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イオシスで2年前に買ったスマホが赤ロム化! 永久保証対応をお願いしてみた
タイミングがよければスピード対応、赤ロム永久保証は神サービス!? text by 石田 賀津男
2023年12月26日 08:05
11月1日の朝、筆者のスマートフォンがモバイルネットワークを掴まなくなった。
状況としては、Wi-Fiは使用でき、動作にも問題はない。ただモバイルネットワークを掴めなくなっただけという状態で、電話ができず、屋外で通信が使えない。
原因を切り分けていくと、通信障害の情報はなし。5G契約を4Gに切り替えても変化なし。このスマートフォンに別のSIMを入れてもNG。元々入っていたSIMを別のスマートフォンに入れるとモバイルネットワークを掴めた。よって原因はスマートフォン本体のようだが、こんな故障の仕方があるのだろうか?
スマホの購入2年後に突然やってきた通信不具合、まさかの赤ロム化
と、ここでピンと来た。スマートフォンのデバイス情報からIMEI(端末識別番号)を確認し、NTTドコモのネットワーク利用制限携帯電話機確認サイトで入力すると、結果は「×(利用制限中)」と出た。
このスマートフォンはNTTドコモのAQUOS R6(SH-51B)で、中古スマートフォン販売店のイオシスで2年ほど前に購入した中古品だ。これまでは問題なく使えていたが、今になってネットワーク利用制限の対象、いわゆる「赤ロム」になったのだ。端末は赤ロム化するとモバイルネットワークを掴めなくなるので、原因はこれだと確定した。
実は購入時のIMEIのステータスは「△」で、元の所有者に残債があると思われる状態だった。しかし購入してから数カ月後にステータスは「〇」、ネットワーク利用制限の対象外になった。これで安心だと思っていたら、まさかの2年越しでの赤ロム化である。こうなったら最後、元に戻ることはまずないし、修理もできない。
購入店のイオシスは「赤ロム永久保証」、まずはフォームからイオシスに連絡
普通なら途方に暮れるしかない状況なのだが、購入店のイオシスでは赤ロムの永久保証をうたっている。具体的には、同社が販売したスマートフォンが赤ロム化した場合、通常の保証期間に関わらず、交換または全額返金するとしている。
対応方法についてWebで調べてみると、早急に同社へ連絡するようにと書かれており、フリーダイヤルの電話番号が用意されている。ただ赤ロム化したスマートフォンでは電話もできないので、ほかにWebからの問い合わせフォームでも対応している。筆者は購入したのが同社の楽天店だったため、楽天のフォームから連絡を入れつつ、別の端末にSIMを移して電話した。
電話の担当者は、先に送ったフォームの内容(楽天での販売情報)を参照しつつ対応してくれた。余計な手間をかけさせてしまったので、電話かフォームのどちらか一方の連絡で十分だ。
筆者の場合、楽天の販売情報から筆者の個人情報や商品情報は伝わっている。その上で確認されたのは、やはりIMEI。口頭で伝えると、担当者の方でもステータスが「×」になったことを確認すると同時に、同社が販売したスマートフォンであることも確認が取れた。おそらく同社の販売情報にIMEIを結び付けてあるのだろう。
続いて保証対応の方法だが、同社に同機種の在庫がないため、返金対応になると告げられた。楽天で販売されたものであれば、1年以内なら楽天経由での返金になるが、1年以上経過した場合は銀行振込になるそうだ。筆者は銀行振込ということになる。電話での確認事項はここまで。その後の手続きについては、追ってメールで連絡するとのこと。
ちなみに電話の担当スタッフに「IMEIのステータスがいったん『〇』になったものが、2年も経って『×』に転ぶことはよくあるのですか?」と聞いてみたところ、「いや、滅多にないんですが……でも、最近少し見かけるようになりましたね」という返事だった。
キャリアでの端末購入の仕組みが、契約期間の縛りや端末返却プログラムなど複雑に変化しているため、その狭間で何かしでかしてしまう人がいるのかもしれない。いずれにせよ専門家である同社でさえチェックしきれなかった事象なわけで、筆者としては(イオシス側としてもだが)不運だったと言うほかない。
保証を受けるには付属品一式と納品書も必要に、中古スマホを購入したら書類も含めて一式保管を
電話を終えてまもなく、同社からメールが届いた。そこには丁寧な謝罪と(同社に罪があるとは思わないが)、交換商品の在庫がなく返金対応になること、そして返金先となる銀行口座の情報をメールで返信するように書かれていた。まずは銀行口座の情報を素直に返信しておく。
次に赤ロム化したスマートフォンの返送について。返送に必要なものは、初期化したスマートフォン本体と、付属品がある場合は付属品、納品書、領収書(発行を依頼した場合のみ)となっている。
このうち厄介なのが納品書。商品とともに送られてきたはずだが、2年も前のことなので記憶にない。探してみると、製品の外箱の中に折りたたまれて入っていた。2年前の筆者が入れておいたようだ。
納品書の中身を確認すると、「納品書は保証書を兼ねており、紛失するとあらゆる保証が受けられなくなる」と書かれている。つまり納品書を失くしたら、赤ロム保証も受けられない可能性がある。もし納品書を紛失した場合は、メールに書かれた受付番号を送り状に記載するようにとも書かれているが、残しておくに越したことはない。
付属品に関しても、筆者は外箱も含めて残しておくタイプなので問題なかったが、本体さえあればいいと処分してしまう人もいるだろう。その場合は販売店と相談してもらうしかない。中古スマートフォンを購入する場合は、付属品も極力残しておく方がいいと覚えておきたい。
返送はヤマト運輸を使い、着払いにするよう指示された。集荷依頼をしても構わないとのことで、こちらの負担は最小限で済む。なお先の担当スタッフによると、返送を急ぐ必要はなく、代替端末へのデータ移行などを済ませてからで構わないとのこと。だからといってダラダラと放置せず、なるべく速やかに発送しておきたい。
有ると無いのでは安心感は大違い、中古スマホ購入時は赤ロム保証の確認も
返送を終えたら、同社でスマートフォンを確認した後、返金対応が行われる。筆者の場合、11月8日に発送し、翌日に同社へ到着。その日のうちに同社から商品到着の連絡がメールで届き、先に指定した銀行口座にお金が振り込まれた。購入した際の金額が1円も違わずそのままである。繁忙期など混みあっているタイミングであればもう少し時間がかかると思われるが、かなりのスピード対応だ。
2年前に購入した代金がそっくりそのまま返ってくるのは何とも申し訳ない気持ちになるが、筆者としても原因究明や別の端末の調達、データ移行作業などで少なからず労力がかかっており、赤ロム化に遭遇しない方がよかったとは思う。
そもそも赤ロム化すること自体がかなりの低確率で、同社の2021年から2022年までの2年分の集計結果では、全体の0.15%。約667台に1台の確率である。これに当たる人はそうそういないはずだが、筆者のように引き当てないとは言い切れない。
同社ならば赤ロムの永久保証があるし、実際の対応はとても誠実でスムーズだった。中古スマートフォンは怖いと思う方も多いかもしれないが、こういった事例があれば少しは安心できるのではないかと思う。売られている中古製品には未使用品を含めてとても綺麗なものが多いので、ぜひ一度店舗や通販サイトを覗いてみていただきたい。