前回のレポートに続き、今回ではWindows Vistaの操作感や、ゲームや地デジ視聴など、実際のソフトウェアを動かしてみて、その使用感を確かめてみた。
結論から言うとD945GCLFは、「Atom搭載マシン」と聞いて多くの読者が想像する「手頃だけど、遅いのでは?」 という印象を半分覆してくれた(半分というのは、当たり前だけどCore 2シリーズやPhenom/Athlonシリーズに比べると遅いから)。
ゲームなどは945GCということもあり正直キツイが、予想通りの結果はこれだけ、逆にほかの用途では、意外と粘ったり、光るポイントを見せてくれるため、かなり面白い。あるアプリケーションなどでは、意外なことにほぼ同クロックのPentium 4(Northowood版)に迫る性能をも見せるのだ。
なお、レポートは分量が多いため、項目別に別タブとした。
ページ順、あるいは興味のあるものから順に読んで欲しい。
●Crysisは起動前にこのようなエラーが発生。筆者の環境では[OK]をクリックしてもそのまま終了してしまう状態だった |
●ちなみに3DMark06(デフォルト)も実行してみたが、スコアはご覧の通り「136」である(笑) |
さて、VistaやIE7が実用域で使えるぐらいであれば、意外と重いアプリケーションでも動作するのではないか? と考えて、次はゲームに挑戦してみた。
まずは重いゲームの代名詞的存在となっている、エレクトロニック・アーツ社「Crysis」のデモ版をインストールしてみたのだが、ビデオ性能が低い(シェーダーモデルのバージョン制限)ことからエラーが発生してしまった。
では、3Dでも少し軽いゲームであればどうか? と考えて、カプコンの「モンスターハンターフロンティア オンライン」(MHF)を試してみた。
最初は試しに環境設定「中」の状態からゲームを開始してみたのだが、メゼポルタ広場(ゲームスタート地点)での基本的な動作は可能なものの、ゲーム中に呼び出すメニュー表示の一部などで、マウスカーソルの動作にラグ(入力から動作までの遅延)が発生する状況だった。
これはプレイにも支障が出るので、環境設定で「低」の状態(負荷が最も軽くなる)で試してみたが、ラグの症状は軽減こそされているものの、解消された……とは言い難い状態だった。
MHF公式サイトの必要環境を見る限り、本機はライトモード(環境設定で「低」の状態)での環境を上回っていると思われるのだが、今回はラグ状態を解消させることができなかった。
ということで、3Dを使ったゲームに関しては正直なところ、かなり厳しいという印象だ。これはある意味予想通りではあったのだが、Vistaでの印象が意外なまでに良かっただけに、「うーん」という感じではある。
□D945GCLF(Intel)
http://support.intel.com/products/motherboard/d945gclf/
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0519/msi2.htm
| (Intel D945GCLF) |