COMPUTEX AKIBA出張所
本格水冷パーツにCORSAIRが参入、液晶搭載キーをカスタムできるStream Deckの新モデルも
購入前に水冷PCをシミュレーション可能なサービスも展開(COMPUTEX AKIBA出張所 / CORSAIR編)
2019年6月6日 06:05
PC/IT関連の見本市「COMPUTEX TAIPEI 2019」が、5月28日~6月1日(現地時間)の日程で台湾で開催された。
詳細な取材記事は僚誌PC Watchが報じているが、「実際の展示を見て、メーカーに伝える」というのはなかなか難しい。そこで、例年同様、メーカー協力による意見箱付きのレポートをお届けする。
記事の最後に製品やメーカーへの意見を入力できる入力欄を用意したので、ぜひ意見や要望を送信してほしい。いただいた意見はそれぞれのメーカーや国内代理店に送付、製品開発などの参考として活用していただく予定だ。
CORSAIRが本格水冷パーツに参入ショートカットキーボードStrem Deckの新モデルも
メモリやPCケース、電源に各種ゲーミングデバイスと幅広い製品ラインナップを誇るCORSAIR。昨年と同様にCOMPUTEXメイン会場のTWTCに隣接するGrand Hyatt Taipeiの1室ブースが設営され、多数の新製品が展示されていた。
今年のCORSAIRは本格水冷パーツに参入することを発表、これから投入されるモデルが多数展示されていた。水冷ヘッドにフィッティング、ラジエーター、チューブ、クーラントとCORSAIRだけで一式組みあがるよう製品は展開されており、意気込みを感じるものになっていた。
また、ストリーマーやクリエイター向けのデバイスを扱っているElgatoブランドから販売されているショートカットをカスタムできる小型キーボード「Strem Deck」の新モデルも展示されていた。
それでは注目製品を中心に展示ブースの様子をお届けしよう。
CORSAIRの本格水冷パーツ「HYDRO X」シリーズ購入前に互換性や水冷パーツを搭載したPCの見た目などをチェックできるWebサービスも展開
CORSAIRの本格水冷「HYDRO X」シリーズは今年同社がもっともプッシュしている製品だ。
HYDRO Xシリーズは、CPU用ヘッド、GPU用ヘッド、クーラント、ハード/ソフトチューブ、タンク一体型ポンプ、フィッティングといったパーツ単位で販売される。カラーバリエーションや、ラジエーターも厚さやサイズ違いで多数用意されるなど、製品ラインナップ数はかなり多い
また、本格水冷というと敷居が高いイメージがあるが、HYDRO XシリーズはPC DIY上級者だけをターゲットにしたものではなく、同社は本格水冷ユーザーの裾野をもっと広げようという試みも行なう。
「HYDRO X」の製品サイト上に「CUSTOM COOLING CONFIGURATOR」というシミュレーターを用意し、実際に自分の使用しているPCに搭載可能なのかといった互換性の情報や、組んだ際の見た目を確認できる環境を整えている。こうした取り組みはCORSAIRならではといったところだろう。
液晶キーをカスタムできるショートカットキーボードStrem Deckに大型モデルが登場ユーザーの声を反映させた「Stream Deck XL」
Elgatoブランドからは新製品が2つ登場した。一つ目はショートカットキーボードStream Deckシリーズでもっとも大型となる「Stream Deck XL」だ。
ボタンの数は4行×8列で計32キー。なお、最小となる「Stream Deck Mini」は2行×3列の計6キー、標準サイズの「Stream Deck」は3行×5列の計15キー。ヘビーに使用するユーザーからはキー数が足りないといった声も多かったそうで、「Stream Deck XL」はそうした要望に応えるモデルといえる。
Stream Deckシリーズは階層を掘ってキーパレットの切り替えができるので、キー数が少なくても操作自体はできるが、多くのキーを使用するのであれば一覧で表示できる方が手早く操作可能で、快適性は大きく向上する。
Stream Deckの体験版?iOS端末でStream Deckの機能が使える「STREAM DECK MOBILE」
もう一つの新製品は、ソフトウェア版のStream Deckとも言うべき「STREAM DECK MOBILE」。現在はApple App Store向けが提供されており、製品版を購入前に3日間の無料体験が可能だ。
STREAM DECK MOBILEはStream Deckの機能をiPhone/iPad上で実現する。ハードウェアボタンではなく、画面をタッチする形になるが、その分価格は350円/月または2,800円/年と導入しやすい。ハードウェア版のStream Deckはこれと比べるとかなり高価だが、購入前にどのようなことができるのか、どのように活用できるのかをSTREAM DECK MOBILEでシミュレートすることができる。
また、ハードウェアのStream Deckと異なるのが、Wi-Fi接続である点だ。ハードウェアのStream DeckはUSB接続なので、使用する場所が制限される。ソフトウェアのSTREAM DECK MOBILEは、Wi-Fi接続によって「場所」の制限から開放される。
展示ブースではPCから離れた場所でライトのON/OFFなどを切り替えるデモなども行われており、ルームコントローラー的な活用も可能そうだ。このあたりはハードウェア版には無い可能性を感じられる製品になっている。