最大64コアの「Ryzen Threadripper PRO 5000WX」シリーズが発売、100万円越えの5995WXなど3モデル

Ryzen Threadripper PRO 5000WXシリーズ

　AMD製ワークステーション用CPUのRyzen Threadripper PROの最新シリーズ「5000 WX」の店頭販売がスタートした。

　ラインナップと価格は「Ryzen Threadripper PRO 5995WX」が1,035,800円、「Ryzen Threadripper PRO 5975WX」が526,800円、「Ryzen Threadripper PRO 5965WX」が379,800円。このうち、5995WXの店頭入荷は未確認で、「入荷時期も未定」（ショップ）だという。残り2モデルも在庫は極少量。

最大64コア/128スレッドの「Ryzen Threadripper PRO 5000WX」シリーズ

　Ryzen Threadripper PROはエンスージアストやプロフェッショナルなどに向けたワークステーション用プロセッサ。初代の3000 WXシリーズが2020年に発表されており、今回の5000 WXシリーズはそれに続く新しい製品だ。

　5000 WXが発表されたのは2022年3月で、これまでにレノボなどから搭載PC（ワークステーション）が発売されているが、店頭でCPU単品での販売を確認したのは初めて。

　3000 WXでZen 2コア・アーキテクチャーを採用していたのに対し、5000 WXではそれより新しいZen 3コアを採用。ブースト周波数の向上やL3キャッシュの高速化などを実現したといい、コアあたりの消費電力は最大67%削減したという。シリーズの最多コア/スレッド数は64コア/128スレッドで、これは3000 WXと同じ。

　対応CPUソケットもこれまでと同じSocket sWRX8で、3000 WX向けに発売されたSocket sWRX8マザーボードでも、BIOSをアップデートすることなどで5000 WXを使うことができる。

　セキュリティ技術の「AMD PRO」も採用。「AMD Memory Guard」「AMD Secure Processor」といった機能に加え、命令のメモリー変更を防止し、一般的なマルウェアの攻撃を軽減するという「AMD Shadow Stack」が搭載された。

　AMDが3月に発表したのは計5モデル（国内投入は3モデル）。上位から順に5995WX（64コア/128スレッド、L2+L3キャッシュ容量288MB）、5975WX（32コア/64スレッド、L2+L3キャッシュ容量144MB）、5965WX（24コア/48スレッド、L2+L3キャッシュ容量140MB）、5955WX（16コア/32スレッド、L2+L3キャッシュ容量72MB）、5945WX（12コア/24スレッド、L2+L3キャッシュ容量70MB）。

　全モデルが最高ブースト周波数4.5GHz、TDP 280W。シングルCPU構成（CPUソケットが1個のシステム）、最大2TBのDDR4メモリ（ECC UDIMM/RDIMM/LRDIMM）に対応する。

[取材協力:ツクモパソコン本店とTSUKUMO eX.とパソコンショップ アーク]