特集、その他

「NAS EXPOは昨年大成功、今年はそれを上回ります!」ウエスタンデジタルジャパン
~「NAS EXPO 2016」見所紹介(1)~

サンディスクやHGSTの最新情報も? text by 石井英男

NAS EXPO 2016 秋

 「現代の外付けHDD」ともいえる「NAS」をテーマに、様々なメーカーが出展するイベント「NAS EXPO 2016 秋」が、今年も開催されることになった。開催日時は10月8日(土)の11:00~18:00、場所はベルサール秋葉原。

 このイベントは、主要NASメーカーが参加、基本的な使い方からクラウド/スマホとの連携、ビジネスでの活用、まで幅広い使い道を紹介するというウエスタンデジタルジャパン主催イベント。昨年、「NAS EXPO 2015 秋」として開催されて1万名近くが来場、予想以上に大成功したという。

 今年は昨年を上回る13社・ブランドが出展。アイ・オー・データ、Synology、フィールドレイク、ASUSTOR、ASUS、AOS、QNAP、QNAP、WinDiskRescue(くまなんピーシーネット)、CFD販売、tp-link、ユニットコム、Logitecが展示やセッションを実施する。メーカースタッフも来場して、直接質問することもできるという。

 そこで弊誌では、今回も出展社に事前インタビュー、見どころなどのポイントをおうかがいした。初回となる今回は、主催のウエスタンデジタルジャパン。再びNAS EXPOを開催する狙いや同社ブースの見どころ、セッションの内容などをお訊きした。気になる人は是非参考にして欲しい。

昨年の「NAS EXPO 2015 秋」の模様

「1万人を集めるNASのイベント」NASのエコシステムを一堂に

ウエスタンデジタルジャパン株式会社 チャネルマーケティング シニアマネージャー 安田 伸幸氏

NAS EXPO 2016は、今年で2回目の開催となる。

まずは去年の手応えと今年再びNAS EXPOを開催することになった理由について、ウエスタンデジタルジャパンのチャネルマーケティング シニアマネージャー 安田伸幸氏(以下、安田氏)におうかがいしたた。

[安田氏]「まずは、やはりまだまだ日本でのNAS市場の盛り上がりは他国には及ばない状況ですので、NAS市場を盛り上げるためにやりたい。とはいっても、昨年1年間でNASとNASボックスの売上が上がってまして、NASを有効に活用される方が増えているのは間違いないと思います。

 昨年、弊社がNAS EXPOを開催するにあたって、ちょっとおっかなびっくりだった部分があるんですね。NASというテーマ1つでやるイベントは初めてだったと思います。また、出展者数も正直言って多くはない。1万人集客という高い目標を掲げて実施したのですが、おかげさまで9,500名くらい集まりました。

 初めてのイベントで、集客という部分だけを見たら上々な結果で、そういう意味では成功したと思います。さらに昨年ご出展いただいた企業様の反応もよく、また開催してほしいというリクエストをいただいたので、今年も実施することに決めました」

もちろん、2回目の開催となるからには、1回目を上回るイベントを目指すという。具体的には、NASベンダーの出展が1社増えているほか、ネットワーク機器メーカーの「tp-link」も新たに出展しており、単なるNASだけでなく、NASを取り囲む環境、NASのエコシステムが一堂に会するのだ。

NASを持っている人も、これから買う人も、そして「初めて知る方」も

これは同社製のNASであるWD Cloud。他社の製品も含め、様々なNASを比較、検討できるのもこのイベントの特徴だ

去年のNAS EXPO 2015 秋では、NASを一度も使ったことがないユーザーから、NASを数台所有しているヘビーユーザーまで、さまざまな方が参加していたが、ウエスタンデジタルではどのようなユーザーにイベントに来て欲しいと考えているのだろうか?

[安田氏]「そうなんです。対象を幅広くせざるを得ないかなというのが、昨年のアンケート結果から分かっています。昨年のアンケートでは、すでにNASを所有している方が全体の40%、NASの導入を検討中の方も40%。イベント会場にきて初めてNASを知った方が20%という具合なので、ターゲットはわりと幅広く設定すべきだと。

 そういう意味ではターゲットはあまり絞らずに、ここまでユーザー層が上手く分かれているのであれば、引き続きそこは皆さまにそれぞれの層に見合った形でご説明とか展示をできればと思っております」

ブースの見どころ:8TBモデルが追加されたNAS向けHDD「WD Red/WD Red Pro」とNASの基本

WD Redの8TBモデル。8月に発売された

ウエスタンデジタルのHDDは、NAS向けのWD RedおよびWD Red Pro、一般向けのWD Blue、高性能モデルがWD Black、監視カメラ向けのWD Purple、エンタープライズ向けのWD Goldといった、用途別でブランドが色分けされていることが特徴だ。

NAS EXPO 2016のウエスタンデジタルジャパンのブースでも当然、NAS向けのWD Red/WD Red Proを中心に展示する。中でも推していきたいのが、2016年3月に登場したWD Redの8TBモデルだという。

