パワレポ連動企画
冷却・静音、これが答えだ!
【冷却まわりの新たな鉄則、教えます(1)】
(2014/7/28 12:05)
このコーナーでは、こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新号と連動、同誌9月号の特集記事「冷却周まわりの新たな鉄則、教えます~冷却・静音、これが答えだ!~」をほぼまるごと掲載する。.
今号では、主要なPCパーツごとに冷却と静音に関する最新トレンドを整理した上で、価格帯別にベストのCPUクーラーを徹底検証。さらに、冷却・静音チューニングの追い込み方を三つの例で紹介する。
第一回目の今回はその概要編。PCで冷却・静音化すべきポイントを紹介する。
なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 9月号は7月29日(火)に発売予定。9月号では今回の特集のほか、USBバスパワーで動作する冷却グッズや薄型CPUクーラーの紹介、6TBクラスの大容量HDD特集、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事が載っている。また、100個の自作PC問題を載せた「PC自作力 2014年度夏期試験」が小冊子として付いてくるなど、盛りだくさんの内容だ。
- DOS/V POWER REPORT 2014年9月号 Special Edition -
冷却まわりの新たな鉄則、教えます
安価ながら4.5GHzオーバーでの動作も可能なPentium G3258 や、熱伝導素材などが改良され、従来モデル以上の高クロック動作が期待できる開発コードネームDevil's Canyonの登場により、自作PC市場ではにわかにオーバークロックが盛り上がっている。
一方、オーバークロックには興味がないというユーザーであっても、室温が上がりやすい夏を無事に乗り切るためにはPCを冷却するための正しい知識が必要だ。さらに、多くの場合、冷却と静音性はトレードオフの関係にあり、両者のバランスを取ることも重要だ。
どこでバランスを取るかがキモ。冷却を制御し、最適化せよ!
暑い夏がやってきた。夏と言えば、気になるのがPCの冷却だ。熱のトラブルからPCを守るためにも、十分な冷却がなされているかをきっちり確認しておきたい。もちろん、ただ冷やせばよいというものではない。冷却と密接な関係があるPCの静音化についてもあわせて考えていこう。
PCを安全に快適に使うために非常に重要な要素が冷却だ。電子部品が正しく特性を発揮できる環境温度の範囲はあらかじめ決まっており、それを超えた環境では、部品寿命の短縮、性能の低下、動作の停止、故障といったトラブルの発生が避けられない。とくに、最近のCPUやGPUはターボ機能を搭載しており、冷却がパフォーマンスを左右する場面が少なくない。過熱防止の保護機能も搭載しているので、オーバークロックを行なったはよいが、冷却が追い付かず、肝心の高負荷時に周波数が下がって性能は上がらないなどという例もある。
一方、冷却性能と相反する要素に、静音性がある。冷却を強化するためにファンを追加したり、高速で回転させたりすれば騒音が大きくなる。逆に、静音化のためにファンを省いたり、回転数を下げたりすれば、冷却能力は低下する。つまり、ただ冷やせばよいというものではない。安全性、静音性を意識しつつ、冷却を制御し、用途や好みに応じて最適化できるようになることが重要だ。これから冷却の制御についてのノウハウ、最適化の実例などを紹介していこう。
3つの原則でPCの冷却力と静音性をアップ
原則1:なるべく低消費電力のパーツを選ぶ
消費電力が低く、発熱が小さいパーツのほうが冷却がしやすく、ファンなどの動作音を抑えやすい。ハイレベルの静音性を目指すならば、パーツ選択の時点で省電力を意識したい。CPUなどの場合は、究極的には性能と発熱はトレードオフになるので、どのくらいの性能が必要かを見きわめることがもっとも重要だ。
原則2:冷却力・静音性の高いパーツを選ぶ
冷却性能と静音性はトレードオフの関係にあるとは言うが、それはあくまでも冷却効率が一定の場合だ。冷却パーツの選択で、冷却効率は向上の余地がある。CPUクーラーは多数の種類があるし、ビデオカードも同じGPUを搭載していても搭載クーラーの違いで温度も動作音も大きく違ってくる。
原則3:アクセサリの追加や設定変更で仕上げる
マザーボードのファンコントロール機能を活用すれば、冷却重視、静音性重視など用途や好みに合わせて調整し、最適化することができる。また、気になる部分があるなら、アクセサリも検討してみよう。5インチベイ収納型やアーム型など、ピンポイントで冷やせるようなファンも市販されている。
パーツの温度や動作音を計測してみよう
冷却強化や静音化を行なうにあたって、効果の確認が体感だけではもの足りない。やはり数字の裏付けが欲しいところだ。CPUやGPUの温度を計測するにはマザーボードやビデオカードのユーティリティもよいが、汎用のツールとしてはCPUID HWMonitorなどがある。
騒音計測器は安くても数千円はするので、iPhoneやAndroidのアプリを使ってみてはいかがだろうか。単にリアルタイムに表示するだけでなく、単位時間内の平均値を出してくれたり、ログを記録したりできるものもある。計測値がどこまで信用できるかは疑問もあるが、設定前と設定後の違いを確認するには十分だろう。
[Text by 鈴木雅暢]
【DOS/V POWER REPORT 9月号は7月29日(火)発売】
★巻頭特集「冷却周まわりの新たな鉄則、教えます~冷却・静音、これが答えだ!~」はもちろん、USBバスパワーで動作する冷却グッズや薄型CPUクーラーの紹介、6TBクラスの大容量HDD特集、髙橋敏也の改造バカ一台など、多数の記事を掲載
★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 紙版は小冊子「PC自作力 2014年度夏期試験」付き
★ 電子版は割安な税別926円、一部ショップでは税別700円の期間限定セールが7月29日(火)より実施予定
★ 電子版では小冊子の電子版も完全収録
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