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"14インチのゲーミングノート"で、デスクトップPC級の性能が持ち運べる「MSI Stealth 14 Studio A13Vシリーズ」
COMPUTEX取材で台湾に持ち込んでテスト、クリエイター用途もこなす薄型軽量モデル text by 久保 勇
- 提供:
- MSI
2023年7月3日 00:00
4年ぶりに通常開催となったCOMPUTEX TAIPEI 2023。AKIBA PC Hotline!でもブースレポートやインタビューを掲載していますが、取材担当が海外取材の際に悩むのが現地に持ち込んで作業するPC。
持ち運び時の負担の少なさを優先して超軽量ノートを持ち込むべきか、作業の快適さ優先でストレスが少ないゲーミングPCにすべきか、持って行くなら現地での仕事を楽にしてくれる方を選びたいところです。
そこで、今回はMSIのクリエイター用途もこなせる薄型軽量ゲーミングノート「Stealth 14 Studio A13Vシリーズ(Stealth-14Studio-A13VG-1101JP)」を台湾に持ち込んで使ってみました。MSIの薄型ゲーミングノートが高性能なのかといった部分はもちろん、出張先や旅行先でもPCを使うといった人は、ゲーミングノートを持ち歩くのはありなのかといった視点でみてもらえればと思います。
Core i7-13700HにGeForce RTX 4070 Laptop GPU搭載でデスクトップ級の性能14インチ/2,560×1,600ドット/240Hzで液晶パネルも高性能な一台
今回テストするのは、MSIのMSI Stealth 14 Studio A13Vの中でCore i7-13700H + GeForce RTX 4070 Laptop GPUを搭載する型番「Stealth-14Studio-A13VG-1101JP」(以下Stealth 14 Studio A13V)のモデル。
14コア/20スレッドのCPUに、デスクトップ向けのGPUに引けを取らない性能のGeForce RTX 4070 Laptop GPUとかなり高性能な仕様で、クリエイティブな用途も想定してNVIDIA Studio ドライバーが標準でインストールされています。また、メモリはDDR5 64GB(32GB×2)、ストレージはNVMe SSD 2TBと、こちらも高スペックな仕様になっています。
本体はマグネシウム合金を採用した薄型軽量タイプで、本体サイズは315×246×19mm、重量は1.7kg。キーボードはRGB LEDバックライトを備えた「SteelSeries Per-Key RGB テンキーレス日本語キーボード」。タッチパッドも大きく操作感はなかなか良いです。
Stealth 14 Studio A13Vは液晶パネルも高性能な物を採用しており、14インチ/WQXGA(2,560×1,600ドット)/240Hzとゲーミングモニターと同クラスのスペックになっています。ぱっと見は鮮やかで輝度もそこそこ高くもできるので、クリエイター用途はもちろんゲームや動画を見たりするのにも良いです。
また、解像度がWQXGA(2,560×1,600ドット)と高いので、目が良い人は作業スペースが広く取れてかなり便利なはず。筆者は少し視力が落ちてきているので、作業に合わせてスケーリングを100~150%の間で変えながら使用しましたが、普段はフルHD相当で使用していても、クリエイター用途やファイル整理の際に2,560×1,600ドットで使えるのは便利です。
搭載インターフェイスはThunderbolt 4(USB Type-C形状)×1、USB3.2 Gen2 Type-C(映像出力/USB PD対応)×1、USB3.2 Gen2 Type-A×1、HDMI×1、オーディオコンボジャック×1。
92万画素のWebカメラ(顔認証機能対応/マイク内蔵/プライバシーシャッター付)や、ステレオ2スピーカー+2ウーファー(Sound by DYNAUDIO)なども備えており、無線機能はWi-Fi 6E + Bluetooth 5.3に対応しています。
事務用PCとしても十分使えるStealth 14 Studio A13Vカバンに入れやすくバッテリーの持ちもまずまず
まずはStealth 14 Studio A13Vを事務機として使ってみました。打ち合わせやメモ取り、メールのやり取りや調べ物など、普通に仕事をする分には困ることもなく、液晶も見やすいので快適です。バッテリーの持ちも事務作業をしている分には半日~1日くらいは持つ印象で、最大駆動7時間(JEITA 2.0)とされているあたりは目安になります。ゲームをしたり、GPU支援などを多用する用途で使わなければ、普通のビジネスノートとして使っても十分な性能。
最近の超軽量ビジネスノートなどと比べると重くはなりますが、1.7kgなので持ち運べる重量感です。2000年代は2kg台のPCをモバイル用に持ち歩いていた人も多いかと思いますが、それよりはだいぶ軽いので、多くの人がモバイル用途でも使えるのではないかと思います。理想を言えば、1.5kgくらいになってくれたら最高ですが、この部分は次世代モデルに期待したいところです。
また、本体サイズが14インチで厚さが19mmなので、カバンに入れやすいのも特徴。筆者の場合はカメラと外付けSSD、モバイルバッテリーなども常に持ち運ぶので、一式カバンに入れられるサイズ感と重量は外せないポイント。ゲーミングノートは分厚かったり持ち運びにくいタイプも多かったりしますが、Stealth 14 Studio A13Vは持ち運びやすいサイズ感になっています。
大容量メモリとGeForceで写真加工も動画編集も速い!外でもがっちりクリエイティブ作業が行えるStealth 14 Studio A13V
