パワレポ連動企画

Intel CPU搭載マシンで探る「PCゲーム性能」と「クリエイティブワーク適正」

4Kゲーミングや高度な写真現像が快適な環境は?話題のバトロワ系ゲームにお手軽価格でチャレンジできる?

【クリエイティブ環境】
ハイエンドビデオカードは写真編集にも有効、Core i9-9900K&GeForce RTX 2080 Tiは超快適!

CPUはCore i9-9900Kをチョイス。TurboBoost時5GHz、8コア16スレッドのハイエンド仕様はクリエイティブワークにももちろん向いている
GPUはTuring世代の最高峰、RTX 2080 Ti搭載カードを選択。「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」は高級部品で固めた高効率VRMとトリプルファンのGPUクーラーを搭載する高品位モデルだ
【パーツ構成例】
カテゴリー製品名
CPUIntel Core i9-9900K(3.6GHz)
マザーボードASUSTeK ROG STRIX Z390-F GAMING(Intel Z390)
メモリPC4-21300 DDR4 SDRAM 8GB×2
ビデオカードASUSTeK ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING(NVIDIA GeForce RTX 2080 Ti)
SSDIntel SSD 760p SSDPEKKW512G8XT[M.2(PCI Express 3.0 x4、512GB)]
PCケースNZXT H400i(ATX)
電源ユニットCorsair RMx Series RM650x(650W、ATX、80PLUS Gold)
CPUクーラーNZXT KRAKEN X62(簡易水冷型、28cmクラス)
価格の目安33万円前後

 ハイエンドGPUのメリットはゲームだけではない。クリエイティブツールもNVIDIAのCUDAやOpenCLを利用してGPUの機能を積極的に活用している。クリエイティブ分野での活用はCPUのアシスト的な役割が多いため、GPUの演算性能とクリエイティブでの効果は必ずしも比例しないが、ハイエンドGPUで写真のRAW現像や編集のパフォーマンスを大きく改善できる例も増えてきた。

 たとえば、Lightroom Classic CCとCamera RAW CCに新たに搭載された「ディテールの強化」機能は、RAWデータのレンダリングにおける「デモザイク」と呼ばれるプロセスに機械学習を活用することで写真のディテールを鮮明化することができる。これを試してみたところ、GeForce RTX 2080 Tiを搭載したPCではCPUに内蔵されたGPUを利用した場合に比べて5倍も速く処理を終えることができた。

Lightroom Classic CCはAdobeの写真管理/RAW現像ツール。2019年2月のアップデートで追加された「ディテールの強化」のパフォーマンスはGPUの演算性能に大きく左右される

 ほかにも、Photoshop CCにはGPUアクセラレーションに対応したフィルタが多数用意されている。輪郭などを不自然に強調せずにシャープネスをかけられる「スマートシャープ」や被写界深度の浅いレンズで撮影したようにぼかせる「虹彩ぼかし」などがそれにあたる。上記を含めてGPUアクセラレーションが有効な6種類のフィルタをかけるバッチ処理を実施したところ、GeForce RTX 2080 Tiでは内蔵GPUに比べて30%速く終了した。

Lightroom Classic CC(ディテールの強化、単位:秒)
GeForce RTX 2080 Ti環境では、内蔵GPUの約1/5の時間で終了
Lightroom Classic CC(標準プレビュー作成、単位:秒)
わずかだがGeForce RTX 2080 Tiのほうが高速
Photoshop CC(GPUフィルタ処理、単位:秒)
GeForce RTX 2080 Tiでは内蔵GPUに対して約30%高速化

【検証環境】

OS: Windows 10 Pro 64bit版
Lightroom Classic CC-ディテールの強化: 10枚のRAWデータ(ニコンD810)に対し、ディテールの強化を実行するのにかかった時間
Lightroom Classic CC-標準プレビュー作成: 100枚のRAWデータ(ニコンD810)の標準プレビューを作成するのにかかった時間
Photoshop CC-GPUフィルタ処理: A6種類のGPUアクセラレーション対応フィルタをかけてPSD/JPEG出力するバッチ処理を10枚のRAWデータ(ニコンD810)に対して実施

[編集:DOS/V POWER REPORT編集部]