COMPUTEX AKIBA出張所
Shuttleが未発表CPUの新作キットやNUC対抗品を展示、
組み込み向けも積極的展開
(COMPUTEX AKIBA出張所 / Shuttle編.)
2016年6月1日 15:18
毎年恒例のCOMPUTEX TAIPEIが4日(土)まで開催中だ。
様々なメーカーが出展する同イベント、詳細な取材記事は僚誌PC Watchが報じているが、「実際の展示を見て、メーカーに伝える」というのはなかなか難しい。そこで、例年同様、メーカー協力による意見箱付きのレポートをお届けする。
項目ごとに、あなたの「欲しさ加減」や意見を入力できる入力欄を用意したので、好きな項目に入力し、最下段の「送信」のボタンを押して送信してほしい。
いただいた意見はそれぞれのメーカーや国内代理店に送付、製品開発などの参考として活用していただく予定だ。
より完成度が向上した新型ベアボーンキットをラインナップ人気のXPCのマイナーチェンジ版や新型CPU搭載モデルも展示
ベアボーンPCの印象が強いShattleだが、今回、最も目立っていたのは法人向けに展開している組み込み向けPCの数々。「個人向けPCしかやっていないんじゃないかと言われるが、最近では飲食店やショップなど、法人ニーズも非常に強い」(同社)という。
タッチパネルを搭載するAllーinーOneタイプのPCは、テーブルに立てかけられるだけでなく、壁掛けや床上スタンドに固定した状態などで展示されていた。レストランや公共施設の案内板など、実はShuttleの製品が組み込まれているといった物も多いそうだ。セットトップボックスとして小型モデルの需要も高いという。
それらのニーズを下支えしているのが、同社がラインナップするベアボーンキット製品群だ。定番のXPC cubeシリーズの新作モデルや、未発表CPUを搭載する予定の同社製では最安となるベアボーンキットなど、今後登場予定の新製品にも力が入る。
それではこれら注目の製品を紹介していこう。
「未発表CPU」の小型ベアボーンを参考展示Shuttle最安のモデルになる?
最初に紹介するのが、小型ボディを採用したベアボーン「DX30」だ。詳細仕様は残念ながら非公開だが、今後発売予定の未発表CPUが搭載されるという。
「最新CPUを搭載するベアボーンキットのなかでは最安クラスの製品になる予定。しかも、同価格帯の競合製品は樹脂製ボディが一般的だが、“DX30”ではメタルシャーシを採用する」(同社)としている。
「DX30」で採用しているシャーシは、その昔、Mobile Radeonを搭載したベアボーンキットで採用していたものを利用しているそうで、最新のCPUと過去の資産を組み合わせることでコストパフォーマンスの高いベアボーンキットを目指しているとのことだ。
参考展示されていた「DX30」をチェックすると背面にRS232端子などが並んでいた。これは法人向けニーズにも対応するためのもので、様々な用途に対応するためのものだという。
発売時期に関しては年内の投入が予定されている。
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NUC対抗の小型PCを再設計ベアボーンチームが改良し、組みやすさなどを改善
続いて、NUCを意識した小型ベアボーンキット「XPC nano」シリーズにも新作が登場だ。
「NC02U」は14cm四方の超小型モデルで、昨年登場した「NC01U」の後継にあたる製品。「NC01U」はGPUなどを搭載した後付けの拡張ユニットを用意し、ニーズにあわせてオプションを脱着できる仕組みだったが、今回のモデルはコスト面で折り合いがつかなかったため、残念ながら後付けユニットとのドッキング機構は採用が見送られたという。
「今回は外付けユニットによる拡張機能は用意していないが、今後のモデルでは採用する可能性もある。ただし、それは02ではなく03(さらに次のモデル)になるかもしれない」(同社)とのことだ。
また、前モデルにあたる「NC01U」はノートPC開発チームによるものだったが、「NC02U」はベアボーンキット開発チームが担当。組みやすさなど細かい部分も改良されているという。
「NC-02U」では、Celeron 3855U搭載モデルのほかに、Core i3-6100U、i5ー6300U、i7ー6500U搭載モデルをラインナップ。前モデルとは異なり、Celeronモデルでも4K出力に対応。最大メモリ搭載量も16GBから32GBに拡張されている。また、背面のmini DisplayPortはフルサイズのDisplayPortに変更されている。
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定番のXPC cubeがデュアルLAN対応に3.5インチベイ×4基と大型ビデオカード対応は継続
Shuttleらしいキューブ型のベアボーンキットとして定番となっている「XPC cube」シリーズ。
日本市場でも定番となっている最新の「SZ170R8」の後継モデル「SZ170R8V2」が展示されていた。主な違いはEthernet端子が2基になるのが違いで、4基の3.5インチHDDが搭載できる点や、大型ビデオカードが搭載できる点など、拡張性の高さは踏襲されるとのこと。
同社によると、キューブ型ベアボーンPCは12年間同じフレームを使っていたそうで、「SZ170R8」がフルモデルチェンジにあたる製品だったとのことだ。5インチベイユニットはなくなったものの、ストレージベイの増加や大型ビデオカードが搭載できるようになった点など、改良が望まれていた点を反映したものだという。また、この改良により本体前面にファンが搭載可能になり、動作温度を5℃下げることができるようになったという。
SZ170R8V2のほかに、同シャーシを利用したH170搭載モデルの発売も予定されており、Z170搭載モデルはパフォーマンス重視のユーザー向け、H170搭載モデルはコストパフォーマンス重視のユーザー向けの位置づけになるという。
ちなみに、発売の予定はないが、SZ170R8のクリアパネル搭載機の展示も行われており、大型ビデオカードが搭載できる点など、内部構造を確認できるようになっていた。
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組み込みモデルも積極展開店頭案内やサイネージとして……
Shuttleというと、ベアボーンPCというイメージが強い方が多いだろう。しかし、同社によると、PCだけでなく法人向けのソリューションも数多く手がけてるという。
多くの方が訪れたことがあるであろう、飲食店やショップなどの店頭にあるデジタルサイネージや、タッチ液晶を採用した受け付け用のデバイスとして多くの企業から採用されているという。蓋を開けてみるとShuttleロゴが出て来るものも多いそうだ。
All-in-OneタイプのデスクトップPCを利用したものや、小型PCを利用したものなどその種類は多彩。店頭での販売例は少ないが、同社では今後、このような法人向けのソリューションビジネスにも力を入れていくそうだ。
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OEM向けノートPCなども多数展示アイスクリームのサービスも
最後にOEM向けのモデルなどを紹介する。日本市場で同社ブランドで展開していないため、あまり知られていないが、ShuttleはノートPCなども手がけており、取引先ブランドの名が刻印されて出荷されているという。
また、ブース入り口ではアイスの配布が行われており、台湾で昔販売されていたスタイルを再現。同社のタッチパネル搭載PCの利便性を紹介すべく、設置されたPCから注文してアイスが食べられるユニークな実演デモも行われていた。
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[制作協力:Shuttle]