大型イベント取材の場合、撮影した画像をその場でPCで確認したり、場合によっては加工することもあります。数十枚単位で写真は開くので、CPU/GPU/メモリともに性能が良ければよいほど嬉しかったりします。
試しに50枚ほど写真をPhotoshopで開いてみましたが、PC全体のメモリ使用量は18.7GB。Stealth 14 Studio A13Vは64GBのメモリを搭載しているので、大量の写真を一気に開いてもかなりゆとりがあります。別のクリエイター系アプリケーションを起動しながら使うといったこともできます。
Photoshopには、人の肌に補正をかけたり、超解像や深度ぼかしなど便利なフィルターをかけられるニュートラルフィルター機能があります。この機能はGPUを積極的に活用したもので、少し古いPCやCPU/GPU性能が低めのPCで使用するとかなり重いこともありますが、Stealth 14 Studio A13Vであればかなりサクサク処理してくれます。取材会場で即加工しなければならない時に素早く処理してくれるのはかなり快適で、待ち時間が少ないのは加工のリテイクもしやすくなるので本当に助かります。
Stealth 14 Studio A13Vはかなりハイスペックなので、写真の加工だけでなく動画の編集/エンコードも余裕でこなせます。
会場で撮影した4K解像度の素材を使って、Premiere Proで10分ほどの動画を編集してみましたが、CPU/メモリ/GPUともに高性能なので、編集中に重いと感じるような場面は無く快適に編集可能でした。画面に近い位置で操作する際はスケーリング100%の状態でも文字などは視認できるので、動画編集などの時はなるべく高解像度な状態で使用する方が快適に感じました。
この4K解像度の動画をエンコードして出力した際の時間は、CUDAを利用したハードウェアエンコード時が約7分、CPUのみのソフトウェアエンコード時が約15分ほどだったので、ハードウェアエンコード時はGeForce RTX 4070 Laptop GPUの恩恵を大きく受けられます。
Stealth 14 Studio A13VはNVIDIA Studio ノートPC準拠のモデルで、クリエイター向けアプリケーションとの互換性も高いので、安心して使っていけるメリットがあります。14コア/20スレッドCPU + GeForce RTX 40シリーズの性能はかなり快適です。なお、Stealth 14 Studio A13Vは底面吸気のモデルで、長時間にわたって高い性能を引き出すには冷却が重要になるので、エンコードなど長時間がかかる用途ではノートPCクーラーを併用するなど、なるべく本体が冷えやすい環境で使用することをおすすめします。
ゲームも当然高性能、出張先でもいつものゲームが快適に!WQHD前後の解像度で最高画質が狙える快適性脳
Stealth 14 Studio A13Vはクリエイター向けな側面はあるものの、れっきとしたゲーミングノートなので、ゲームも遊んでみました。
ゲームが好きな人であれば出張先や旅先でゲームがしたくなることもあるはず、デイリーミッション的な毎日遊ぶ要素があるゲームも最近多いので、出先でも快適にゲームが遊べるのは嬉しいものです。
今回4つのゲームで性能をテスト。解像度は2,560×1,600または2,560×1,440に設定し、なるべく画質を上げてテストしています。フレームレートの計測はNVIDIA FrameViewを使用しています。
エーペックスレジェンズは120~160fpsほど出ておりかなり快適。液晶パネルが240Hz対応なので、画質を落として240fpsをターゲットにして遊んでも快適だと思います。モンスターハンターライズ:サンブレイクは120~150fps程度出ており、こちらもかなり快適。DLSS3を使えばさらにフレームレートを引き上げられるので、十分すぎる性能と言えます。
Forza Horizon 5は80~110fps前後でなかなか快適です。DLSS3を有効にしない状態でこのフレームレートが出ているので、より滑らかな映像を楽しみたい場合は有効にして遊ぶのがおすすめです。Street Fighter 6 Demo(台湾でテストしたタイミングでは製品版は未発売)は表示上は60fpsを割っていますが、コマ落ち感も無くGPU性能も使い切ってはいないので、常時60fpsで遊べる印象です。
CPUとGPUの性能はもちろんですが、14インチ/240Hzの快適性はかなりのもの。薄型軽量タイプのゲーミングノートなのにこんなに快適なのかとゲームのfps数値以上に高性能さを体感させてくれました。
高性能デスクトップPC同等の快適さが持ち出せる凄さ2kg未満ならOKという人ならモバイルも普段使いも全部こなせる万能PCに
Stealth 14 Studio A13Vは使ってみると想像以上に高性能な印象のクリエイターゲーミングノートでした。電源が接続できる状態であれば、クリエイター用途もゲームもかなりゆとりのある性能を感じさせてくれます。14インチ/1.9mm厚のモデルでここまで性能が出るのは良い意味で機体を裏切られました。
また、このモデルに搭載されている2,560×1,600ドット/240Hzの液晶パネルがさらに快適さを感じさせてくれます。ゲームで性能を発揮するのはもちろん、Windows 11はスケーリングが使い物になるので、ちょっと離れた位置からラフに使いたい時はスケーリングを上げて使ったり、広い作業スペースが欲しい時はドットバイドット使ったりと、使い勝手は良いです。
デスクトップのゲーミングPC並みの性能を持ち運びたいといった人に、Stealth 14 Studio A13Vはかなり有力な選択肢になるモデルになるはず。重い処理もバッチリこなしてくれるので、出張が多い人にも良さそうです。