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大阪で「なんばDIY祭り」が開催、満員御礼の大盛況!自作PC関連メーカーが集結した大型イベント

ストレージ/周辺機器メーカー編 text by 石川ひさよし

大型イベント「なんばDIY祭り」
会場は多くのユーザーが来場し、終始活況だった

 2月2日に大阪で複数のPCパーツ/周辺機器メーカーが一堂に集まった合同イベント「なんばDIY祭り」が開催された。開催地は大阪観光のメッカである戎橋にほど近いTKP大阪難波カンファレンスセンターの8階。

 関西における電気街「日本橋」からは距離のある場所での開催だったが、1フロアを使い切る会場には24のメーカー、ショップなどがブースを出展。開始直後から終了まで来訪者で溢れ、48名収容できるセッション用の客席も立ち見が出るほど。関係者も「大入り」と口を揃えるほどの盛況だった。

 今回レポートでは、CPU/マザー/ビデオカードメーカー編、ストレージ/周辺機器メーカー編、ショップ/個人ブース編の3編に分けて、会場の展示品を中心にイベントの様子を紹介する。

 それではCPU/マザー/ビデオカードメーカー編に続き、ストレージ/周辺機器関連メーカーのブースの様子を紹介しよう。

【記事一覧】

・CPU/マザー/ビデオカードメーカー編
・ストレージ/周辺機器メーカー編
ショップ/個人ブース編

CFD販売ブースはメモリやビデオカードなど主力製品を一堂に展示

 CFD販売ブースでは、メモリ、SSD、ビデオカードという定番PCパーツをそれぞれ展示&デモ。

 メモリはスタンダードメモリの定番「Panram」のValueシリーズ。

 SSDは1月に発表された「Gaming SSD PG2VN」。PCI Express 3.0 x4接続、M.2 NVMe対応製品で、NANDは東芝メモリの3D TLC、コントローラはPhison製。トップモデルでリード3.47GB/s、ライト3GB/sというハイエンドモデルだが、コスパもよいとのこと。

 ビデオカードは、GALAXとのコラボレーションモデル「GALAKURO」シリーズと、玄人志向の最新モデルを展示。なお、「謎のサングラス男になろう!」コーナーで例のサングラスが置かれており、かなりの方が装着&自撮りしていた。

コスパが魅力という玄人志向ブランドの黒いビデオカード
OCer向け製品「GeForce RTX 2080Ti HOF」を搭載したデモ機、電源はKRPW-GK750W/90+、ケースは同社が取り扱うBitFenixのENSO White
PanramのValueシリーズメモリkDDR4ではDDR4-2400/2666が各種容量&セットで展開されている
NVMe SSD「Gaming SSD PG2VN」、コスパのよいハイエンドモデル
けっこう人気だった「謎のサングラス男になろう!」用サングラス
業界の有名人もサングラス男に、アユートの森田氏(左)とASRockの原口氏(右)

CORSAIRはゲーミングデバイス各種を展示

 CORSAIRブースでは、ゲーミングデバイスがアピールされていた。

 マウスは、つい先日販売開始されたワイヤレスゲーミングマウス「HARPOON RGB」、FSP/MOBA向けをうたう「IRONCLAW RGB FPS/MOBA」に加え、間もなく販売開始される予定のFPS向けモデル「M65 RGB ELITE」を実機展示。

 キーボードは「K70 RGB MK.2」、ヘッドセットは「VOID PRO RGB Wireless SE」が展示されていた。PCのデモ機はミドルタワーケース「Obsidian Series 500D」をベースに構築されており、各ゲーミングデバイスを接続してイルミネーション機能などを試すこともできた。

発売直前の「M65 RGB ELITE」や、発売直後の「HARPOON RGB」、「IRONCLAW RGB FPS/MOBA」などゲーミングマウス3製品
パームレスト付きのゲーミングキーボード「K70 RGB MK.2」日本語配列モデル
Corsairのブランドカラーであるイエローが鮮やかなヘッドセット「VOID PRO RGB Wireless SE」
強化スモークガラスパネルにLEDファンを組み合わせたミドルタワーケース「Obsidian Series 500D」でデモ機を構築
カレンダーのプレゼントも行われていた

