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C3 800A MHzがリテールパッケージで登場、1.35V版のEzraコア
新しいCPUがアキバに登場するたびに、製品版の仕様が正式発表時のものと違っているなど、イレギュラーな出来事が付き物になってしまった感のあるC3/Cyrix IIIシリーズだが、今回もその例からは漏れていない。というのも、今回発売されたのは正式なリテールパッケージ品なのだが、なんと中に入っていたCPUの裏面には評価用ES品の証である「ES」のマーキングついていたのだ…。そう、これはサンプル展示の時とまったく同じES品のCPUとみられる。現在出回っている全てのリテールパッケージ品がこうなっているとは限らないが、購入を考えている人は、こうしたリスクがあることを頭に入れておくといいだろう。もっとも、仕様については発表どおりで、こちらはひと安心といったところ。CPU両面のマーキングからは、動作クロック800MHz(FSB 133MHz、内部倍率6倍)、動作電圧1.35Vといった仕様が読み取れる。
Ezraコアは内蔵する2次キャッシュ容量が従来のSamuel2コアと同じ64KBで、MMXや3DNow!互換の命令セットを備える点も同様だが、製造プロセスルールが0.13μmへと微細化され、動作電圧も下がっている。このことから、もともと消費電力や発熱量の少なかったC3がさらに進化している可能性がありそうだ。ただし、CPU表面のマーキングには「HEATSINK/FAN REQUIRED」という注意書きが相変わらずついている。ヒートシンクのみのCPUクーラーを使う場合などは念のため温度センサーなどでCPUの温度に注意したほうがよいかも知れない。
外観で特徴的なのは、CPU裏面のコア周囲にAthlonやDuronにあるようなブリッジがいくつか設けられている点。このブリッジは計6本あり、なかにはオープンのものやクローズのものが混じっており、この組み合わせにはなんらかの意味がありそうだが、詳細はわからない。
リテールパッケージ品の中身が実はES品のCPUだったという、なかなか強烈なデビューを果たしてくれたC3 800A MHzだが、消費電力や発熱量の低減化も期待でき、さらに「謎のブリッジ」も備えるなど、新しいもの好きにとってはいろいろ楽しめそうな製品になっている。価格も安いことから、リスクを承知の上で買ってみるというのもよいかもしれない。実売価格は7,570円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□C3(VIA Technologies)
http://www.via.com.tw/jsp/en/products/C3/c3.jsp
【2001/8/11】コードネーム“Ezra”で知られる新型C3 800A MHzの展示スタート
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010811/etc_ezra.html
(VIA C3シリーズ) |
[撮影協力:フェイス]
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