【 2000年9月23日号 】

早くもPentium 4用CPUクーラー「Majesty III」が店頭に並ぶ

Majesty IIIMajesty III
Majesty IIIMajesty III
Majesty IIIMajesty III
Majesty IIIMajesty III

 どういうわけか、Pentium 4に対応したCPUクーラーが早くも発売になっている。円筒形に波型のフィンがならんだ独特のヒートシンク形状で知られるMajestyシリーズの最新作で、製品名は「Majesty III」(TTC-M3AB)。リテールパッケージの側面には、はっきり「For INTEL WILLAMETTE CPU」と書いてある(WillametteはPentium 4の開発コード)。もちろん、Pentium 4はまだIntelから出荷発表さえ行われていない。

 「Majesty III」は、これまでのSocket 370/Socket A用Majestyと基本的な構造は同じだが、フィンが1.5倍ほど高くなっているほか、円筒型フィンの直径よりもやや大きいサーマルプレートが後付けされている点が異なる。どちらかといえば、Slot 1/Slot A用Majestyをベースに改良し、サーマルプレートを短くしたもの、と言ったほうが実態は近い。

 既存CPU用のクーラーではないことの証明として、同梱されているCPUクーラーの固定用金具がまったく新しいものになっている点が挙げられる。Socket 370/Socket A用の場合は、1本の金具がCPUクーラーの中央をまたぎ、その両端がCPUソケットにある2個所の爪に引っかかるかたちになるが、「Majesty III」では2本の金具がそれぞれサーマルプレートの両端をまたぎ、計4個所の爪にひっかかる構造になっている。6月のCOMPUTEX TAIPEI 2000に出品されていた同等品の展示を見る限り、固定用金具をひっかける場所はCPUソケット上の爪ではなく、マザーボード上に用意されるプラスチック製の専用固定部品になるようだ。

 販売を始めたのは、サーバー向けPentium 4とおぼしきCPUを一時サンプル展示して話題を呼んだフェイス。リテールパッケージ入りの製品で、価格は3,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。Pentium 4が手に入らない現時点では使い道に困る製品ではあるが、少なくとも今なら“世界初のPentium 4クーラーのユーザー”になれるメリットはある。

 ただし、同等品を製造しているThermaltake Technologyの製品情報ページには気になるデータも書かれている。そこには、冷却性能が最高1.2GHzまでの設計とある。気になる理由は、現時点で最初のPentium 4が1.4GHzモデルとして登場すると言われていること。これが本当なら、最高1.2GHzの設計では冷却能力が足りないことになってしまう…。CPUよりも先に出てきたCPUクーラーだけに、謎が多い。

□Aircooler for Intel Willamette(Thermaltake Technology)
http://www.thermaltake.com/coolerMenu.htm
http://www.thermaltake.com/willamette.htm
【2000/9/2】アキバでWillametteことPentium 4のサンプル展示始まる
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20000902/willamette.html

 (CPUクーラー)

[撮影協力:フェイス]


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