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上海問屋やイケショップで人気のモバイルグッズ。半導体不足は同人ハードにも大きな影響。フラッシュメモリはじわじわ値上がり

~ アキバのショップ店員が語る2021年 その4 ~

 2021年を振り返るこの企画。アキバのショップスタッフに特に印象に残った製品や出来事について聞いてみた。

 半導体不足が日を追うごとに深刻になっていったのが印象に残っています。同人ハードウェアについてはもろに影響があり、マイコンなどの部材が無くて生産できないというアイテムが日に日に増えていきました。組み立てキット系は一つの材料が無いだけで作れないなんてのはざらなので、一度売り切れるとしばらく入荷できないといった状況が続いています。2022年は半導体不足が解消されることを願っていますよ。

 2020年はテレワーク需要でWeb会議で使用する際に役立つスタンドやライトなど周辺機器がかなり売れましたが、2021年はひと段落した感じがありますね。今は軽量で小型の持ち歩きやすいスタンドなどが売れていますね。外でスマホを立てかけてちょっと使うとか、出先で短時間使うとか、手軽なものが求められている感じです。

 売れたものだと充電が終わると自動的に電源が切れる「オートオフケーブル」ですね。若い人から年配の方まで幅広い層に人気でした。コロナ禍以降、家で過ごす時間が長くなった人が増え、充電ケーブルにスマホを挿したままの人も多いと思いますが、充電が済んでも通電状態が続いているのが気になるという人が結構多いのかもしれませんね。

 売る物がないという感じでしたね。最近だと512GBや1TBのmicroSDがなかなか入荷しないですし。あとは何でも値上がりという感じでしたね。外付けHDDやBD-REメディアに関して、一部メーカーは(値上がりの影響で)扱いをやめちゃいましたからね。客入りのほうは、平日は微増ですが、土日は大分戻りました。平日は外国人のほかに、テレワークの影響で会社員が減りましたね。

 フラッシュメモリの価格は、じわじわと上がっている感じです。一部入荷しないモデルもありますが、ビデオカードほど酷い状況ではないですね。

ドスパラ秋葉原本店上海問屋担当Aさん

 2021年はMagSafe対応アクセサリーがよく売れましたね。MagSafe充電器を利用できるスタンドが1年を通してコンスタントに売れましたし、最近ではワイヤレス充電対応のスマホをMagSafe充電器で充電できるようにするリングステッカーがよく売れています。それ以外の上海問屋のアイテムでは、ショートケーブル型のUSB DACノートPC向けのクリップ固定式LEDバーライトが人気でしたね。

 ニッチなところだと、スマートフォンやスマートフォンケースの背面に貼り付けて使えるICカードポケットの問い合わせが増えてます。無線充電が使用できなくなるので、メーカーは背面にカードが入るタイプのケースをほぼ作らなくなりましたが、だんだんと出勤する機会が増えてSuicaなどを入れたいという人が増えているんだと思いますね。

 後付けできるトイレ洗浄マシンや手動で回すドラム式洗濯機など、「この商品が?!」という物がよく売れました。また、巣ごもりで役に立つ便利グッズ等がよく売れて、中にはプレゼント用で購入する形もいらっしゃいました。これからも需要は高まると感じています。ちなみに、テレビなどで紹介される前に、商品が売り切れてしまうことが何度かあり、通販・店頭いずれも再入荷の予約を受けることも多かったですね。