Crucialはゲーミング向けモデルBallistix推し、LED搭載メモリをアピール

 Crucialはメモリ、SSD各種を展示していた。メモリはスタンダードなCrucialブランド、ゲーマー向けのOCモデルBallistixブランドを各種。

 特に昨年発売されたRGB LED搭載モデルのBallistix Tactical Tracer RGB DDR4 ゲーミングメモリはデモ機を設け、マザーボードメーカーのRGB LED制御ユーティリティから設定できる点をデモしていた。デモ機のマザーボードはASRockで、制御ユーティリティは「ASRock POLYCHROME RGB」。RGB LEDに加えて、「ライトバー」部分を3Dプリンタでカスタマイズできるところも特徴で、デモ機も「BALLISTIX」と立体的に彫り込んだライトバーが装着されていた。

 SSDでは、Crucial待望のNVMe SSD「P1 NVMe PCIe M.2 SSD」や、メインストリーム向けのMX500シリーズ、より低価格なBX500シリーズなど現行モデルを展示。とくに960GBモデルが最近追加されたBX500は、大容量でも低価格をウリにこれまでHDDで保存していたゲームデータのSSD保存化を狙う。

CrucialブランドのスタンダードメモリとBallistixブランドのゲーミングメモリ各種を展示、発光パターンのデモも
デモ機は「Ballistix Tactical Tracer RGB DDR4」や「MX500」を搭載
「Ballistix Tactical Tracer RGB DDR4」についてはライトバーをMODしたものを装着
「Ballistix Tactical Tracer RGB DDR4」のLEDはASRockのユーティリティ「POLYCHROME RGB」で制御していた
MX500/BX500の主力SSD
最新のNVMe SSD「P1 NVMe PCIe M.2 SSD」

IN WINはインパクト抜群のLEDディスプレイ搭載ケース「307」と電源を展示

 IN WINは、前面パネルにLEDを敷き詰め、イラストやアニメーションを表示できるミドルタワーケース「IN WIN 307」をアピール。ユーティリティの使い勝手なども体験できる状態でデモが行われ、実際に体験したユーザーにはノベルティグッズがプレゼントされた。

 このほか、700WのフルプラグインSFX電源「CS700W」、LEDイルミネーション搭載電源の「PREMIUN BASIC SREIES」、RGB LED搭載でデイジーチェーン接続もできる12cmファン「POLARIS RGB」などの展示も行われていた。

前面パネルにLEDを敷き詰めてアニメーション表示ができる「IN WIN 307」
動きのある発光パターンも用意されており、インパクト抜群
ユーティリティの使い勝手もテスト可能な状態で展示され、体験者にはノベルティがプレゼントされていた
フルプラグインで80PLUS Gold認証の700W SFX電源「CS700W」
LEDイルミネーション搭載で80PLUS Gold認証のATX電源「PREMIUN BASIC SREIES」
デイジーチェーン接続もできるRGB LED搭載ファン「POLARIS RGB

LGは高解像度対応のIPSディスプレイ2製品をデモ、HDR対応押し

 LGは主力の液晶ディスプレイ製品を持ち込み、HDR対応をアピール。

 ブーススペースが限られるため2台のみだが、もちろん時代は大画面・高解像度ということで27型と37.5型。これでブースは幅いっぱいのため、映像出力側のPCは隠して設置するという工夫は涙モノだ。

 1台目は27型液晶ディスプレイの「27UL850-W」。27型クラス4K液晶では珍しくなりつつあるIPSパネル採用モデル。HDRにも対応しており、高画質と正確な色再現性をアピール。ハードウェアキャリブレーションに対応したり、次世代インターフェースのホープであるUSB Type-C入力にも対応している。

 2台目は37.5型湾曲ディスプレイの「38UC99-W」。21:9比の3,840×1,600ドット表示で、フルHD×2面に縦を拡大したような使用イメージになる。こちらもIPSパネルでHDR対応、USB Type-C入力対応と、機能豊富だ。

27型4K IPS液晶ディスプレイの「27UL850-W」
HDRやハードウェアキャリブレーションにも対応
AMD FreeSyncもサポートしている。
37.5型3,840×1,600ドット IPS湾曲ディスプレイの「38UC99-W」
没入感の高さがウリの高画質モデル
主な製品スペック、HDRやAMD FreeSyncなどもサポート

