ボクたちが愛した、想い出のレトロゲームたち
PC-8001用“マリオブラザーズ”を発売した「ウエストサイドソフトハウス」と、“ドラゴン・レア”などをリリースした「普賢電子」
~永久保存版 激レア!お宝発掘!! 80年代マイコン読本~
2020年11月4日 00:05
連載「ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち」の番外編として、この記事では総合科学出版から発売されている「永久保存版 激レア!お宝発掘!! 80年代マイコン読本」(著:佐々木 潤)の一部記事を抜粋し、紹介しよう。
今回取り上げるページは、マイナーソフトハウス編から「ウエストサイドソフトハウス」と「普賢電子」となる。
なお、書籍版では画像はモノクロだが、本記事では一部カラーの写真を掲載している。
マイナーソフトハウス編 ―ウエストサイドソフトハウス―
バックアップツールで有名だが、ゲームソフトも発売していた
ウエストサイドといえば「Magic Copy」シリーズや「WIZARD」シリーズなどの、バックアップソフトをリリースしていたソフトハウスとして認識している人が多いだろう。そもそも、バックアップソフトを作れるということは、それだけ高い技術力を持っていることの裏返しでもあるわけだ。
そんな同社が発売していたソフトのなかでも、意外と思えるタイトルが『マリオブラザーズ』だろう(ゲームの紹介記事はこちら)。もちろん任天堂のお墨付きであり、プレイするとあの『マリオブラザーズ』っぽさをPC-8001の貧弱なグラフィックで頑張って表現しているのがわかる。ゲームスタート時、アーケード版『マリオブラザーズ』の開始時BGMに似た旋律が鳴るのも驚きだ。
『マリオブラザーズ』以外のタイトルとしては、PC-8001mkII用『モンスタービルディング』や、PC-8801用アドベンチャーゲーム『EARTHQUAKE』などを発売していた。
驚くべきは、『アストロウォーカー』というPC-8201対応ソフトを出していたことだろう。残念ながら現物は手元にないが、狭い液晶画面を有効活用していたのではないかと思われる。
マイナーソフトハウス編 ―普賢電子―
リリースしたソフト本数は少ないが、青の広告が目立ったソフトハウス
1982年前後から雑誌広告を掲載し始め、当初はマイコンのセット販売を行っていたほか、マイコンに関しての無料相談会も催していた。
初期の頃はデータベースソフトなどを開発していたが、82年末にオリジナルゲーム『ドラゴン・レア』を発売。続けて『スター・クェスト』『メテオ・ブラスター』をリリースしたとある。さらには、『ゴーファー』『パイレート アドベンチャー』『スターワリアー』などといったタイトルを開発中とアナウンスした。
『ドラゴン・レア』は、光栄マイコンシステムの『ダンジョン』よりも先に発売されていたRPG風ゲーム。主人公や敵が●だったりするなど、アスキーキャラクターで構成されているのも時代を感じさせる。
なお、テクノポリス1983年12月号によると、同社はその後ユニオン・プランニングにソフトの版権を譲渡し、連絡がつかなくなったとのこと。そのため、『ドラゴン・レア』『スター・クェスト』はユニオン・プランニングからも発売されている。