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MSIの最新パーツのブラック&ホワイトでシックにまとめたPCにはLEDがよく映える!
オールMSIなゲーミングPC自作ならLED管理も楽勝 text by 芹澤 正芳
- 提供:
- MSI
2023年12月21日 00:00
現在のPC自作、ゲーミングPCを組むときは、性能だけではなくルックスにもとことんこだわれるのが醍醐味だ。PCケースは側面がガラスやアクリルで中が見えるのは当たり前、LED内蔵ファンなどの“光るパーツ”も定番化している。最近はホワイト一色で軽やか・華やかな雰囲気にするのが人気で、白基調のPCパーツも増えてきているが、今回は“シック”なブラックを中心に、ホワイトのパーツを効果的に取り入れた“ツートンカラー”のゲーミングPCを目指してみたい。
MSIのパーツで組むならツートンカラーもLED管理もお手のもの!
ツートンカラーの“ちゃんと使える”PCを組むには、デザインに応じてブラックまたはホワイトのパーツをチョイスし、しかも実用上のスペック構成としてもしっかりとまとまったものを揃えなければならない。
メーカーを気にせずとりあえずツートンでパーツをそろえること自体はそこまで難しくないが、ネックになるのはRGB LEDのコントロールだ。PCの発光ポイントとしては、マザーボード、CPUクーラー、ビデオカード、ケース(主にファン)などがあるが、メーカーがバラバラだと、最悪の場合それぞれのLEDを制御するアプリもバラバラになる。アプリごとに微妙な色の調整もまちまちだったり、アプリ同士の相性が悪くマトモに動かなかったり、とセッティングにかなり苦労する可能性も。
そこで考えるべきなのが「各パーツのメーカーを統一する」という方法だ。近年は自社製品のLED(とくにアドレサブルRGB LED)発光機能を持つパーツを一括して制御するアプリを用意するメーカーも登場してきており、MSIも専用の統合管理ツールでLEDの発光色/パターンの自由な調整が可能だ。今回のようなマシンを作るうえでは、これを有効活用しない手はない。
MSIは、マザーボードやビデオカードがでとくに知られるメーカーだが、PCケースや簡易水冷クーラー、電源、SSD、さらにはゲーミングキーボード&マウスやモニターまで、実に幅広く自作PCやゲーミングに関連した製品を展開している。いまや「CPUとメモリ以外は全部MSIで統一できちゃう」ほどだ。
そして、MSIはブラックだけではなく、ホワイト系のパーツも充実している。PCケースはもちろんのこと、簡易水冷クーラー、ビデオカード、電源でもホワイトカラーのモデルをラインナップ。色だけでなくグレードの選択肢も多いので、予算や必要性に応じた柔軟な選択も可能だ。
また、MSIでは総合ユーティリティとして「MSI Center」というアプリを用意しており、LEDやファンの回転数をまとめて制御できる。一つのアプリですべてのLEDの見栄えをコントロールでき、簡易水冷クーラーやPCケースのファンの回転数を調整して冷却力や静音性にもこだわれる、これがメーカーを統一することの強みだ。
4Kゲーミングも楽しめる構成に
それではここからは、今回作った“ツートンカラーPC”の構成を紹介しよう。スペック面では、ゲーミングPCということもあり、フルHD/WQHDでは余裕の高フレームレートが出せ、4K&高画質でもゲームプレイが楽しめる性能を狙っている。
まずCPUは、Intelの最新ラインナップの中からCore i7-14700Kをチョイスした。このCPUは13世代から14世代へのアップデートの際に、唯一コア数が増えているのがポイント。パフォーマンス重視のPコアを8基、効率重視のEコアを12基備え、合計で20コア28スレッドを実現している(前世代のCore i7-13700KはPコア8基、Eコア8基)。
