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今時のメモリはパフォーマンスもルックスもおもしろい!最新オーバークロックメモリ、ESSENCORE「KLEVV CRAS V RGB」をチェックする
主要マザー各社のLED制御に対応、ラインナップ最速は8400MT/s!! text by 芹澤 正芳
- 提供:
- ESSENCORE
2026年4月14日 14:15
現在のデスクトップPCで利用できるメモリは、AMD Ryzen 9000シリーズであればDDR5-5600、Intel Core UltraシリーズであればDDR5-6400が標準だ。この標準仕様に沿った“定格”運用が基本中の基本ではあるが、よりパフォーマンスを絞り出したいということなら、オーバークロックメモリを用いることになる。
DDR5のオーバークロックメモリモジュールの速度競争は続いており、DDR5-8000オーバーのパッケージ品も登場。そこで今回は、そんなオーバークロックメモリ市場で注目のKLEVVのハイエンドメモリ「CRAS V RGB」に注目。各種テストを通じて、その実力を探っていく。RGB LEDによるライティング効果も試した。
高品質メモリチップを採用する“ESSENCORE”
国内に再参入したメモリブランドとして注目を集めているのがESSENCOREの“KLEVV”だ。ESSENCOREは、最大手メモリメーカーの一つである韓国SKグループの企業であることから、DRAMにオーバークロック耐性の高さに定評のある“SK Hynix”製チップを採用。高クロックでの動作にバツグンの安定感と安心感がある。オーバークロックメモリを使って、PC全体の性能を少しでも底上げしたいと考えているユーザーにとっては何より重要なポイントと言えるだろう。
ラインナップはオーバークロックメモリを中心に充実している。今回テストに使用するKLEVVのハイエンドメモリでRGBライティングに対応する「CRAS V RGB」をはじめ、同じくRGBライティング対応で丸みを帯びたエッジを持つヒートシンクが特徴的な「URBANE V RGB」、LEDはなくシンプルなヒートシンクでCPUクーラーなどとの干渉が少ない「BOLT V」や「FIT V」などがある。このほか、定格クロックでの運用を想定したCU-DIMM、U-DIMM、SO-DIMMの「STANDARD」シリーズもあり、用途やデザインなどに合わせて柔軟に選ぶことが可能だ。
なお、オーバークロックメモリの性能を発揮するためには、マザーボードでUEFIメニューから設定プロファイルを読み込む必要がある。詳しくはこちらの記事で解説しているが、ESSENCOREブランドではAMD EXPOおよびIntel XMP 3.0に準拠したプロファイルを両方持っており、プラットフォームを気にせず選べるのも強みだ。さらに、各製品とも制限付きの永久保証が付いている。
高クロック・低レイテンシ設計の「KLEVV CRAS V RGB」
今回オーバークロックメモリの性能テストに使用するのが「CRAS V RGB」だ。DDR5-6000からDDR5-8400の超高速メモリまで用意し、容量も速度によって一部異なるが16GB×2、24GB×2、32GB×2、64GB×2と充実のラインナップになっている。ヒートシンクにはオブシディアン・ブラックとブリリアント・ホワイトの2色があり、PC全体のカラーリングに合わせて選ぶことが可能だ。
“ゲーミングOCメモリ”という位置付けだけに、天面全体が光るLEDを内蔵しているのが外見上の大きな特徴。ASRockのPolychrome RGB、ASUSのAura Sync、GIGABYTEのRGB Fusion 2.0、MSIのMystic Lightとマザーボード各社のライティング制御機能と互換性があるため、どのマザーボードでも発光パターンや発光色を統一しやすくなっている。
鮮やかに光るLEDをたっぷりと内蔵しながら高さは44mmに抑えられており、CPUクーラーとは比較的干渉しにくい。それでいて、熱伝導率の高い2mm厚のヒートシンクによって冷却力もしっかりと確保。信号や電力を安定させる10層PCB基板を採用、温度センサーも備えており、オーバークロック時の発熱対策としては万全だ。そのデザインと機能は高く評価されており、レッド・ドット・デザイン賞およびiFデザインアワードほか、海外主要メディアで多数の賞を受賞するなど実績も十分だ。
今回のレポートで試用したのは、数あるラインナップの中から、DDR5-6000仕様で16GB×2枚セットの「KD5AGUA80-60A300G」だ。動作電圧は1.35V。メモリタイミングは30-36-36-76とDDR5-6000メモリとしては低レイテンシと言える。カラーはオブシディアン・ブラックだ。
ゲーム、クリエイティブ、AIでオーバークロックメモリの効果を試す
ここからは「KD5AGUA80-60A300G」のオーバークロック用プロファイルを適用することで性能がどのように変わるのか検証していこう。プロファイル適用前の動作はDDR5-4800だった。検証環境は以下のとおり。
| CPU | AMD Ryzen 7 9800X3D(8コア16スレッド) |
| マザーボード | ASUS ROG CROSSHAIR X870E HERO(AMD X870E) |
| ビデオカード | NVIDIA GeForce RTX 5080 Founders Edition |
| システムSSD | M.2 NVMe SSD 2TB(PCI Express 5.0 x4) |
| CPUクーラー | 簡易水冷クーラー(36cmクラス) |
| 電源 | 1,000W(80PLUS Gold) |
| OS | Windows 11 Pro(25H2) |
まずは、メモリ帯域速度とレイテンシーを測定できる「AIDA64 Cache&Memory Benchmark」と「SiSoftware Sandra 2021」で速度差を確認してみよう。




