Xboxで勝つためのワイヤレスゲーミングヘッドセット「CORSAIR HS75 XB WIRELESS」を試してみた

CORSAIR HS75 XB WIRELESS。

Xbox公式ライセンスを取得したXbox Series X/Series S用モデルだ。

　今回紹介するのはXbox Series X、Series SとXbox Oneに対応したゲーミングヘッドセットCORSAIR「HS75 XB WIRELESS」。

　Xbox公式ライセンスを取得したワイヤレス接続のヘッドセットで店頭価格は税込2.1万円ほど。実際にXbox Series Xと接続して使用感を確認してみよう。

Xbox公式ライセンス品のワイヤレスゲーミングヘッドセットXbox Series Xに合わせた統一感のあるカラーリング

　楕円形状のイヤーカップで大まかなデザインはHS60/70シリーズと同様の物になっている。カラーリングはハウジングの編み目部分のグレー以外概ね黒色で統一されており、Xbox Series Xと一緒に並べても浮かない印象だ。

Xbox本体の色に合わせて全体は黒を基調としたカラーリングになっている。

側面、楕円形の形状で耳をすっぽり覆えるようになっている。中央部にはCORSAIRのロゴがあしらわれている。

　ヘッドバンド部分やイヤーパッドには形状記憶素材が使われており耳や頭の形状に合わせてクッションが変形、滑らかなレザーで覆われているので肌触りも良く長時間の装着でも疲れにくい。

　ヘッドホン部の性能は50mmの大型ネオジウムドライバを搭載し、周波数特性は20～20kHz、感度109dB (+/-3dB)、インピーダンス32Ω。低音寄りの音質だが他の音域とのバランスも良く、定位感もはっきりしている。

イヤーパッドは形状記憶素材をクッションにしているので耳に合わせて程よく側圧を逃がしてくれる。

ヘッドバンド部分はイヤーパッドと同様、レザー素材の肌触りも良く縫製も丁寧にされている。

　接続方式はワイヤレスとなり、基本はXboxとの接続のみを想定しているようで、付属のUSBケーブルを接続しても充電のみ行われるようになっている。Xbox向けのモデルだが、PCと接続したい場合は別途「Xbox ワイヤレス アダプター for Windows 10」を用意すればPCでも利用でき入る。

ヘッドバンドの根元が伸び縮みして長さを調節できるタイプ。アルミニウム製なので耐久性も高く軽量化にも一役買っている。

カウルの後方で機能の調節ができ、左側は音量の調節ダイヤルとマイクミュートボタン。右側はチャットミックスの調整ダイヤルと電源ボタンになっている。

　重量はバッテリー込みで約330g。最大20時間の連続使用が可能で付属のUSB Type-C - USB Type-Aケーブルで行う形となっている。バッテリーの充電状態はステータス画面に表示される他、インジケーターで確認する事もできる。

着脱式のマイクとウインドスクリーンが付属。マイクなしのヘッドホンとしても利用可能だ。

充電専用のUSB Type-C - USB Type-Aケーブル。長さは1.8m。

　着脱式のノイズキャンセリングマイクを採用。単一指向性で周波数特性100～10kHz、感度-40dB (+/-3dB)とボイスチャットをクリアな音質で利用できる性能。リップノイズが気になる場合は付属のウインドスクリーンを装着することで軽減することも可能だ。

音の方向や位置をわかりやすくする「Dolby Atmos for Headphones」ライセンス標準付属で即利用可能

「Dolby Atmos for Headphones」映画やゲームなどで立体音響を楽しめるサウンド技術で、音の方向だけではなく位置や高さなども聞き分ける事が可能になるため、特にFPSゲームなどでは重要な意味合いを持ってくる。

　HS75 XB WIRELESSは標準でDolbyサウンドに対応しており、「Dolby Atmos for Headphones」が標準で利用可能だ。

　通常であれば、「Dolby Atmos for Headphones」を利用するには別途14.99ドルで買い切りのライセンスを購入する必要がある。HS75 XB WIRELESSは、CORSAIRからライセンスを付与したかたちで提供されているので、接続してオーディオ設定から「Dolby Atmos for Headphones」を有効するだけで高品質なサラウンドサウンドをすぐに楽しむことができる。

HS75 XB WIRELESSを接続することでDolby Atmos for Headphonesが選択できるようになる。

CORSAIRからライセンス提供されていることがわかる。有効化されたあとはDolby Accessから様々な設定を行う事も可能。

　FPSゲームなどでは、音の方角や位置がわかりやすくなるとその分有利に立ち回れるので、勝敗に影響する要素と言える。ゲームで勝ちたいのであれば重要な要素になるので、別途ライセンスを購入しなくても「Dolby Atmos for Headphones」が即利用できる価値は大きい。

