TVチューナーとキャプチャ機能を搭載したビデオカードとしておなじみのATIのALL-IN-WONDERシリーズから久々の新製品「ALL-IN-WONDER 9700 PRO」が登場した。発売されたのは、RADEON 9700 PROと128MBのビデオメモリを搭載した英語版リテールパッケージ品で、実売価格は56,800円~59,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
「ALL-IN-WONDER 9700 PRO」は、その名のとおりビデオチップにRADEON 9700 PROを採用したALL-IN-WONDERシリーズの最新モデル。これまでに登場しているRADEON 9700 PRO搭載ビデオカードと同じく赤色の基板を採用し、基板上にはPHILIPS製のTVチューナーユニットのほかコンデンサやメモリチップなどの部品が所狭しと並べられているが、カード本体の大きさはRADEON 9700 PRO搭載ビデオカードとほぼ同サイズだ。基板には外部電源供給用のコネクタも装備している。
「ALL-IN-WONDER 9700 PRO」の目玉といえるのはコンポーネント出力に対応した点だろう。製品にはコンポーネント出力(Y/Pb/Pr)のほかアナログサウンド出力(スレテオミニプラグ)、S/PDIF出力(同軸)の各コネクタに分岐するケーブルが付属しており、これをブラケット部のAV複合出力コネクタに接続して利用する形となる(ただしパッケージには「only in North America」という断り書きがある)。なお、ブラケット部に装備するインターフェイスはDVI-I、アンテナ入力、AV複合入力/出力の4つのみで、VGA出力を使う場合は付属のDVI-VGA変換アダプタの装着が必要だ。
また、ALL-IN-WONDERシリーズというとコア/メモリクロックの仕様が気になるところだが、パッケージにその旨の記述はなく、製品仕様としても公開されていないため現時点では不明だ。ちなみにメモリチップはRADEON 9700 PRO搭載ビデオカードと同じ700MHz(350MHz DDR)動作対応のSamsung製「K4D26323RA-GC2A」が搭載されているのが確認できた。
主な付属品は、前述の分岐ケーブル、DVI-VGA変換アダプタのほかワイヤレスリモコンユニット、S-Videoケーブル、セットアップ用CD-ROMなど。ビデオ編集ソフトとしてPinnacle Systemsの「Studio 8」も付属している。
コア/メモリクロックが不明なのは気になるところだが、現時点で「ALL-IN-WONDER 9700 PRO」は定番ALL-IN-WONDERシリーズの最上位モデルとなるだけに、TVチューナー+キャプチャ機能搭載ビデオカードの導入を検討している人には要注目の製品であることは間違いない。
□ALL-IN-WONDER 9700 PRO(ATI Technologies)
http://mirror.ati.com/products/pc/aiw9700pro/
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| (ATI ALL-IN-WONDER 9700 PRO) |
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