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PC初心者でも作れる!?初めての自作パソコン講座【第1回 ようこそ魅惑の自作PCの世界へ!編】

自作PCの魅力とは?はじめの一歩を後押しします!! text by 石川 ひさよし

 自分が求めるスペック、自分の予算感、自分好みのデザイン……デスクトップPCの購入を考えていても、なかなか自分好みの市販製品が見つからない、という方はいませんか? そんなときにオススメしたいのが「それならいっそのこと自分で作ってしまおう!」という考え方、すなわち“自作PC”とか“PC DIY”などと呼ばれるものです。

 「PCを作る」と聞くといかにも難しそうに思えますが、実際にはそこまで難しいものではありません。PCを構成している所定の“PCパーツ”を揃えて、正しい手順で“組み立て”していけばOKです。資格や免許は不要で、機械工作などの特別なスキルも必要ありません。正しい知識と情報さえ理解していれば誰にでも挑戦できますし、完成させることも容易です。

最新のデザイントレンドを取り入れた自作PCの例。流行に乗るもよし、自分なりの組み合わせを追求するもよし。自作PCなら“中身のスペック”も“外観のデザイン”も自分の意志で自由に選択できる

 本企画では、自作PCにこれからチャレンジしてみたい、自作PCにちょっと興味がある、という人に向けて、自作PCの基礎知識、役立つ情報やノウハウを分かりやすく解説・紹介していきます。まったくの初心者の方はもちろん、目指せ脱初心者!という方の復習、自作PCはご無沙汰という人の再入門などにもオススメです。


PCの仕組はよく分からないけど自作PCはできますか?→全然OK!やってるうちに知識は身に付きます!!

 PCを構成するPCパーツは、CPUやマザーボード、ビデオカードにストレージなどなど、カテゴリーごとにさまざまなメーカーからいろいろな種類の製品が販売されていて、性能や価格、デザインなども多彩です。自作PCの醍醐味は、この数多あるパーツの中から、今の自分の目的や予算、果てはデザインや気分にマッチした製品を選び、組み合わせて、1台のPCを作れることにあります。

性能やサイズ、見た目は選ぶパーツしだいで千差万別。誰でもこんなバラエティ豊かなPCが“自分の手で”組み立てられます!

 また、激安パーツで揃えたPCでも、ハイエンドパーツを奢りに奢った高性能PCでも、実は、基本構造や組み立ての段取りに大きな違いはありません(普段気にすることはありませんが、既成の市販製品も同様です)。そのため自作PCは、「作っているうちにPCの構造や仕組が理解できる」という点もポイントです。

 PCを組み立てるときは、パーツを選び、正しい位置に取り付けたり接続したりする必要がありますが、その作業の工程の中で、そのパーツが何をするものなのか、価格や性能の違いが何に影響するのか、などが把握できるようになる、というわけです。すべての知識に精通するのは大変ですが、ざっくりと全体像が分かるようにはすぐなるでしょう。逆に、自作PCを楽しむなら、そのくらいの知識の深さでも十分でもあります。


PCパーツってどんなものがあるの?→主要パーツは8カテゴリー+α

 ではPCパーツにはどのようなものがあるでしょうか。主なものについて紹介しましょう。本稿では、各カテゴリーのパーツが何するパーツなのかにフォーカスして解説していきます。実際にパーツを選ぶ(=お店で購入する)ためには、「どのくらいの予算が出せるのか」とか「どのくらいのパフォーマンスのものが欲しいのか」などのさらに踏み込んだ情報が必要になりますが、これについては、別記事で改めて説明します。まずは本稿で“揃えるべきパーツ”を把握してみましょう。

CPU

PCの頭脳となるもっとも重要なパーツ。高価なほど高性能だが、用途によっては安価な製品でも十分な場合も。

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マザーボード

すべてのパーツを取り付ける土台となる基板。搭載する機能、性能の異なる非常に多くの製品が存在する。

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CPUクーラー

空冷タイプ
水冷タイプ

高温になるCPUを冷却するためのパーツ。高性能なCPUほど高性能なCPUクーラーが必要になる。高性能なほど大きい。

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メモリ

PCが作業をするときのプログラムやデータを“一時的に”置いておくためのスペース。スペースは広いほうが作業はしやすい。

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ビデオカード(グラフィックボード)

PCの映像出力、グラフィックス処理をつかさどる“GPU”が搭載されたカード。3Dゲームをグリグリ動かすには特に重要。

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ストレージ

PCのプログラム、データを“恒久的に”保存しておくためのスペース。半導体メモリに記録する「SSD」、磁気ディスクに記録する「HDD」がある。

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電源ユニット

PC内部の各パーツに電力を供給するためのパーツ。高性能なパーツほど電力もたくさん必要なので、電源ユニットが備える出力に注意

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PCケース

PCパーツを収納するための“外殻”。サイズ、素材、デザインなどがポイント。見た目の差も大きいが性能面にも違いあり。

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ファン(ケースファン)

PCケース内の温度が上がってしまった空気を外に排出したり、逆に外気を取り入れたりするためのパーツ。ケースが標準装備していることも多い。

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PCパーツを組み込んで完成させた自作PC

 自作PCを構成する主なパーツ類は以上になります。実際にPCを動かすにはこれ以外に、液晶モニターやキーボードとマウス、Windows 11などのオペレーティングシステムが必要です。

 またこのほかにも、PCには拡張スロットにカードを挿したり、USBにデバイスを接続したりすることで、機能を追加したり強化したりすることが可能です。代表的なものとしては、紙に文書や写真を印刷するプリンター、PCの外部にストレージを追加する外付けドライブ(USB接続)、より高度/高品質なサウンド処理が可能なサウンドデバイス(拡張カードまたはUSB)、外部機器の映像をPCで録画したり配信したりできるビデオキャプチャーカード(拡張カードまたはUSB)、などがあります。

 これらの機器は、特定の目的があるなら必要に応じて追加するというもので、必須のものではありません。また、自作PC以外のPCでも使えるので、今回はこれらの機器のお話は割愛します。


パーツのさらなる解説、組み立て方の詳細

 自作PCは、これらパーツを入手し組み立てて、最終的にOSを導入して完成します。各パーツのさらに詳しい解説、組み立て方やOSのインストールなどについては、別記事で詳しく解説していきます。

 なお、本稿に続く“第2回”記事では、各パーツのもう少し掘り下げた解説(選び方の初歩や予算感など)を行います。「パーツの説明はざっとで大丈夫、組み立ての実践を知りたいよ」という方は“第3回”をご覧ください。

【PC初心者でも作れる!?初めての自作PC講座 記事一覧】

・[第1回]ようこそ魅惑の自作PCの世界へ!編 (この記事)
・[第2回]パーツの選び方と予算の基礎の基礎編 (次の記事)
・[第3回]全手順解説!初めての自作PC組み立て編
・[第4回]Windows 11のインストール編 (準備中/近日公開!)