　もちろんRPGなどでも「Dolby Atmos for Headphones」は有効で、立体的で没入感の高いサラウンドサウンドでゲームの世界に浸るのも良いだろう。

　なお、CORSAIR製のデバイスは、PCであれば専用ドライバソフトウェアから各種設定の変更などを行うが、Xboxの場合は「Dolby Access」の設定画面から行うかたちになる。ゲームや映画など、使用目的に合わせイコライザ設定なども選択することが可能だ。

「Xbox ワイヤレス アダプター for Windows 10」USBポートに差し込むことで対応のXboxアクセサリとPCをワイヤレス接続できる。HS75 XB WIRELESSをPCで利用したい場合はこのアダプタを用意すれば使用可能だ。

PC接続後はXboxと同様にDolby Atmos for Headphonesを利用できる。音量調節はPC上からではなくヘッドセットのダイヤルから行う必要がある。

　また、別売りの「Xbox ワイヤレス アダプター for Windows 10」を使用する事でPCとの接続も可能となっており、こちらの場合もXbox同様に「Dolby Atmos for Headphones」を利用できるようになっている。

　音量調節は出力デバイス設定とは独立していて、ヘッドセット本体についているダイヤルで行う形になっているため手元での操作がしやすくなっている。

定位感バッチリ！足音もしっかり追えてFPSゲームでの戦闘を優位に

　HS75 XB WIRELESSがゲーム向きのヘッドセットと言えるのか、早速Dolbyサウンドを使用した状態で「エーペックスレジェンズ」をプレイしてみた。

　音質の方だが、ゲーミングヘッドセットらしく低音が強めではあるが耳障りと言うわけではなく、他の音域を邪魔しない心地の良い程度の出力で、足音など敵の位置を判別するための情報を拾いやすい印象だ。音の定位がしっかりしているので、敵がどこにいるのかわかりやすい。ゲームで有利なヘッドセットいえるだろう。

派手な試合展開とSFチックな性能の武器、個性的なキャラクターなどで人気のバトルロイヤルFPS「エーペックスレジェンズ」。3人チームで最後の1組を決めるべく戦う。

初動時に下の階で武器を漁っている音が聞こえ、チームメンバーと示し合わせて迎撃する事ができた。定位がしっかりしているので上下方向の位置もしっかり判別できる。

　使用していて、ゲーム起動などの読み込み時に一瞬音が飛ぶ場面があったが、これはワイヤレス接続の影響というよりは、Xbox側の処理(機器の初期化処理など)で発生していると思われる。試合中は音が途切れたり飛んだりといった場面はなく、遅延なども感じられず良好だったので、ゲームプレイに支障はなかった。

他部隊が戦闘をしている最中に漁夫の利を狙って乱入。室内で回復しているSEが聞こえたので突入し優位な状況でとどめを刺すことができた。

野外から建物内に足音を確認、ジップ(移動用のワイヤー)で敵が上の階へ移動していく音を聞きつつ味方と突入するタイミングを窺う場面。足音の数までしっかり聞き取れるので複数人居ることを事前に察することができた。

　「エーペックスレジェンズ」はチームプレイが重要なゲームの性質上ボイスチャットは欠かせないが、索敵時などゲーム音に集中しなくてはならない場面もある。

　そういった場合にはボイスチャットを小さく、ゲーム音を大きくと言うように調整が必要になるが、本体に備えられたチャットミックスのダイヤルから即座に調節できて便利なので、適宜活用していこう。

快適な装着感、ワイヤレス接続の手軽さ、聞き取りやすい音質などバランス良し！機能を盛り込んだワイヤレスゲーミングヘッドセット

　Xbox公式ライセンスを取得し、USBレシーバーを必要とせずワイヤレス接続が可能なHS75 XB WIRELESSは、Xboxでゲームを楽しむ上で手軽に高品質なサウンドを楽しむことができるワイヤレスゲーミングヘッドセットと言えるだろう。

　音質はもちろん、クッション素材や肌触りの良いレザー生地など、装着感へのこだわりにも妥協がなく、ヘッドセットとしての品質の高さが窺える。シンプルなデザインでXbox Series Xとの統一感も抜群なので所有欲も同時に満たしてくれる一品だ。

[制作協力：CORSAIR]