【 2011年8月9日 】
無駄な節電努力にNO、節電効果は目で見よう!
アキバで買える電力計4機種を比べてみた
                Text by 橋本 新義

  
   
実績抜群の一台
【ワットチェッカー】
   
 

測定精度優先のためか、本体はかなり大柄。ACアダプタ用ショートケーブルなどを併用したい

サンワサプライワットチェッカー TAP-TST5
 (秋葉原での実売価格:7,800円前後)

 PC周辺機器や、OA用品を手広く扱う大手サプライ用品メーカー、サンワサプライが発売する電力計。もともとはプロ用測定機の大手「計測技術研究所」(計測技研)が開発した商品である(計測技研のサイトにOEM製品と明記されている)。実売価格は7,800円前後と、他モデルと比べて高価。

 今となっては若干高価な機種だが、その分精度は高い。仕様上測定可能な電力は0〜1,875Wまでで、測定誤差は最大でも2%(通常0.5%)以内と定められている。さらに、個人で購入できる電力計としてはいち早く市場に登場したことから、PCや家電関連の記事では幅広く使われており、実績も抜群だ。この信頼性が最大の特徴とも言える。

 測定可能なデータは非常に多い。消費電力のほかに、コンセントの電圧、電源周波数、使用機器の電流量、積算電力量、積算使用時間、さらには皮相電力に力率といった8種のデータに対応する。

 実際に使ってみると、測定データが見やすいのが特徴。液晶ディスプレイの表示が大きく、表示更新間隔も1秒程度で扱いやすい。また、測定データは電源オフ時やスリープ中の待機電力もそれぞれ約1W/2Wとしっかり測定するなど、精度も良好だ。

 ただし、業務用機器としての性格を持つためか、操作性は若干見劣りする。例えば表示切り替えの操作には5つのボタンを使わねばならず、デフォルトで表示されるデータがコンセントの電圧であったり……といった点(消費電力を測定するには中央のボタンを押す必要がある)や、本体が大柄で、さらにコンセントの位置の関係から、2口のコンセントに接続すると隣のコンセントも塞いでしまう点などは、ちょっと使いにくい。

 このように個人用としてオーバースペック的な点はあるが、しっかりとした精度の電力計が欲しいのであればオススメできる機種だ。

 なお同社からは、上位機としてさらに積算料金とCO2排出量のデータを測定できる「ワットチェッカーPlus TAP-TST7」と、家庭用向けにより機能をシンプルにした「ワットモニター TAP-TST8」も発売されており、用途に応じて製品を選べるのが魅力だ。

- 測定結果 -

電源オフ時の消費電力。約1Wと測定された

スリープ時の消費電力。約2Wと、電源オフ時との違いが出ている

アイドル時の消費電力。約36Wと、これまでの製品と同程度だ

高負荷時の消費電力。約136Wとなっており、このあたりの精度は信頼できる


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□節電特集
http://www.watch.impress.co.jp/energy-saving1106/