Lian LiからRazerコラボのChroma対応ケースが登場

 Lian LiからはPC-011 Dynamicの「Design by RAZER」モデルが登場。

 正面にRazerの刻印をあしらった2面強化ガラスのミドルタワーケースで、搭載する3本のLEDストラップ(コントローラには追加LEDも接続可能)は、RazerのLED制御技術「CHROMA」から制御できる。

 強化ガラスパネルは上下4箇所のツメとフックでまず固定するが、精度は高くこの状態ですでにグラつくことがない。そして天板がフタとなり確実に固定できる。

「PC-011 Dynamic Design by RAZER」
高さはミドルタワー。電源は裏面に立てて配置しているが、マザーボード上方に十分なスペースがある
イルミネーションはRazerのユーティリティ「CHROMA」から制御可能
裏面の中央にはケーブルマネジメントやストレージ用のプレート。その横にLEDコントローラが搭載されている
フロントパネルにはRazerの刻印が施されている

SamsungはPS4のSSD換装をアピール、おもちまいんさんを招いて実演

 SamusungはQLC NAND採用の2.5インチSATA SSD「860 QVO」をアピール。

 860 QVOを利用することで。安価にPS4 Proのゲームのロード時間を短縮できると紹介。ストリーマーのおもちまいんさんを招き、PS4 ProのSSD換装の実演も行っていた。

 なお、自作PCパーツとしては、登場したばかりのNVMe SSD「SSD 970 EVO Plus」も気になるが、こちらは他のブースの展示機に組み込みというかたちで展示されていた。

2.5型SATA接続で最新のQLC NANDを採用する「860 EVO」をアピール
ポータブルSSDの「T5」
TLC NAND搭載の860 EVOも展示、上に乗っているのはオフィシャルキャラクターの「Victo」
PS4のHDDを860 EVOに換装することでのロード高速化を提案
ストリーマーのおもちまいんさんがSSD換装を実演
PS4 ProのSSD化による高速化を面白おかしく紹介していた

Seagateは次世代HDDのサンプルを展示、熱アシスト磁気記録方式(HAMR)のHDDは近日発売

 Seagateブースには、最新技術の熱アシスト磁気記録方式(HAMR)を採用するという次世代HDDのサンプル機を展示。

 デモ機は内部が見えるクリアな状態になっており、プラッタは外されていたが、ヘッド部分がバッチリ見える状態で展示されていた。すでにサンプル出荷は始まっているとされており、2019年中にはエンタープライズ向けモデルが入手可能になるとのこと。

 その横にはデュアルアクチュエータ(ヘッドが倍)の「MACH.2」のクリア展示機も。ストレージはSSDが注目されがちだが、最新技術を積極的に投入することがアピールされていた。

 そして主力のガーディアンシリーズ各モデルや、振動を検知し補正を行いデータ転送の性能低下を防ぐRVセンサーの効果もデモ。HDDを手に持ち揺らすと、センサーなしではデータ転送が途切れるが、センサーありなら問題なくデータ転送できていた。

熱アシスト磁気記録方式(HAMR)を採用するHDDのサンプル
展示されていたデモ機のヘッドは製品版と同じとのこと
プラッタ片面に対して2ヘッドでアクセスする「MACH.2」モデルも
主力のガーディアンシリーズHDDとマスコットたちを展示
RVセンサーを搭載することによるメリットを転送ログでデモ。より多くのモデルでRVセンサーを搭載していることなどをアピール

SilverStoneは大出力&コンパクトな新電源とスタイリッシュな新ケースを展示

 Silver Stoneでは電源新製品の「SST-SX700-PT」、「SST-ST1000-PTS」と、18cm角ケースファン「SST-AP183」を展示。

 「SST-SX700-PT」は、出力700WのSFX電源で、これまでの同等のSFX-L製品がリリースされていたが、本製品はSFX標準規格サイズに収めたモデルだ。「SST-ST1000-PTS」はPlatinum認証モデルの「PT」を、奥行き14cmまでコンパクト化したモデル。「SST-AP183」は直進性を高めた徹甲弾ファンの18cm角モデル。

 また、ケースでは「SST-RL08W-G」が展示されていた。前面はメッシュで5インチベイ1基があり、黒/白に塗り分けられたデザイン性も高い製品。RLシリーズは従来バリューゾーン向けの製品だったが、本製品はどのセグメントになるのだろうか。