最大5.6GHzとクロックも高く、ゲームにもクリエイティブにも活躍できるポテンシャルを持つ汎用性の高いCPUだ。準ハイエンド級のこのCPUを冷やすクーラーには、十分な冷却性能を持ちつつデザイン的なアクセントにもなるように、MSI製の36㎝水冷クーラーのホワイトモデルを採用している。
マザーボードはMSIの「MAG Z790 TOMAHAWK MAX WIFI」だ。ムダを排除し、安定性、耐久性を重視した設計が特徴だ。第14世代のCPUに合わせて登場した最新モデルで、90A SPSによる16+1+1フェーズの強力な電源回路を採用しており、ハイエンドCPUの性能もキッチリ引き出せる。シンプルなデザインだが、それがブラックを基調とした今回の目的にマッチする。
ゲーミングPCで重要なパーツとなるビデオカードには、4Kゲーミングを狙いGPUにNVIDIA最新世代でアッパーミドルに位置するGeForce RTX 4070 Tiを採用するMSIの「GeForce RTX 4070 Ti GAMING X SLIM WHITE 12G」を選んだ。これもケース内で目立つ存在なので、ホワイトカラーにしている。
厚み、奥行きともスリム化した新型の「TRI FROZR 3」を採用し、従来の冷却力をキープしたまま組み込みやすくなっている。カード長は30.7cmでブーストクロックは標準で2,730MHzにOCされており、MSI Centerアプリを使うことで2,745MHzまでアップが可能だ。
GeForce RTX 4070 Tiは、アップスケーラーとフレーム生成を合わせたNVIDIAの描画負荷軽減技術「DLSS 3」を利用可能で、対応ゲームであればフレームレートを大幅に向上できる。重量級ゲームにおける4Kでのプレイには必須と言えるポイントだ。
外観という点ではとくに重要になるPCケースには、「MPG GUNGNIR 300R AIRFLOW」を選択した。メッシュ構造で冷却力重視の設計かつ、側面は強化ガラス、前面3基、背面1基のファンはアドレサブルRGB内蔵と、冷却性能万全でドレスアップにも向いている。
E-ATXサイズのマザーボードにも対応する大きめサイズ(235×510×505mm)という本格派でもあり、パーツを組み込みやすく、ケーブル配線にも余裕がある。このケースをどこに置くかという悩みどころはあるものの、自作初心者にもオススメできる一台だ。
電源ユニットはMSIの1,300W出力と強力な「MEG Ai1300P PCIE5」とした。大出力なのに加え、ATX 3.0対応なので12VHPWRケーブルを備えており、将来的に上位のビデオカードに乗り換えたい場合も安心だ。また、マザーボードとUSB接続することでMSI Centerアプリで消費電力をモニタリングできるのも便利。
なお、ストレージは同社の1TB SSD「SPATIUM M390 NVMe M.2」を選択(PCI Express 3.0 x4対応)。M.2 SSDはマザーボードのヒートシンク下に隠れるので色を気にする必要はない。メモリはブラックのヒートスプレッダを搭載したDDR5-5600の16GBモジュールを2枚。シンプルで主張しすぎない存在感は今回の構成にはピッタリだ。
内部が広くパーツの組み込みはラクラクケーブル処理もLED制御もすっきりキレイ!
今回のPCケース「MPG GUNGNIR 300R AIRFLOW」は、内部が広くパーツの組み込みは非常にやりやすい。天板に36cmクラスのラジエーターを取り付けても、マザーボードのCPU補助電源周辺にはまったく干渉しないと、ケーブルの接続もラクだ。このあたりは大きめケースの強みと言える。
このほか、電源ボタンやアクセスランプなど接続が面倒なPCケースのフロントパネル周りのケーブルは一つにまとまっており、マザーボードの「JFP1」と印字されたコネクタに挿すだけ。ほとんどのケースはボタンやLEDごとにケーブルが分離されているので、これは非常に便利だ。また、ビデオカードを支えるカードホルダーも大型で強力に固定できるのでたわみの心配がないのもよいところ。
Starfieldが4K最高画質で高フレームレートが出る!
