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コレは欲しすぎる!“北斎画浮世絵ノートPC”をMSIが初公開、Ryzen搭載ポータブルゲーミングPCや新型の背面コネクタマザー、AI制御OLEDモニターなどブース展示
(COMPUTEX AKIBA出張所 / MSI編)
- 提供:
- MSI
2025年5月29日 00:05
2025年5月20日より4日間の日程で、IT関連の見本市「COMPUTEX TAIPEI 2025」が台湾・台北市で開催された。
MSIはメイン展示会場の南港展覧館にブースを構え、個性的な製品を多数展示。蒔絵の技法によるプリントを施したノートPCや、Ryzen搭載のポータブルゲーミングPC、背面コネクタ仕様のマザーボードや新型ビデオカード、AI制御を活用した有機ELゲーミングモニターなど、様々な製品が展開されていた。今回のレポートではその中から目立った展示物を紹介しよう。
日本の伝統工芸、蒔絵による富嶽三十六景がノートPCに
ブースの中央でひときわ来場者の目を引いていたのは、なんと葛飾北斎の富嶽三十六景、そのなかでも最も有名な作品である神奈川沖浪裏を天板に描いたノートPC。日本の伝統工芸である蒔絵の技法を用いて、合金の天板に直接描かれている。職人の手によって作られていることから、1枚1枚にごくわずかな違いが出てくる可能性があるため、世界に1つだけのマシンとなりうるだろう。
ベースモデルは13型ビジネスノートのPrestige 13 AI+で、正式なモデル名は「Prestige 13 AI+ Ukiyo−e Edition」。専用デザインのマウス、マウスパッド、パスケース、スリーブケースなどが付属し、1000台ほどの限定生産モデルとなる。2025年夏頃に発売予定とのことだが、本物の漆塗りによるツヤ、蒔絵ならではの精緻で深みのある色合いはいつまでも眺めていたくなる。使っていないときも文字通り絵になる一品で、世界中で争奪戦になりそうだ。
Ryzen搭載のポータブルゲーミングPC「Claw A8」
ポータブルゲーミングPC「Claw」シリーズに、新たにAMD Ryzen搭載モデル「Claw A8 BZ2EM」が登場する。これまで同シリーズはIntel Core Ultraを採用してきたが、新モデルはAMD Ryzen Z2 Extreme(8コア16スレッド、最大5GHz、TDP 28W)を採用。さらに高いゲーミング性能を実現しているようだ。
ディスプレイは8型1,920×1,200ドット/リフレッシュレート120Hzで、従来モデルと同様。基本的な仕様は従来モデルを踏襲しているが、インターフェイスがThunderbolt 4から40Gbps対応のUSB4ポートになり、外観のフォルムも変更されている。カラーはグリーンとホワイトの2色で、2025年夏頃に日本国内でも発売予定だ。
メルセデスAMGコラボモデルに新顔、ビジネスユーザー向け16型モデル
メルセデスAMGとのコラボモデルに新たに「Prestige 16 AI+ Mercedes-AMG Motorsport」が追加となる。
ベースモデルは、Intel Core Ultra 9 288V、UHD+(3,840×2,400ドット)解像度の16型ディスプレイ搭載のPrestigeシリーズの製品で、ビジネスカテゴリーのPCという位置付。シャープな印象を与えるシルバーの外観は、ビジネスユーザーに受け入れやすそうなデザインだ。
天板やパームレストにメルセデスAMGのロゴがあしらわれている他、管理ツールの「MSI Center」もカスタマイズされている。さらに専用デザインのワイヤレスマウス、マウスパッド、スリーブケースが付属する。
なお、従来の「Stealth 16/A16」シリーズのAMGコラボモデルは、各部をバージョンアップしたうえで継続販売する。NVIDIA GeForce RTX 50シリーズを搭載するほか、天板のメルセデスロゴが立体的になるなどデザインにも変化があり、さらに高級感が増している。こちらは全体的にブラックボディかつゲーミングカテゴリーとなるため、新モデルの登場によって好みや用途に応じて選べるようになったと言える。
ホワイトで背面コネクタのマザーボード「MAG X870E TOMAHAWK WIFI PZ」
