パワレポ連動企画
Skylake Kで作るオススメ自作プラン その1
~次世代ゲーミングPC~
【ド本命登場!Skylake K(11)】
(2015/9/15 11:30)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年10月号」の第一特集「システム一新でヌルサク環境をこの手に! ド本命登場!Skylake K」を掲載する。
今回はSkylake Kを使った自作プランを紹介する。第一弾はCore i7-6700KとGeForce GTX 980 Tiを使った高性能ゲーミングPCだ。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年10月号は全国書店、ネット通販にて8月29日(土)に発売。大本命の新CPUを解説した第一特集のほか、HDDを飲み込む勢いの最新デバイスを紹介する第二特集「NVMe対応モデルが超速い!500GBオーバーの大容量モデルが超安い! とにかく今、SSDが欲しい!!」、新世代メモリを採用した高性能ビデオカード「Radeon R9 Fury X&Furyの実力に迫る!」、興味はあるけど、どうすればいいのか分からないというあなたに実際の乗り換え手順をご紹介!「安くて!速くて!自由に選べる!初めての格安SIM」、光る!回る!!ただのファンでも製品ごとに結構違う「個性いろいろ、選ぶ楽しみ 特選ケースファンギャラリー22」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は「最新ビデオカードカタログ 2015」 AMD Radeon&NVIDIA GeForce搭載の現行製品が勢揃い!
-Skylake Kで作るオススメ自作プラン その1 ~次世代ゲーミングPC~-
オススメ自作プランその1
Core i7-6700Kで作るCPUパワーを活かした次世代ゲーミングPC
■このマシンのコンセプト
・処理効率の高いCore i7-6700KでGTX 980 Tiの性能を限界まで引き出す
・高い性能を確保しつつも見た目でインパクトを与えるパーツで固める
今ハイパフォーマンスゲーミングPCを組むなら、既存のCPUより少々高かろうとSkylake Kは絶対に外せない。最近の重量級ゲームはリアリティ追求のためにCPU負荷が高めになっている上に、DirectX 12対応ゲームが出ればCPUの並列処理能力も重要になる。少々値段は張っても長く使えるスペックを重視。見た目のインパクトも追求したい。
コンセプトが決まればパーツ選びは簡単。パワー優先なのでCPUはCore i7-6700K、メモリはすでに割安感のあるDDR4-2400を、ビデオカードはワットパフォーマンスが高く、VRAM搭載量が多いGeForce GTX 980Ti(高画質プレイには4GBでは足りない)。
ただマザーについては今回入手可能なマザーが限られていたため、お買い得感の高いものを選んだ。ひとまずメインストリームマザーを使いオンボードデバイス(とくにUSB 3.1やOC関連)の熟成を見守り、機を見てより上位のマザーに乗り換えようという戦略だ。
カテゴリー | 製品名 | 実売価格 |
---|---|---|
CPU | Intel Core i7-6700K(4GHz) | 50,000円前後 |
マザーボード | ASUSTeK Z170 PRO GAMING(Intel Z170) | 26,000円前後 |
メモリ | Micron Crucial Ballistix Sport BLS2K8G4D240FSA(PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2) | 19,000円前後 |
ビデオカード | ASUSTeK STRIX-GTX980TI-DC3OC-6GD5-GAMING(NVIDIA GeForce GTX 980 Ti) | 120,000円前後 |
SSD | Kingston HyperX Predator PCIe SSD SHPM2280P2H/480G(PCI Express 3.0 x4、MLC、480GB) | 60,000円前後 |
PCケース | Cooler Master CM Storm Stryker SGC-5000W-KWN1-JP(ATX) | 24,000円前後 |
電源ユニット | 玄人志向 KRPW-GT700W/90+(700W、80PLUS Gold) | 14,000円前後 |
CPUクーラー | CRYORIG R1 ULTIMATE(サイドフロー、14cm角ファン×2) | 13,000円前後 |
合計 326,000円前後 |
【検証環境】
Windows 10 Pro 64bit 版
PCMark 8:PCMark 8 v2.4.304- Home Accelerated のスコア
3DMark:3DMark v1.5.915- Fire Strikeのスコア
アイドル時:OS起動10分後の値
高負荷時:OCCT 4.4.1 Power Supplyテストを10分稼働させたときの最大値
電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO
このパーツを選んだ理由
マザーボード
ASUSTeK Computer Z170 PRO GAMING
ビデオカード
ASUSTeK Computer STRIX-GTX980TI-DC3OC-6GD5-GAMING
PCケース
Cooler Master Technology CM Storm Stryker SGC-5000W-KWN1-JP
SSD
Kingston Technology Hyper X Predator PCIe SSD SHPM2280P2H/480G
CPU温度やOC設定をチェック
せっかくCore i7-6700Kに投資したのだから、オーバークロック(OC)にも挑戦してみよう。OCの基本はSkylake K以前となんら変わらない。倍率とコア電圧を調整し、必要に応じてBCLKを調整する。
とくにこの作例で使用した「Z170 PRO GAMING」には、OC関連の制御を行なうチップ(TPU/EPU)と連係し、その幅を広げるASUSTeK独自の支援チップ兼クロックジェネレータである「PRO Clock」が新たに投入された。
PRO ClockはOCシステムに統合されているため、特別な設定は必要ない。これまでと同じくUEFIまたは同梱のツール「AI SuiteⅢ」を使い、手動または自動認識でOCを行なう。CPUの当たり外れや冷却の条件などで成功率は変わるが、今回のパーツでは1、2コア動作時4.4GHz、3、4コア動作時4.3GHzと、Core i7-4790Kと同等以上の設定を見付け出し「OCCT 4.4.1」での高負荷テスト(1時間)も完遂。CRYORIGの高性能クーラー「R1 ULTIMATE」を組み込んだためCPUの冷却も十分確保できている。ゲーム中ならOC時でもCPUは70℃未満なので、CPUの発熱を気にせずプレイできる。
また、最近対応製品が増加しているマザーの発光機能はZ170 PRO GAMINGにも搭載されている。
CPUとビデオカード下などのLEDの発光パターンをUEFIやAI Suite Ⅲ上から設定可能だ。
DDR4-2400メモリの効果は?