動作クロックが異なるため、当然ながらデータ転送速度には差が生まれる。AIDA64 Cache&Memory Benchmarkのライトでは約26%も向上、SiSoftware Sandra 2021のメモリ帯域でも約19%のアップを確認。レイテンシーも17~18%ほど短縮しており、レスポンスもよくなっているのが分かる。
では、メモリよりもCPU性能の影響が大きいCGレンダリングを使ったベンチマークである「Cinebench 2026」と「Cinebench 2024」ではどうだろうか。


すべてのコアを使うCinebench 2026のMultiple Threadsで約3.4%、Cinebench 2024のMulti Coreで約3.9%のスコア向上を確認。CPU主体のテストでも高メモリクロックの効果は確かにある。
さらにクリエイティブ系アプリの結果を掘り下げてみよう。実際にAdobe PhotoshopとLightroom Classicを動作させてさまざまな画像処理を実行する「UL Procyon Photo Editing Benchmark」とAdobe Premiereでエンコードを中心に動画処理を行う「UL Procyon Video Editing Benchmark」を試す。


Photo Editing Benchmarkでは、主にLightroom Classicで処理を行い、CPU性能の影響が大きいBatch ProcessingではDDR5-6000のほうが約26%も高スコアになった。画像処理にもガッチリ効くと言ってよいだろう。Video Editing BenchmarkはGPUによるエンコードが中心になるため約1.9%差にとどまった。CPUが絡む処理のほうが影響が出やすいようだ。
PCへの負荷が非常に大きいローカルでのAI処理はどうだろうか。ここではローカルLLMに注目し、軽量から重量級まで複数のモデルでテストする「UL Procyon AI Text Generation Benchmark」を実行。もう1つのテストとして、LM Studioで270億パラメーターを持つGoogleの「gemma-3-27B」モデルを組み込み、物語作成とビジネス提案を行ってもらったときの速度を計測した。


UL Procyon AI Text Generation BenchmarkはほぼGPUで実行される処理だ。そのため、最大でも約1.7%の差となった。若干の効果と言える。その一方でgemma-3-27Bは巨大モデルであるため、RTX 5080のビデオメモリ(16GB)には収まり切らず一部処理がメインメモリで行われるようになったことから、DDR5-6000のほうが10%以上も高速になっている。ただ、ビデオメモリに収まっていないため非常に低速だ。遅くても巨大なモデルを動かしてみたいという限定的な場面で効果があるという認識でよいだろう。
それではゲームではどうだろうか。ここでは「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」、「サイバーパンク2077」、「オーバーウォッチ2」を実行する。オーバーウォッチ2はbotマッチを実行した際のフレームレートをCapframeXで計測、サイバーパンク2077はゲーム内のベンチマーク機能を利用した。



一般的な傾向として、CPUとGPUの負荷が低くなるフルHD解像度ではメモリの影響が大きく出る。ファイナルファンタジーXIVでは約3.8%、オーバーウォッチ2では約6.5%もDDR5-6000のほうが優秀だ。それ以上の解像度では、GPU負荷が高まるためメモリの影響が小さくなる。“ガチ対戦プレイ”を志向するゴリゴリのゲーマーがフルHDやWQHD解像度で限界までフレームレートを絞り出したい、といった場合には特に効果的だろう。
なお、サイバーパンク2077の“レイトレーシング:オーバードライブ画質”設定はフルHDでもGPU負荷が高いため、どの解像度でも1%以下の差になっている。ゲームや画質によってはフルHDでも効果が出にくいケースがあるということだ。
いずれにしても、“ゲーミング”をうたう製品ではあっても、実用アプリでもしっかりとオーバークロックの効果が見られた。PCを動かす上でメモリが欠かせないものである以上、その性能が向上すれば、幅広いシーンにおいて有効であると言えそうだ。
オーバークロックメモリが効く場面は確かにアリ!
KLEVV CRAS V RGBはSK Hynixチップの採用でオーバークロック時でも安定して動作し、性能を追求したい人に加えて、天面の鮮やかなライティングによって見栄えを重視したい人にもピッタリのメモリだ。DDR5-6000の高クロック動作は、DDR5-4800に比べてCPU処理が中心になる場面では確かな性能向上が見られた。
PCの性能をより高めたい、引き出したいと考えているなら、これを機会にオーバークロックメモリの導入を考えてみてはどうだろうか。その際にはもちろん、RGB LEDによる“ルックスのパワーアップ”も同時にチャレンジしてみていただきたい。
























