パワレポ連動企画

Intel CPU搭載マシンで探る「PCゲーム性能」と「クリエイティブワーク適正」

4Kゲーミングや高度な写真現像が快適な環境は?話題のバトロワ系ゲームにお手軽価格でチャレンジできる?

 各社のCPU、GPUの新世代ラインナップが一通り出揃ったこの夏、これから新しいパーツを使って自作PCを組んでみよう、と考えている方もいることだろう。昨今のマシンパワーを考えると、Webサイトの閲覧、メールやSNSの利用、オフィスアプリケーションなどの用途であれば、格安構成のマシンでも十分。ただ、PCでハイクオリティな映像のゲームをやったりネット配信で実況したりしてみたい、デジタルカメラで撮影した写真を立派な作品に仕上げたい、などといった場合には、CPUやGPUを中心に、使用するパーツは十分吟味して選びたい。

 とはいえ、ゼロからPC 1台分のパーツ構成を考えるのはなかなか難しいところ。そこで本稿では、PCゲームと写真編集を例に、実績のあるIntel CPUとNVIDIA GPU搭載ビデオカードを核としたパーツ構成で組み上げた作例とその実際の性能を紹介する。用意した作例は、プレイ動画配信も視野に入れたハイエンドゲーミングPC、手頃な価格ながらもバトルロイヤル系シューティングゲームが快適に遊べるミドルレンジゲーミングPC、写真現像に一切の隙のないクリエイター向けハイエンドPCの3バリエーションだ。


【ハイエンドゲーミング環境】
最高のプレイ環境・配信にチャレンジするならCore i9-9900K&ハイエンドGPUで!!

【パーツ構成例】
カテゴリー製品名
CPUIntel Core i9-9900K(3.6GHz)
マザーボードASUSTeK ROG STRIX Z390-F GAMING(Intel Z390)
メモリPC4-21300 DDR4 SDRAM 8GB×2
ビデオカードASUSTeK ROG-STRIX-RTX2080S-A8G-GAMING(NVIDIA GeForce RTX 2080 SUPER)
SSDIntel SSD 760p SSDPEKKW512G8XT[M.2(PCI Express 3.0 x4、512GB)]
PCケースLian Li LANCOOL ONE Digital(ATX)
電源ユニットCorsair RMx Series RM650x(650W、ATX、80PLUS Gold)
CPUクーラーNZXT KRAKEN X62(簡易水冷型、28cmクラス)
価格の目安28万円前後
【基礎ベンチ】
3DMarkスコア
Fire Strike23,675
Fire Strike Ultra6,946
Time Spy11,347
Time Spy Extreme5,227
Port Royal6,930
チョイスしたCPUはCore i9-9900K。5GHzの高クロックがゲームに効く。高負荷でもクロックが落ちにくく、OCすればさらなるパフォーマンスアップも期待できる
GPUは最新のハイエンド、NVIDIA GeForce RTX 2080 SUPER。これを搭載するビデオカードの一つ、ASUSTeK「ROG-STRIX-RTX2080S-A8G-GAMING」は、4Kでゲームプレイできる強烈なパワーと、3連ファンによる安心の冷却性能が強み

 メインストリーム向けCPUとしては最高峰のCore i9-9900K。その魅力は性能と汎用性の高さだろう。8コア16スレッドのマルチスレッド性能は、重量級のゲームに加えて配信やプレイ動画の録画に威力を発揮。6コアまでのCPUでは、高画質配信や録画中にCPUのパワー不足でゲームのフレームレートが下がり、配信/録画映像のコマ落ちまで発生してしまうこともあった。しかし、Core i9-9900K環境には、高画質でゲームをプレイしつつ配信や録画を同時にこなすパワーがある。

 さらに、GeForce RTX 2080 SUPERなどハイエンドビデオカードと組み合わせれば、4K解像度でのゲームプレイやゲーム実況も行なえる強力なゲーミングマシンに仕上げられる。もちろん、これだけのパワーがあれば、動画編集や画像編集といったクリエイティブな作業も快適だ。Turbo Boost時は最大5GHz(2コア動作まで)の高クロックで動作するため、利用するコア数が少ないアプリでも高速動作が可能という強みを持つ。全方位に強いPCを求めるならコレで決まりだ。

Apex Legends(最高画質、単位:fps)
4K解像度でも最小フレームレートが60fpsを上回っている。GeForce RTX 2080 SUPERのパワーがよく分かる結果だ
ディビジョン2(DirectX 12、単位:fps)
重量級ゲームなのでさすがに4Kだと平均60fpsを下回るが、画質を1段階下げて“高”にすれば平均68fpsまで向上。4Kでも十分プレイできる
ゲームプレイ+配信/録画(OBS Studio+PUBG、単位:fps)
フルHDで配信および録画したときのフレームレートは110fps超。どちらもCPU使用率は100%に届かず余裕がある。さすが9900Kのパワーだ
ゲームプレイ+配信/録画(OBS Studio+PUBG、単位:fps)
配信と録画にはOBS Studioを使用。エンコーダはCPUエンコードのx264に設定し、配信にはYouTubeを利用、録画はMP4ファイル形式にて保存している
(C)PUBG Corporation. All rights reserved.

【検証環境】

OS: Windows 10 Pro 64bit版
Apex Legends: トレーニングモードで一定のコースを移動する際のフレームレートをFrameViewで計測
ディビジョン2: 内蔵ベンチマークで計測
ゲームプレイ+配信/録画: OSB Studioの配信は8Mbps(VBR、CPUプリセットはfast、プロファイルはmain)および配信先はYouTubeに設定、録画は15Mbps(VBR、CPUプリセットはfast、プロファイルはmain)に設定、配信+録画はどちらも8Mbps(VBR、CPUプリセットはfast、プロファイルはmain)に設定、PUBGはフルHD、画質“ウルトラ”、マップ“Erangel”におけるリプレイデータを再生した際のフレームレートをFrameViewで測定