「PCIe 3.0の帯域を最大限に活用、高速転送を実現する」とうたうAdaptec(PMC-Sierra)の6Gbps SAS/SATA対応RAIDカード。 発売されたのは、内部8ポートの「ASR-7805 SGL」、Mini-SASケーブル付属の8ポートモデル「ASR-7805 KIT」、16ポートの「ASR-71605 SGL」、バックアップモジュール「Adaptec Flash Module 700」付属の16ポートモデル「ASR-71605Q SGL」の4モデル。このほか、シリーズ最大の内部24ポートモデル「ASR-72405 SGL」(予価84,800円)などもラインナップされている。 Adaptec 7シリーズは、PCI Express 3.0 x8接続の6Gbps SAS/SATA対応RAIDカード。エクスパンダなどを利用せず、コントローラチップ自体が16ポート/24ポートといった多くのポートを直接制御、並列処理による高いデータ転送速度を実現しているという。 同社は「8ポートしかないPCIe 3.0対応RAIDカードではPCIe x8の帯域(8GB/s)が余っている状態だが、Adaptec 7シリーズは16ポート構成で9.6GB/sを実現しており、PCIe 3.0の帯域を最大限に活用できる」とアピールしている。 なお、8ポート使用時でも十分に高速のようだ。オリオスペックがSamsung SSD 830(256GB)8基をRAID 0で構成し、CrystalDiskMarkでテストを行なったところ、ファイルサイズ1,000MB設定でシーケンシャルリード2,910MB/s、ライト3,042MB/sを達成したとのこと。テスト環境はXeon E5-2620とX79 Extreme9を利用しており、もちろんPCI Express 3.0を利用している。 また、同店では50MB設定でもテスト、「概ね3,500MB/sになった」という。同店によれば「ファイルサイズ50MB設定ではキャッシュ速度がダイレクトに計測でき、この計測結果が実質上の上限速度になることが多い」という。この設定では、他社製PCIe 3.0対応RAIDカードは2,500〜2,600MB/s、PCIe 2.0対応RAIDカードは2,000MB/s程度が上限だったとのこと。同店は、16基構成でもテストを行なう予定。 搭載コントローラはPMC PM8015。キャッシュ容量は1,024MB。対応RAIDレベルは0、1、1E、5、6、10、50、60(一部モデルを除く)。 また、接続用コネクタにMini-SAS HD(内部SFF-8643、外部SFF-8644)という高密度コネクタが採用されているのも特徴。このコネクタはコネクタ間隔が小さく、8ポート/16ポートモデルではLowProfile MD2に収まるカードサイズが実現されている。8ポート/16ポートモデルのカードサイズは64×167mm。 なお、対応するMini-SAS HDケーブルも同時に発売。発売を確認したのは、SAS 4分岐ケーブル、SATA 4分岐ケーブル、SFF-8087変換ケーブルの3種類で、それぞれにストレート/L字型コネクタ(SAS/SATA/SFF-8087側)の2種類がある。実売価格は各1,800円前後。 □関連記事 【 【2012年9月6日】PMCシエラ、PCIe Gen3の帯域幅を最大限に活用できるRAIDアダプタ(クラウド Watch) http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20120906_556574.html
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