マザーボードも多数展示しているが、なかでも「ホワイト好き」に刺さりそうなモデルが「MAG X870E TOMAHAWK WIFI PZ」だ。色合いとしては真っ白というより、わずかにグレーがかった「ホワイトシルバー」的な見た目だが、かなり印象的なカラーリングであることは確か。モデル名に「PZ」(PROJECT ZERO)とある通り背面コネクタモデルとなっており、組み立て後もきれいにホワイトを見せられそうだ。
仕様としてはSocket AM5で、USB4ポート、PCIe 5.0対応の2基を含む4基のM.2スロット、5GbEの有線LANとWi-Fi 7を搭載する。
このマザーボードを用いたサンプルPCも展示されており、ケースはもちろん背面コネクタに対応したホワイトの「MAG PANO 130R PZ」。ホワイトベゼルの12.3型ディスプレイ「MAG VISION LITE 12をはじめ、内蔵パーツのほとんどがホワイトで統一されており、清廉潔白な雰囲気の1台となっていた。
Founders Editionインスパイア?MSIから新デザインのGeForce RTX 5080が登場
ベイパーチャンバーと独自のエアフローで高い冷却効果を実現したとする「GeForce RTX 5080 16G EXPERT OC」は、高級車のフロントグリルのようなユニークなデザインで注目を集めていた。
デザインはNVIDIAのFounders Editionのような路線で、MSI製ビデオカードの中ではシックな方向性のものになる。ファンは表面と裏面の2か所に設置されており、GeForce RTX 40シリーズのFounders Editionを彷彿とさせる構造。
どちらかというと、同社の「INSPIRE」シリーズに近い印象も受けるが、独立した「EXPERT」シリーズの1モデルとして投入される。このモデルの追加で、MSI製のGeForce RTX 50シリーズビデオカードは、「SUPRIM」、「VANGUARD」、「GAMING」、「INSPIRE」、「VENTUS」、「EXPERT」と、6シリーズ展開になる。
AI活用で有機ELモニター特有の“メンテ中断”が限りなくなくせる「MPG 271QR QD-OLED X50」
高画質かつ高レスポンスで近年ゲーミング界隈での人気が高いQD-OLED(有機EL)ディスプレイ。その最新かつ最上位モデルとしてMSIからリリースされるのが「MPG 271QR QD-OLED X50」だ。
ゲーミング用途に最適な26.5型、WQHD(2,560×1,440ドット)解像度で、リフレッシュレート最大500Hzを誇る高性能モニター。だが、一番のポイントは、有機ELの宿命である焼き付きへの対処が一段とスマートになった「OLED Care 3.0」を搭載することだ。
有機ELモニターにおいては、焼き付きを防ぎ、映像品質を維持するため、定期的にピクセルシフトを行なったり、積極的に画面をオフもしくは輝度を下げたりなどの対策をとっている。
MSIもOLED Care 2.0によってそうした処理を行ない、ディスプレイを長く使えるようにしているが、3.0ではモニターが搭載するセンサーとNPUを活用したAI技術によってモニター前に存在する人を正確に検出し、ディスプレイの負荷を低減する仕組みになっている。
たとえばモニターの前から人がいなくなったと判断すると即座に画面をオフにし、人が現れると即座に復帰する。また、視線がモニターから外れたことを検知した場合には画面を一時的に暗くするといった処理も行なう。
これまでMSIの有機ELモニターでは最長でも16時間に1回は必ずパネルのリフレッシュ処理が必要になっており、そのために10分程度使用できなくなる時間帯が発生していた。が、このOLED CARE 3.0のAI検知を活用することで、人がモニター前にいない時を見計らって処理することが可能になる。中断を意識することなく、ゲームや業務に集中できるというわけだ。
なお、OLED Care 3.0搭載のMPG 271QR QD-OLED X50では、デフォルトで強制リフレッシュ処理が最長16時間ごとから最長24時間ごとに延長される。
次世代ノートのデザインサンプルやチタンを使ったビデオカードクーラーもその他の気になった展示アイテム
他にも多数の展示があったMSIブース。気になったアイテムを一挙に写真で紹介しよう。