取材中に見つけた○○なもの

ロマンあふれるビデオチップ2つ載せ ATIの「RAGE FURY MAXX」 や「PlayStation 2」発売など

~ 2000年の秋葉原 ~

RAGE FURY MAXX

 今回は、2000年1月に登場したATI Technologiesの「RAGE FURY MAXX」を中心に、2000年始め頃の注目商品を紹介します。PCパーツではありませんが、同年3月に発売されたゲーム機「PlayStation 2」の発売日前日の様子もお伝えします。

※社名、製品名、販売店名は取材当時のものです。

ATI Technologies「RAGE FURY MAXX」

 RAGE FURY MAXXはATIのビデオチップ「RAGE 128 PRO GL」を2つ搭載したビデオカード。RAGE 128 PRO GLは当時注目を集めていたハードウェアT&Lに対応していないという弱点もありましたが、同社独自のAFR(Alternate Frame Rendering)テクノロジによるデュアルチップ構成により、ライバルであるNVIDIAが1999年秋に出荷した「GeForce 256」と競うことができる高性能ぶりを発揮しました。

 当時のRAGE FURY MAXXとGeForce 256搭載カードの性能比較はこちらで確認してみてください。

3万円後半という価格は当時のビデオカードとしては高額でした。対応OSはWindows 98のみで、Windows 2000用ドライバーも開発中とされていましたが、その後開発は中止されてしまいました(撮影協力:PCiN秋葉原、ツクモパソコン本店II)
2000年2月に発売されたRAGE FURY MAXXの国内版(撮影協力:TWO-TOP秋葉原1号店)

i840チップセット搭載マザーボード

 i840はi820の上位に当たるチップセットで、RDRAMや64bit PCIをサポートしたサーバー・ワークステーション向けの製品です。i840でもSDRAM対応のマザーボードが販売されていましたが、のちにi820で問題となるメモリ変換チップ「MTH」は採用されていなかったため、i820のリコール後も販売は継続されました。(撮影協力:USER'S SIDE本店、コムサテライト1号店)

PIIIDME。Slot1を2基搭載したデュアルCPUマザーボードです
AGP Proや64bit PCIに対応しています
Ultra160 SCSIを搭載した「PIIIDM3」もラインナップされていました

CPUアップグレードキット

 CPU交換に対応していないNECや富士通、IBMなどのメーカー製PCの処理能力を向上させるアイテムで、「CPUアクセラレーター」とも呼ばれていました。電圧やピン配列を変換する“ゲタ”を装着したCPUで、高額なメーカー製PCの延命策として人気がありました。

Windows 2000発売記念限定スペシャルバージョンとして発売された本製品では、AMDのデータシートに記載されていないCPU「K6-III/333」を採用していました。(撮影協力:パソコンCity、実機写真は自社購入分)

PlayStation 2

 2000年3月4日に発売された「PlayStation 2」は非常に注目を集めたゲーム機です。秋葉原では発売日前から泊まり込みの行列ができ、TV局が取材に来るなど話題になりました。

 PlayStation 2ではDVD-Videoの再生に標準で対応したことからPC周辺機器メーカーでは5.1ch対応のスピーカーをラインナップしたり、秋葉原でもDVD-Videoの販売コーナーを設けるショップが増えるなど影響がありました

PlayStation 2発売“前日”の様子
ソフマップ本店。店の裏手(現在のパソコン工房 秋葉原BUYMORE店)にまで列ができていました
TZONEゲームプラザ(現在、ツクモeX.パソコン館が営業しているビル)
LAOX THE COMPUTER GAME館
トミヒサムセン前
TV局の取材
メッセサンオー
ヤマギワソフト
発売日当日
PlayStation 2の品切れを伝えるPOP。早朝販売が行われたこともあり、発売日の午前中にはほぼすべての店で売り切れとなりました。(撮影協力:ソフマップ11号店)