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「新OS『DSM 6.1』の新機能を一部紹介、“Synologyの無線ルータ”も展示アリ」Synology
~「NAS EXPO 2016 秋」見所紹介(5)~
text by 石井英男
2016年10月6日 11:00
NASの活用方法を提案するウエスタンデジタルジャパン主催の「NAS EXPO 2016 秋」が、10月8日(土)の11:00~18:00に、ベルサール秋葉原で開催される。
NAS EXPOは今回が2回目の開催だが、今回は前回よりも出展企業が増え、さらに大規模なイベントとなる。参加予定企業は、Western Digital、アイ・オー・データ機器、Synology、フィールドレイク、ASUSTOR、ASUS、AOS、QNAP、WinDiskRescue(くまなんピーシーネット)、CFD販売、TP-Link、ユニットコム、ロジテックである。
Synologyは、ワールドワイドで高いシェアを誇るNASメーカー。昨年のNAS EXPOでも、同社国内代理店の一つであるフィールドレイクがNAS製品を展示、来日したSynology本社スタッフも含めて話題を集めていた。同社は今年もNAS EXPOに出展する、ということで、フィールドレイク 営業企画部 部長 小川将司氏(以下、小川氏)にお話をおうかがいした。
「昨年の手応えは想定以上でした」
まずは、昨年のNAS EXPO出展の手応えと、今年も出展することを決めた理由についてお聞きした。
[小川氏]「手応えは、ものすごくありました。特に、弊社のブースではプチセッションを2回やらせていただいたのですが、想定以上の人に集まっていただき、ブースに入りきれないくらいでした。NASに興味をお持ちの皆さんがそんなにいるというのは予想以上でした。そこで、今年も出展することを決めました」
今年のブースの想定ターゲットやコンセプトについて、小川氏は次のように語った。
[小川氏]「ユーザーさまの層がかなり広いので、ターゲットは非常に悩んでいます。去年は、『NASを全くご存じないお客様』を対象にプレゼンを考えてきてたんですが、実際はすでにNASを使われている方が、さらに詳しい説明を聞きにこられたということも多かったので、そうした方々も考慮した内容にしようと思っています。
もちろん、『NASって何ですか』というような人たちにもNASのことを知ってもらいたい、というのはありますので、そういうところはブースの中に必ず作ろうと思っています」
ブースの見どころ:「Synologyの無線ルータ」を展示、新OS「DSM 6.1」のプレビューも
今回のSynologyブースの見所は、来年正式リリース予定の新OS「DSM 6.1」と日本未発売の無線ルータだという。
[小川氏]「Synologyは、世界各国で『Synologyカンファレンス』というイベントを開催しています。日本では昨年が初めてだったのですが、今年も11月2日に開催となります。このイベントは、世界各地で行っているのですが、初回の台湾では9月24日に開催され、NAS用OS「DSM」の次期バージョン「DSM 6.1」などについて紹介されました。
今回のNAS EXPOでは、一足先にその内容をこっそり紹介しようと思っています。正式リリースは来年3月くらいの予定で、現在はまだα版ですが、そのα版を入れたNASを実働状態で展示します。便利な機能がいくつか追加されていますので、その一部をご紹介できると思います。また、日本でのSynologyカンファレンスに興味をもっていただいた方は、ブースで事前登録できるようにするつもりです。
ハードウェアについては、日本未発売の無線ルータを展示する予定です。Synologyは、昨年「RT1900AC」という同社初の無線ルータをワールドワイドで発売しましたが、日本での発売は見送られました。一方でその上位製品については日本でも来年に発売される予定です。今回はそれに先立ち、日本未発売の現行モデル「RT1900AC」を使用して、Synology 無線LANの管理OSである“SRM(Synology Router Manager)”を体験いただこうと考えています。
SRMは、NASの設定画面を踏襲しているので、SynologyのNASユーザーには非常に分かりやすくなっています」
SynologyのNAS製品の売りは、やはりソフトウェアの安定性や自由度の高さにあるという。
[小川氏]「ハードウェア性能は他社と比べて特に大きな違いはないでしょう。しかし、SynologyのNAS製品の一番の良さというのは、やっぱりDSMと呼ばれるソフトウェアの安定性だと思います。その辺は、実際に使ってもらわないと表現が難しいのですが、今年も、タブレットやスマホ、無線LANで接続されているパソコンを用意してますので、実際に、モバイルアプリを使って写真や動画を見るなど、操作を試してもらおうと思っています」