Platinum認証モデルの電源がリフレッシュ。ATXもSFXも大出力で奥行きが短くなって登場だ。そして徹甲弾ファンには大口径18cm角モデルも
ATX電源の「SST-ST1000-PTS」。奥行き14cmで出力1000W、Platinum認証を実現
SFX電源の「SST-SX700-PT」。出力700WのモデルはこれまでSFX-L規格のものだったが、SFX標準規格で同等のものを実現
黒/白カラー分けがなかなかスタイリッシュなミドルタワーケース「SST-RL08W-G」
側面はガラスパネルになっている
天板側はメッシュになっている

Thermaltakeは最新のイルミネーション/水冷パーツを紹介

 Thermaltakeはイルミネーションパーツの最新モデルや、水冷パーツなどを紹介。

 RGB LED非搭載のメモリにかぶせて使うイルミネーションキット「Pacific R1 Plus DDR4 Memory Lighting Kit」といったユニークな製品や、RGB LED搭載のハードチューブ用フィッティング「Pacific RGB Plus Hard Tube Fitting」、より扱いやすい構造になったハードチューブ用フィッティングの新モデル「Pacific C-PRO」などが展示されていた。

 このほか、RGB LED対応ファンや、水冷用クーラントなども複数モデルが展示されていた。

光るメモリカバー「Pacific R1 Plus DDR4 Memory Lighting Kit」
RGB LED搭載のハードチューブ用フィッティング「Pacific RGB Plus Hard Tube Fitting」
RGB LED対応ファンも
新しい構造となったハードチューブ用フィッティングの「Pacific C-PRO」
「Pacific C-PRO」はより扱いやすい構造になっているとのこと
クーラントなども多数展示されていた

Western DigitalはNVMe SSD×8枚で実測28GB/sの超高速ストレージをデモ

 Western Digitalブースでは、発表されたばかりのWD Black SV750 NVMe SSDの500GBモデルを8枚使用し、RAID動作をデモ。

 2枚のASRock Ultra Quad M.2 Card(4枚のM.2 NVMe SSDを搭載可能なPCI Express x16カード)を用意し、8枚のSSDでRAID 0を組むことで、リード28GB/sのモンスターマシンをデモしていた。

 そのほかにもWD Greed/BlueのSSD、WD Blue/Red/Blackおよび旧HGST系の「Western Digital Ultrastar」HDDも展示していた。なお、WDブースでも内部が見えるHDDを展示中。先のSeagateのクリアHDDと見比べると、内部の似ているところ異なるところが分かる。

「WD Black SN750 NVMe SSD」はハイエンド向けかつ最大2TBまでラインナップ
デモ機ではWD Black SN750 NVMe SSD(500GB)を8枚使ってRAID 0を構築。
NVMe SSD ×8枚RAID 0で28GB/sを達成
メインストリーム向けのSATA SSD、WD Green PC SSDとWD Blue 3D NAND SATA SSDも展示
ブルー/レッド/ブラックの各HDDと、Western Digitalの「Ultrastar」も
フタを開いたHDDも展示していた

サイズブースは新製品多数、CPUクーラーにファンやアクセサリを一挙に展示

 サイズのブースでは多数のCPUクーラーやケースファンが展示されていた。

 CPUクーラーでは手裏剣、白虎、風魔がそれぞれバージョンアップするようで「2」が並んで展示されていた。

 そして、KAZE FLEXシリーズファンのRGBモデル。14/14(スリム)/12/9cm角ファンのバリエーションが予定されているようだ。また、そのアドレッサブル版となる14/12/9cm角モデルも。乳白色の軸・ブレードで、回転する部分全体が発光する。それらのファンを制御できる「便利ボード」がなかなか気になる存在だ。

 そのほかサイズブースにNoctua製ファンやCPUクーラーが並んでいた。静音性重視のユーザーに人気のブランドで、新たに代理店契約を結んだとのこと。

サイズの新製品群。間もなく一挙新製品投入か!?
手裏剣、白虎、風魔の「2」にあたる製品の展示も
「KAZE FLEX 14025 Addressable RGB」。KAZE FLEXのラバー仕様そのまま乳白色の軸とブレードが発光する
イルミネーションデモも
KAZE FLEX RGBのデモ用に接続されていたのが「便利ボード VER.1」
Noctua製のファンやCPUクーラー各種も展示

[制作協力:ツクモ]