パワレポ連動企画
CPUプラットフォーム対決 ~Intel Core i7-5820K / Core i7-6700K ~
【PCパーツ無差別級対決(3)】
(2016/5/2 11:30)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年6月号」の総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」を掲載する。
第3回ではLGA2011-v3とLGA1151、異なるプラットフォームのCPUを比較する。どちらもCore i7だが、マルチコアに強いハイエンドモデルと最新コア搭載の最上位モデルでどう性能が違うのか検証していく。
本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年6月号は全国書店、ネット通販にて4月28日(木)に発売。総力特集のほか、ARMプロセッサを搭載した電子基板をノートPCへ!「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」、PCに足りない機能をガチャンと追加「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」」、使いやすさは健康にも影響する「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録小冊子は新旧のインターフェース規格を解説した「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」。懐かしいものから現在主流の規格、マザーボードには搭載されているのにデバイスが登場しないものまで一挙掲載だ。
-PCパーツ無差別級対決-
CPUプラットホーム対決 Intel Core i7-5820K / Core i7-6700K~CPU&CPUクーラー編 その3~
第1部
CPU&CPUクーラー編
CPUのライバル関係は複雑だが、今回はミドルレンジの代表とIntelの二つのプラットフォームに注目した。また人気の虎徹に対抗できそうなクーラーもチェック。
Part2 CPUプラットフォーム対決
この対決の見どころ CPU性能+システムバスの帯域に注目
■LGA2011-v3代表 Intel Core i7-5820K
■LGA1151代表 Intel Core i7-6700K
Core i7-6700Kは、最新世代の最上位として不動の人気モデルだが、パフォーマンス志向のユーザーにとっては、LGA2011-v3のCore i7-5820Kも気になる存在だろう。
同じCore i7でCPUの価格帯は近くともプラットフォームが違い、大きく個性が異なる。性能を含め、それぞれを見比べることで適性が見えてくるだろう。
CPUプラットフォーム対決 その1
M.2のRAIDもOK!な広帯域モンスター
■Intel
Core i7-5820K
実売価格:49,000円前後
Specification
●CPUソケット:LGA2011-v3●コードネーム:Haswell-E●コア数/スレッド数:6C/12T●動作周波数(Turbo Boost時最大):3.3GHz(3.6GHz)●3次キャッシュ:15MB ●倍率アンロック:対応●内蔵GPU(EU 数):-●内蔵GPUクロック:-●製造プロセスルール:22nm ● TDP:140W●対応メモリ:DDR4-2133、4ch
ウルトラハイエンドならではのスペシャルな仕様が魅力
Core i7-5820Kは、LGA2011-v3の最廉価モデル。最廉価と言ってもそこはウルトラハイエンド。クアッドコアよりさらに2コア多い6コアを内蔵し、マルチスレッド処理では格の違いを見せ付ける。さらに、CPU直結で28レーンのPCI Expressをサポートする点も見逃せない。
一方、LGA1151に比べると電力効率やライトユースの性能では不利。本来の性能を発揮するにはメモリが4本必要なこと、対応マザーボードが最低3万円するのでトータルコストも少し高く付く。
ライトユースなど眼中なし、クリエイティブやマルチメディア系など高負荷な処理をゴリゴリこなしたいユーザーにお勧めだ。(鈴木雅暢)
【編集部の判定】
ウルトラハイエンドプラットフォームのCPUは、広帯域だが発熱が大きく扱い難いというイメージはHaswell-Eには当てはまらない。5820Kはクロックもそこそこ高く使いやすい。初期投資の高さもかなり解消されてきた。
【検証環境】
<LGA2011-v3環境>
マザーボード:ASUSTeK X99-DELUXE/U3.1(Intel X99)、メモリ:Panram PUD43000C154G4NNJW(PC4-24000 DDR4 SDRAM 4GB×4 ※PC4-17000で使用)
<LGA1151環境>
マザーボード:ASUSTeK Z170-A(Intel Z170)、メモリ:CFD 販売 CFD Panram W4U2133PS-8G(PC4-17000 DDR4 SDRAM 8GB×2)、M.2アダプタカード:X99-DELUXE/U3.1付属のHYPER M.2 X4を利用(CrystalDiskM
ark 5.1.2のみ)
<共通環境>
システムSSD:Samsung 840 PRO MZ-7PD256B/IT(Serial ATA 3.0、MLC、256GB)、ビデオカード:ASUSTeK STRIX-GTX970-DC2OC-4GD5(NVIDIA GeForce GTX 970)、電源:Sea Sonic Xseries XP SS-660XP(660W、80PLUS Platinum)、OS:Windows 10 Pro 64bit 版、Premiere Pro CC 2016:7本の4Kビデオクリップ(MP4)にトランジション効果を挿入しつつ連結するプロジェクトをMP4ファイルに出力するのにかかった時間を計測
CPUプラットフォーム対決 その2
最新アーキテクチャのオールラウンダー
■Intel
Core i7-6700K
実売価格:42,000円前後
Specification
●CPUソケット:LGA1151●コードネーム:Skylake●コア数/スレッド数:4C/8T●動作周波数(Turbo Boost時最大):4GHz(4.2GHz)●3次キャッシュ:8MB●倍率アンロック:対応●内蔵GPU(EU数):HD Graphics 530(24基)●内蔵GPUクロック:最大1,150MHz●製造プロセスルール:14nm● TDP:91W●対応メモリ:DDR3L-1600/DDR4-2133、2ch
LGA1151最強の実力 アンロック仕様も魅力
Core i7-6700KはLGA1151の最上位モデル。メインストリームを対象にしたプラットフォームらしい扱いやすさと高性能を両立している点が魅力だ。最新のSkylakeアーキテクチャを採用しており、クロック/コアあたりの性能、電力効率いずれにも優れる。HT対応により4コアで8スレッドの同時実行が可能な上、最大4.2GHzとクロックも高く、処理の内容を問わず、安定して高いパフォーマンスを発揮できる。
同じLGA1151のCore i7-6700やCore i5に対しては、定格でもはっきりとした実力差を見せ付けている。さらにアンロック仕様で、さまざまなチューニングができる点も魅力だ。(鈴木雅暢)
【編集部の判定】
4GHzを超えるクロックで動作し、8スレッド同時処理に対応と、メインストリーム向けC P Uとして最高の性能を誇る。
チューニングの余地も考えると価格が高過ぎるとは言えず、予算が許せば非常に満足できるCPUなのは間違いない。
【検証環境】
LGA2011-v3環境のマザーボード:ASUSTeK X99-A(Intel X99)、ほかは前項と同じ、アイドル時:OS起動10分後の値電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO
【問い合わせ先】
Intel:0120-868686(インテル)/http://www.intel.co.jp/
[Text by 鈴木雅暢、編集部 遠山健太郎]
【DOS/V POWER REPORT 2016年6月号は4月28日(木)発売】
★総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」
★特別企画「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」
★連載「最新自作計画 ~最新AMD CPUで作るお手頃メインPC~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)
★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-04-22-0000.php
【電子販売ショップ】