今回のプランではMicronのDDR4-2400メモリを使用した。だがDDR4-2133でなく2400を選ぶことで性能は変化するのか気になるところ。あえてメモリをダウンクロックし「PCMark 8」で比較すると、スコアは3%も変化しない。ゲーム(ウイッチャー3)にいたっては誤差程度の差しか出なかった。
しかし前述のとおりDDR4-2133と2400がほぼ同額、場合によっては2400のほうが安価なこともある。CPUの定格という点にこだわらないのであれば、今DDR4-2133を選ぶメリットはないと言えるだろう。
【検証環境】
室温:28℃
アイドル時:OS起動10分後の値
高負荷時:OCCT 4.4.1 Power Supplyテストを10分稼働させたときの最大値
CPU温度:HWMonitor 1.27のCPU Temperatures のPackageの値
そのほかは前述と同じ
旧世代CPUではGPUパワーを活かし切れない
ゲームの快適度はほぼビデオカードの性能で決まるが、CPUの性能が低くてもビデオカードの性能を十分に引き出せない。ゲーミングPCではPentiumやCeleronといった廉価版CPUが選ばれないのはこのためだが、旧世代のハイエンドCPUでも同じだ。Sandy Bridge世代のCore i7-2600Kマシンと、今回のSkylake Kマシンでは重量級ゲームの挙動にどの程度違いがあるか比較してみたい。
CPUの負荷が高い「ウイッチャー3」を使い比較すると、i7-2600Kでのフレームレートは6700Kに対し常に3~4fps低くなる。4年落ちのCore i7では処理性能が低いため、GTX 980 Tiの性能をフルに引き出せないのだ。今後しばらく上位製品が出ないCore i7-6700Kにしておけば、来年早々に登場予定のNVIDIAの次世代GPU「Pascal」(開発コードネーム)への備えも完璧と言える。
【Core i7-2600K マシンの検証環境】
CPU:Intel Core i7-2600K(3.4GHz)
マザーボード:ASUSTeK P8Z68-M PRO(Intel Z68)
メモリ:Patriot Memory PSD38G1600KH(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2)
ビデオカード:ASUSTeK STRIX-GTX980TI-DC3OC-6GD5-GAMING(NVIDIA GeForce GTX 980 Ti)
SSD:Micron Crucial BX100 CT250BX100SSD1(Serial ATA 3.0、MLC、250GB)
Windows 10 Pro 64bit版
PCI Express x4対応SSDの実力を見る
Z170 PRO GAMINGでは、CPUから一番遠いスロットとM.2スロットはPCI Express 3.0 x4接続。PCI Express接続のSSDを接続するには最適だ。しかしチップセットを経由する分微妙にレイテンシが増える。逆に2番目のx16スロットはCPUに直結しているが、その場合ビデオカードの接続がx16からx8に減る。
描画性能の低下は実感できるほどのものではないが、SSDのレイテンシを取るか、微妙な描画性能を取るか、よく考えて装着しよう。
将来的なマザーの乗り換えも視野に
CPUやビデオカードは最初から決め打ちだったが、悩んだのがマザーの選択。Skylake K発売に間に合わなかったモデルも多く、初物自作ならではの混乱があった。
OC機能やUSB 3.1関連で今後トレンドが変わる可能性があるため、今のマザーは足掛かり。半年?1年程度かけて次に乗り換えることも検討したい。
【問い合わせ先】
Intel:0120-868686(インテル)/http://www.intel.co.jp/
ASUSTeK Computer:info@tekwind.co.jp(テックウインド)/http://www.asus.com/jp/
Micron Technology:-/http://jp.crucialproducts.com/
Kingston Technology:00531-88-0018 /http://www.kingston.com/jp/
Cooler Master Technology:info@aiuto-jp.co.jp(アユート)/http://www.coolermaster.co.jp/
玄人志向:-/http://www.kuroutoshikou.com/
CRYORIG:03-5298-3880(ディラック)/http://www.cryorig.com/
[Text by 加藤勝明]
【DOS/V POWER REPORT 2015年10月号は2015年8月29日(土)発売】
★第1特集「システム一新でヌルサク環境をこの手に! ド本命登場!Skylake K」
★第2特集「NVMe対応モデルが超速い!500GBオーバーの大容量モデルが超安い! とにかく今、SSDが欲しい!!」
★特別企画「新世代メモリ“HBM”採用で次のステージへ Radeon R9 Fury X&Furyの実力に迫る!」「安くて!速くて!自由に選べる!初めての格安SIM」「個性いろいろ、選ぶ楽しみ 特選ケースファンギャラリー22」
★連載「最新自作計画」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 特別付録小冊子「最新ビデオカードカタログ 2015」(紙版のみ別途付録、電子版では本誌末尾に収録)
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2015-08-22-0000.php
【電子販売ショップ】