「今年はステージセッションとプチセッションの両方をやります」
去年のNAS EXPOでは、Synologyはステージでのセッションは行なわず、代わりにブースでのプチセッションを2回行なったが、今年はステージセッションとプチセッションの両方をやる予定だという。
[小川氏]「せっかくですので、両方実施する予定です。内容はまだはっきり決まっていないのですが、ステージセッションは、SynologyのセールスマネージャーWillie Heが『Synology NASで始める、パーソナルCloud生活』というタイトルで行なう予定です。
まず、NASのご理解を深めていただくために、『NASにはこんな使い道があるよ』っていうのを多めにご紹介し、具体的にいくつかのアプリケーションを紹介する予定です。例えば、写真の管理や共有が便利に行える”Photo Station“や、NASを含む色々な端末間でデータの同期が行える”Cloud Station“のご紹介をしたいと思います。
最後に、DSM 6.1の新機能についても触れると思います。プチセッションは、時間も15分程度と短いので、毎回一つのテーマを取り上げて、それについて解説する予定です。去年は2回やりましたが、今年はできれば3回やりたいと考えております。ステージセッションでは最後にじゃんけん大会がありますが、プチセッションでも聞いていただいた方にはお楽しみがあります」
「何か困っていることがある方には是非ご来場いただきたい」
最後に、NAS EXPO 2016 秋に興味がある読者へのメッセージをいただいた。ステージセッションを行なう予定のWillie氏からもメッセンジャー経由でメッセージをいただいたので、そちらもあわせて掲載する。
[小川氏]「我々が今一番目指しているところは、NASっていうものの真価をみなさんにもっと分かって欲しいということです。『NASっていうのはネットワークにぶら下がった、データを保存するだけの箱じゃないんですよ』というところですね。
ただ、そこは一言ではなかなか言い表せないところがあるので、こういう機会を活用して、いろいろ見せていく展示やご提案をしていきたいと思っています。パソコンでも、iPhoneでも、タブレットでもいいのですが、何かデータの保存や活用方法などについて困っていることがある方には是非ご来場いただきたいと思っています。いろいろなご提案ができると思います」
[Willie氏]「Synology製品のユーザーやSynologyの製品に興味を持っている方は、是非、ご来場いただきたいです。セッションでは、Synology製品によって、みなさんの生活がとても便利になるということを解説いたします。また、11月2日には秋葉原において”Synology 2017 Tokyo”というイベントを開催いたします。今回のNAS EXPOブースでは、その事前登録を行うだけでなく、11月2日にご紹介するDSM6.1の新機能の一部に触れていただくことができます。是非ご来場をお待ちしております」
イベント当日のタイムテーブルは以下の通り。同社のセッションは12時30分からとなっている。
【12:30~13:00】 | Synology NASで始める、パーソナル Cloud 生活 登壇者:Synology社 Sales Manager Willie He |
【13:20~13:50】 | “データ復旧のプロが語る”「HDDの構造と進化、データ復旧技術の今後について」 登壇者:くまなんピーシーネット株式会社 代表取締役 浦口 康也 |
【14:10~14:40】 | なぜTP-LinkがNASに最適なのか 登壇者:ティーピーリンクジャパン株式会社 リテール マネージャー 田中 寿朋 |
【15:00~15:30】 | ゲストセッション 登壇者:井上喜久子さん |
【15:50~16:20】 | すべてのドライブには意味がある~NASにはNAS専用のHDDを~ 登壇者:ウエスタンデジタルジャパン株式会社 チャネルマーケティング マネージャー 宮本 貴通 |
【16:40~17:10】 | いよいよ登場!ズバリ、爆速、NASでしょう!! ~認めてください、アイオーNASの性能とやらを~ 登壇者:株式会社アイ・オー・データ機器 事業戦略本部 企画開発部 企画2課 リーダー 藤木 慎太郎 |
【17:30~18:00】 | 改造バカがNASを作った!世界初の“バカNAS”に秋葉原騒然! 登壇者:テクニカルライター 高橋 敏也 |
[制作協力: フィールドレイク]