【 2009年11月14日号 】
PC-FXベースの改造PCが展示開始、水冷仕様
※(11/14更新)展示開始。
 NECが発売していた往年の家庭用ゲーム機「PC-FX」を利用した改造PC(非売品)の展示がツクモパソコン本店IIで始まった。製作したのは、「ドリームキャストPC」などの作者でもある同店スタッフTK氏。

 PC-FXは、NECとハドソンがPC-Engineの後継機として開発した1994年発売のゲーム機。ゲーム機としてはもともと大柄で、アイボリーのミニタワー筐体を採用していたため、今回の改造PCも「ゲーム機改造PC」というよりも コンパクトなPCそのものといった印象だ。

 フロンパネルにあったジョイパッド端子は4ポートのUSB端子に交換済みで、また中央部の小さいカバーを開けると筐体内の温度を表示する温度メーターが現れる。

 もちろん、トップローディング方式の特徴的なドライブ機構も使用可能。Sony Optiarc製のスリムタイプ光学ドライブ「AD-7700S」を分解して組み込んでいる。

●水冷を採用

 そして今回の目玉は、改造PCとしては珍しい大掛かりな水冷システムを用いている点だろう。ミニタワー筐体の容量を活かし、大型ラジエータや2基の80mmファン、ポンプ、タンクなど水冷システム全部が筐体に収められている。

 そのほかの使用パーツは、Phenom II X4 905e、J&W製Mini-ITXマザーボード「MINIX 780G-SP128MB」、Leadtek製ビデオカード「WinFast GT220」などで、これら3点(CPU、チップセット、GPU)の冷却には前述の水冷システムが用いられている。電源は外付けの150W ACアダプタ。OSはWindows 7 Ultimate(64bit版)がインストールされている。

 ちなみに、CPU温度はアイドル時で約33℃、ピーク時で約63℃、GPU温度はピーク時で約75℃とのこと(サイドパネルなどカバーを全て閉じた状態)。製作費用は約12万円で、うち約3万円が水冷システム代だという。


●ゲーム機改造PCはこれで11機種目?

 ツクモパソコン本店IIT-ZONE. PC DIY SHOPのスタッフが独自に改造、出来栄えの良さやアイデアの秀逸さから注目を集めてきたゲーム機改造PCだが、アキバのPCパーツショップが手掛けたものとしてはおそらくこれで11機種目。

 これまでに掲載したゲーム機改造PC+αを以下にまとめたので、その出来栄えのほどを確認してみるのも面白いだろう。


 

【PCになった過去のゲーム機(など)】
ドリームキャストPC
2008年11月22日号
2008年12月6日号
2009年1月10日号
スーファミPC
2006年11月18日号
2006年11月25日号

PCエンジン コアグラII PC
2009年10月24日号
セガサターンPC
2008年10月4日号
2008年10月11日号

ファミコンPC
2007年12月15日号

PCエンジン Duo-R PC
2009年8月8日号

Xbox 360 PC
2009年10月24日号

ツインファミコンPC
2006年12月23日号

ゲームボーイPC
2007年5月12日号

3DO REAL PC
2000年3月18日号

X68000 PC
2009年5月23日号

□関連記事
【2008年12月6日】「ドリームキャストPC」がデモ開始、パッドも秀逸改造
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081206/etc_tsukumo2.html
【2008年10月11日】「セガサターンPC」のデモ開始
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20081011/etc_saturn.html

J&W MINIX 780G-SP128MB

[撮影協力:ツクモパソコン本店IIT-ZONE. PC DIY SHOP]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。