【 2009年8月8日号 】
PCエンジン筐体の改造PCがデモ開始
「Duo-R」ベースの薄型で、ION+地デジ+Blu-ray対応
※(8/7更新)ツクモブログの内容を追記。
 セガサターンPCドリキャスPCとゲーム機改造PCを展示してきたツクモだが、今度はPC Engine Duo-Rを改造した非売品PC「PCエンジンPC」をデモする予定だ。

 改造は例によって秀逸で、B-CASカードをHuCARDスロットに入れるというこだわりぶり。地デジ視聴やBlu-ray再生にも対応している。展示とデモは7日(金)からツクモパソコン本店IIで行っている。

●改造はやっぱり秀逸、ION+地デジ+Blu-ray再生
 B-CAS = HuCARD?

 先代のサターンPC、ドリキャスPCに続くこの「PCエンジンPC」だが、改造の出来はやはり秀逸。

 ベースとなっているのはPCエンジンとしてはは筐体の大きいPC Engine Duo-Rで、この中にZOTACのIONマザー「IONITX-A-U」(Atom 330/ACアダプタ)と、バッファロー製地デジアダプタ(USB)、2.5インチHDD×2台(1台は録画向けで背面から着脱可能)、DDR2 DIMM 2GB×2枚を収納。上面のCD-ROMドライブはパナソニックのBlu-rayリードドライブ「UJ-120」を流用して、そのままBlu-rayドライブとして利用可能。

 地デジアダプタのB-CASリーダーは、HuCARD(PCエンジン用のゲームROM)スロットを流用しているという凝りぶりだ。

 電源スイッチ、EJECTスイッチ、パワーLEDももちろん動作。おまけで専用マウスもUSB接続に改造、キーボードは一般的なPC用を接続しているが、これもわざわざNECロゴ入りを用意したという。


●かなりの薄型デザイン
 ポイントは冷却

 デザイン面で注目できるのはその薄さ。

 PC Engine Duo-Rの厚みはブラケット部分+薄型ドライブ+αぐらいで、マザーボードと光学ドライブを組み込むと残りの空間はごくわずか。

 改造では、スペースの制約から来る冷却不足が最大の難関だったそうで、10種類近いファンをテスト。結局、制約が一番厳しいマザーボードクーラーにはサイズ KAZE JYU Slim(2,000rpm)をバラして装着、さらにヒートシンクも約2cmほど切り取ったという。搭載ファンは、このほかにサイド4cm×2基、HDD冷却用5cm×2基で、随所に通風口を増設してあるのもポイントという。

 動作温度はHDDが35〜45度(アイドル〜ピーク)、CPUがアイドル65度/ピーク94度(定格時)が、アイドル47度/ピーク73度(OC時)。何故かOC時の方が温度が低かったという(計測ソフトはEverest)。

 市販のMini-ITXケースに同種のものがないだけに、ちょっとほしくなるほどの出来栄えだが、もちろん一品モノで販売予定は「まったくない」(同店)とのこと。トータルの改造費用は8万円ほどという。

 ちなみに、展示とデモが始まった7日(金)は改造担当者の誕生日とか。また、同店のブログでは改造担当者による詳細な解説などを公開中だ。

□改造PC第3弾!! DUO-R PC(ツクモ)
http://blog.tsukumo.co.jp/honten/2009/08/pc3_duor_pc.html

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ZOTAC IONITX-A-U

[撮影協力:ツクモパソコン本店II]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。