LANカードも展示されていました

 Mac miniと同社のNAS DS1618+を10G LAN対応化し直結、NAS上のファイルであっても快適に編集可能なことをアピール

 もちろん、できるかできないかで言えば、1G LAN接続のNAS上のファイルを直接編集することは可能ですが、ストレージの最高速度が100MB/s前後に制約されるので、快適ではありません。しかし、10G LANで接続すれば1GB/s近くまで速度を伸ばすこともできるで、環境を整えればSATA SSD上で作業するよりも快適な環境を構築可能です。

 これまでNASはデータを保管する場所でしかありませんでしたが、10G LANが普及すれば、NASをローカルドライブと同じ感覚でメインストレージとして使用する時代が来そうな予感がします。

ノートPCにこそ液晶を増設すべき?EIZOがノートPCと大型液晶の組み合わせをアピール

 EIZOのブースでは写真向けの液晶ディスプレイがアピールされえていた以外に、ノートPCにこそデスクトップPC用の液晶ディスプレイを増設すべきと用途提案も行われていました。

 そのコンセプトの元、USB Type-Cケーブル1本でノートPCと接続可能で、60Wの電源供給も可能な「ColorEdge」のコンセプトモデルが展示されていました。

 ノートPCは画面が小さかったり、色再現性に優れるモデルが限られていたりするので、写真をより楽しむならカラーマネジメント対応液晶ディスプレイを組み合わせるのは理にかなった環境です。デスクトップPCよりもスペースをとらないので、鉄板の組み合わせになったりして……。

 ケーブル一本で映像/電源の接続が可能になるのはかなり便利なので、USB Type-C対応のPCと液晶ディスプレイは増えていってもらいたいところです。