パワレポ連動企画
電源ユニットの選び方、CPUクーラーの選び方
[最新版、PC自作の基礎知識](7)
(2014/4/3 12:33)
自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新特集「最新PC自作の基礎知識」をまるごと掲載する当企画の7回目は、電源ユニットとCPUクーラーの選び方。
信頼性や消費電力、コストの重要ポイントとなる電源ユニットと、「PCのこだわり」を表現することになるCPUクーラー、この2点の選び方とおすすめ製品を紹介しよう。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 5月号は現在発売中。50ページにも及ぶ当特集のほか、様々なパーツの詳細レビューや徹底分析、そして「改造バカ一台」などの爆笑記事も掲載している。
- DOS/V POWER REPORT 2014年5月号 Special Edition -
電源ユニットの選び方
【何のためのパーツ?】
・家庭用コンセントからの交流を直流に変換
・マザーボードやCPUなどのPCパーツに電流を供給する
・変換する際の効率が消費電力に影響する
ポイント1自分のPCに必要なワット数を知ろう
PCパーツに電力を供給するのが電源だ。どんなパーツも電力がなければ動かないし、電流系の異常は大きなトラブル、部品の故障につながりやすいので重要度は高い。
具体的な電力供給の流れは、家庭用コンセントからの交流(AC)を直流(DC)に変換し、PCパーツが使う+12V、+5V、+3.3Vそれぞれの電圧に調整して供給する。交流から直流を作る際の効率(変換効率)が高いほど電源自体の発熱、消費電力が小さくなるため、電源選びの基準の一つになっている。
しかし、電源選びでもっとも重要なポイントは、適切な定格出力の電源を使うことだ。小さい場合はもちろん、極端に大き過ぎてもよくない。電流の調整機能の精度に悪い影響が出るため効率も低下するし、システムが不安定になるなどのトラブルの原因にもなる。定格出力が適切でなければ、どんなによい電源でもそのよさは活かせない。
では、適切な出力はどうやって知るのか。高負荷時の実測電力の2倍前後が目安と言えるが、組み立てるまで分からないというのでは元も子もない。そこで、下には過去に本誌で紹介した自作PCの構成例の消費電力を記載した。それぞれ高負荷時の2倍くらいがベターだが、小出力モデルの選択肢はあまりないこともあり、大きく外れなければ実用上問題ない。ピッタリの構成例がないという場合も「Core i3とRadeon R9 270Xで104.8Wだから、Core i7とR9 270Xならば150Wくらいだろう(→定格出力は300W~)」というように判断材料として役立ててもらいたい。
例1:ビデオカードなしの場合
→300Wクラスがオススメ
2014年4月号掲載 「低価格コンパクトマシン」 Pentium G3220ほか | 高負荷時 45.7W |
2013年10月号掲載 「攻めの静音PC」 Core i7-4770Tほか | 高負荷時 52.8W |
2013年12月号掲載 「超コストパフォーマンス静音PC」 Pentium G3220ほか | 高負荷時 66.7W |
例2:ミドルレンジビデオカード搭載の場合
→400~500Wクラスがオススメ
2014年4月号掲載 「低価格コンパクトマシン」 Pentium G3220、Radeon R7 250ほか | 高負荷時 79.2W |
2014年4月号掲載 「10万円ゲームPC」 Core i3-4340、Radeon R9 270Xほか | 高負荷時 104.8W |
2013年12月号掲載 「超静音PC」 Core i7-4770S、Radeon HD 7750×2ほか | 高負荷時 153.3W |
例2:ハイエンドビデオカード搭載の場合
→550~700Wクラスがオススメ
2014年4月号掲載 「長~く使えるハイエンドマシン」 Core i7-4770K、GeForce GTX 770ほか | 高負荷時 264W |
2013年12月号掲載 「ちょい上ゲームマシン」 Core i7-4770K、Radeon R9 280Xほか | 高負荷時 269W |
2013年10月号掲載 「AMD 5GHz完全動作マシン」 FX-8350(5GHzにOC)、Radeon HD 7790ほか | 高負荷時 354W |
ポイント2必要なコネクタの種類と数をチェック
基本的なことだが、意外と盲点になりやすいのがコネクタの種類と数だ。
最近はパーツの省電力化が進んでいるが、すべての電源がその流れに対応できているとは限らない。とくに400W以下の小出力モデルでは、設計が古かったり、ローエンド構成しか想定していなかったりするような製品も目立つ。たとえば、Serial ATAコネクタが少なかったり、多
くのコネクタが1本のケーブルにまとめられていたりといったことがあるのでよく注意したい。各ケーブルの長さまで公開されている製品もあるので、余裕があればPCケースのレイアウトなどを確認し、その辺りまで考慮に入れて選びたい。
オススメ電源ユニットの例
ハイエンドマシンを支える高品質電源
Sea Sonic Electronics Xseries XP2 SS-660XP2(実売価格:20,000円前後)
・660W
・80PLUS Platinum
・プラグイン
高品質な日本製部品を使い、電流の安定性に配慮したていねいな設計は高負荷環境での利用が想定されるハイエンドシステムでも安心。80PLUS Platinumの高変換効率で準ファンレス運用が可能。
CPUクーラーの選び方
【何のためのパーツ?】
・CPUを冷却する
・CPUのOC限界を伸ばす
・PCの静音性を高める
ポイントOC耐性や静音性を高めるCPUクーラーを選ぶ
単体販売されているCPUには、ほとんどの場合純正のCPUクーラーが付属している。しかしながら、市場には単体販売されているCPUクーラーが多数存在する。純正クーラーでも、CPUを安定動作させるには十分な冷却能力を持つが、単体販売されているものはより冷えるため、CPUの長寿命化を期待できる。また、冷やすほどOCできる上限が伸びるのでその点でも有利。さらに、より静かというメリットがある。
付属のCPUクーラーを使わないのはもったいない気もするが、パーツに愛着を持って組み立てる自作PCユーザーであればこそ、ここは保険の意味も含めて、高性能な別売のCPUクーラーを使用するのが賢い選択と言えるだろう。
- DOS/V POWER REPORT 2014年5月号 Special Edition 目次-
1回目:PC自作はいつだって楽しい! ~改造バカ、かく語りき~
2回目:理想のマシンを自分で作ろう ~自作PC作例集6選~
3回目:CPUの選び方、マザーボードの選び方
4回目:ビデオカードの選び方
5回目:ストレージの選び方、メモリの選び方
6回目:PCケースの選び方
7回目:電源ユニットの選び方、CPUクーラーの選び方
8回目:パーツ選びが終わったら、ここを確認!
9回目:PC組み立て徹底解説、パーツ取り付けからインストールまで ~10万円のパーツで組んでみた~
10回目:小型PCを自作する場合の注意点
11回目:トラブル発生時の原因特定方法
【DOS/V POWER REPORT 5月号発売中】
★総力特集「最新版、PC自作の基礎知識」はもちろん、パーツの詳細レビューや徹底分析、そして爆笑の「改造バカ一台」など多数の記事を掲載
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