NANDを刷新、新ファーム搭載の「M6」
同社ブースでもっとも注目できる製品が、コンシューマ向けの次世代モデル「M6」。
これは、「NANDフラッシュを新チップに変更し、それに合わせてファームウェアも変更したもの」(同社)という。速度や信頼性も向上するほか、新チップへの変更に伴って、技術的には1TB品も実現できるようになったとされる。
搭載しているNANDフラッシュは東芝のMLC品で、1チップあたりの容量は2倍に増加。NANDフラッシュの製造プロセスは「現在の19nmプロセスの次のもの」(同)という。
なお、NANDフラッシュは製造プロセスが微細化すると理論上の書き換え回数が減る、といった特性が知られているが、「その問題に対応するためにもファームウェアを変えており、SSD全体でみると、信頼性は逆に向上する」とのこと。
ブースで表示されていた公称値はリードが最大540MB/s、ライトが330(128GB)~470MB/s(512GB)。コントローラは現行同様のMarvell 88SS9187とされている。
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リード最大780MB/s、PCIe接続のSSDも変換アダプタでデスクトップでも利用可?
また、同社はOEM向けや工業向けSSDの新モデルも多数展示。その中で最も注目できたのがPCIe Gen2.0対応の「M.2」だ。
「Ultrabookなどへの組み込み向けで、今のところ市販は考えていない」という製品だが、読み込み速度は最大780MB/s(512GB)、書き込み速度は同550MB/s(同)とかなり高速。
展示品の搭載NANDフラッシュは東芝製で、256MB~1GBのDRAMバッファも搭載。SSDのコントローラチップはMarvell製で、SATAコントローラを経由するのではなく、直接PCI Expressに接続されているという。
変換アダプタなどを介せば、理論上、デスクトップPCでも利用できるそうで、自作的にはそうした方向を模索してみるのも面白そうだ。
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大容量キャパシタ搭載SSDも展示、停電にも対応
工業向けの組み込み製品で興味深かったのが、大容量キャパシタを搭載した製品。
基板には小型キャパシタがずらりと搭載されており、電源が断たれた場合、これらが貯めていた電力でDRAMバッファの内容をNANDフラッシュに書き込む仕組み。同様の機構はIntelなどのサーバ向け製品にも搭載されているが、この製品は「他社に比べてDRAMバッファの量が多く、その分キャパシタも増えている」(Plextor)とか。
ラインナップは128GB/256GB/512GBの3種類で、DRAMバッファはそれぞれ256MB/512MB/768MB。キャパシタについては「DRAMバッファ全容量を保存し終えるだけの容量がある」(同)とのこと。
公称速度はリード最大520MB/s、ライト最大450MB/s。工業向けのため、動作温度の範囲が広く、下はマイナス40℃、上は85℃でも動作保証があるのも特徴だ。
なかなか面白い製品だが、価格は「非常に高い」そうで、一般向け販売の予定も今のところないとのこと。ただし、将来はサーバ向け製品を用意する可能性があるとされる。サーバ向け製品は、PCパーツショップが取り扱う場合もあるため、その場合は購入できるようになるかもしれない。
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軍事用PCにも採用、SLCのSSDを展示中
最近はMLCのSSDがごく一般的だが、SLC SSDも工業向けとして展示されていた。
興味深かったのは「軍事用PCでの採用例もある」(Plextor)ということ。「軍事専用」というわけではなく、医療用などでも使われる汎用品だが、耐久性を特に重視する分野ではやはりSLCのSSDを採用することがあるようだ。
ちなみに容量は32GB/64GB/128GBの3種類で、バッファ容量は128MB。公称速度はリード最大420MB/s、ライト最大380MB/s。
市販の予定はないそうで、価格も特に公表されていない。
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