ここからは性能チェックに移ろう。CPUのパワーリミットは無制限。ビデオカードはMSI Centerでブーストクロックを2,745MHzに設定した状態でテストを実行している。まずは、CPUパワーを測定する「Cinebench R23」、一般的な処理でPCの基本性能を測る「PCMark 10」、3Dゲーミング性能を測定する「3DMark」を見よう。
Core i7-14700KとGeForce RTX 4070 Tiの組み合わせにおいて、基本的な演算性能、オフィスアプリやクリエイティブアプリ、ゲームの各分野について、アッパーミドル~準ハイエンドクラスのPCとして十分なスコアを出している。エアフローや冷却の面についても、今回のパーツ構成ならばCPUとGPUの性能をいかんなく引き出せていると言ってよいだろう。
実ゲームではどうだろうか。ここでは3本のゲームを用意した。「Apex Legends」はトレーニングモードの一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで測定、「Starfield」はジェミソンのロッジ周辺の一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで測定、「サイバーパンク2077」はゲーム内のベンチマーク機能を利用して測定している。
Apex Legendsはフレームレート制限を解除するコマンドを使用しても最大300fpsのゲーム。最高画質設定でも今回の構成ならば、WQHDまではほぼ限界のフレームレート近くが出ている。4Kでも平均194fpsと144Hzの高リフレッシュレート液晶と組み合わせても、その性能を活かしきることが可能だ。
Starfieldは、アップデートにてDLSS 3に対応したこともあって、DLSSをパフォーマンス設定にし、フレーム生成も有効にすれば4Kでも平均105.8fpsと余裕で快適にプレイできるフレームレートを出せる。発売当初は描画負荷が重すぎると言われたゲームだが、その印象は変わったと言ってよいだろう。
サイバーパンク2077は、最新アップデートで正式対応したすべての光線をレイトレーシング処理する「レイトレーシング:オーバードライブ」設定にてベンチマークを実行している。この設定は非常に描画負荷が高く、DLSSをパフォーマンス設定、フレーム生成を有効にしても4Kだと平均55.4fpsまでしか伸びない。
とはいえ、常時快適とまではいかないもののプレイ可能なフレームレートは出ており、レイトレーシング:オーバードライブの美しきグラフィックを味わえるのは素晴らしいところ。水面などの反射は一見の価値がある。
最後に、温度と消費電力もチェックしておこう。温度は、OSを起動して何も操作しないアイドル時、Cinebench R23を10分実行時、サイバーパンク2077を10分プレイ時のそれぞれ最高値を掲載する。測定にはモニタリングアプリの「HWiNFO Pro」を使用した。
CPUの全コアに負荷がかかるCinebench R23でもCPUに設定されている上限温度の100℃には到達しなかった。一見とても高い温度のようではあるが、CPUのパワーリミット無制限設定の場合、この値でも“しっかりと冷えている”と言えるのだ。GPUはまったく使わないテストなのでGPU温度は低い。
一方、サイバーパンク2077は、CPU使用率は30~60%程度、GPU使用率はほぼ100%になるため、温度はぐっと上がる。しかし、それでもGPUは最大で71.9℃とブーストクロックが高いRTX 4070 Tiとしては十分過ぎるほど冷えている。ビデオカードの冷却力が高く、PCケースのエアフローがしっかり効いているためだろう。これなら長時間プレイも安心と言える。
消費電力は、電源ユニット「MEG Ai1300P PCIE5」のモニタリング機能を利用した。
1,300W電源なので、CPUとGPUの両方に負荷がかかるサイバーパンク2077でも最大444Wとたっぷりと余力がある。より上位のCPUやGPUを組み合わせても余裕だ。
LEDとの合わせ技で映えるツートンカラーのPCが完成
ブラックのパーツで全体を作り、ポイントを絞ってホワイトのパーツを取り入れるツートンカラーのゲーミングPC。構想段階では“見た目的にアンバランスになるんじゃないの?”という意見もあったが、筆者の想定どおりホワイトのパーツたちがちょうどよい具合のアクセントになった。加えて、LEDをホワイトに統一すれば“黒の中に白が浮かび上がるような演出”も楽しめるが、これはMSI CenterアプリによるLEDの一括管理で調整は手間いらず。
ブラックとホワイト、両方のパーツを豊富に揃えるMSIならではの自作プラン。見た目と性能の両方にこだわった自作にチャレンジしてみたい人は参考にしてみてほしい。