[安田氏]「WD Redの8TBモデルは、おかげさまで好調なんです。WD Red 8TBはご存じの通り、ヘリウム充填技術を採用して大人気となってます。正直、最初はアーリーアダプターだけで終わっちゃうかなと思ったんですけど、けっこう安定してるんですよね」

また、ブースでは、原点に立ち返って、NASとは何かということをしっかり訴求していきたいとのことだ。

[安田氏]「昨年の反省点なんですが、お客様のご質問で『NASってどんなものなんですか?』というのがあったんですよね。だから、NASとは何かということをきちんとお伝えする必要性があるかなと思いました。

 そういう仕掛けは考えたいと思っています。USB接続のDASとの違いも含めて、NASの利点をしっかりお伝えしていきたいですね。やっぱりマルチデバイスになっていくと思います。例えば、パソコンとタブレットをお持ちの方も多いと思いますが、タブレットからUSB接続でDASに繋ぐかっていうと、なかなかやらないと思いますし、基本的にはすべてネットワークに接続されているので、そういう今の環境を考えたときには、デバイスにもOSにも依存することのないNASがいいということを伝えていきたいです」

セッションの見どころ:誰もが気になるサンディスクやHGSTの最新情報も?

昨年のステージセッションの様子

同社はブース展示とは別に、ステージでのセッションも行なう予定だ。

ウエスタンデジタルは昨年、フラッシュメモリ製品大手であるサンディスク買収を発表、大きな話題となった。今後のサンディスク製品がどうなるのか、気になっている人は多いだろう。

セッションでは、同社が傘下に収めたサンディスクとHGSTの動向についても語る予定という。

[安田氏]「セッションの冒頭で、皆さんが気にされているサンディスク、HGSTのことを若干お話します。買収の手続きは基本的には終わっていますので、人事統合のあとに製品統合という形になります。

 基本的には、ウエスタンデジタルはこれまでHDDメーカーだったのが、ストレージの総合プロバイダになりますということですね。エンタープライズに強いHGSTからフラッシュメモリのサンディスク、クライアント向けHDDが強いウエスタンデジタル。……と、上手くポートフォリオを埋めていくような形で、お客さまにどんな環境でもどんな用途でも、カラー戦略をさらに超えて提案できる会社になっていくと思いますね。

  それから、WD RedとWD Cloudについても説明します。内容は昨年と似ている部分もありますが、弊社のHDDの色の分け方のコンセプトとかを、もう少し深掘りしてきちんとお伝えするつもりです。昨年来ていない方やまだよく分かっていないという方もたくさんいらっしゃるので、そこはインプットするという感じですね」

使えば分かるNASのよさ「まずはNASを使ってみて」

最後にNAS EXPO 2016に参加してみようと思っている読者へのメッセージをいただいた。

[安田氏]「NASって、実際に使ってみないとその便利さがなかなかわからないんですが、一度使ってみるともうNASがない生活は考えられなくなります。プライベートでも仕事でも、NASがあればいろんなことができるようになります。

  日本だったら特にスマホユーザーにお勧めしたいですね。サイズの大きな写真データや動画データを、せいぜい64GBくらいしかないスマートフォンの本体メモリに保存する代わりに、どんどんNASに吸い上げていけば、スマホの空き容量も増えます。遠く離れた田舎に住むおじいちゃんおばあちゃんに見せてあげるとか、お母さんが公園で撮った子どもの成長がわかる写真を働いているパパに送るとかも簡単にできちゃいますし、アイデア次第でいろいろ便利に使えます。

 我々は「一家に1台NASがあることで、生活がより豊かになる」と思っていまして、それを是非、皆さまに理解して欲しいと思っています。NASをまだ使ったことがないという方は、是非、NAS EXPOに来ていただいて、自分の用途にはどのNASがいいのか、じっくりブースの方にきいて欲しいですね」


なお、イベント当日のタイムテーブルは以下の通り。同社のセッションは15時50分からとなっている。

【当日の予定(時間や順序は変更される可能性があります)】
【12:30~13:00】Synology NASで始める、パーソナル Cloud 生活
登壇者:Synology社 Sales Manager Willie He
【13:20~13:50】“データ復旧のプロが語る”「HDDの構造と進化、データ復旧技術の今後について」
登壇者:くまなんピーシーネット株式会社 代表取締役 浦口 康也
【14:10~14:40】なぜTP-LinkがNASに最適なのか
登壇者:ティーピーリンクジャパン株式会社 リテール マネージャー 田中 寿朋
【15:00~15:30】ゲストセッション
登壇者:井上喜久子さん
【15:50~16:20】すべてのドライブには意味がある~NASにはNAS専用のHDDを~
登壇者:ウエスタンデジタルジャパン株式会社 チャネルマーケティング マネージャー 宮本 貴通
【16:40~17:10】いよいよ登場!ズバリ、爆速、NASでしょう!! ~認めてください、アイオーNASの性能とやらを~
登壇者:株式会社アイ・オー・データ機器 事業戦略本部 企画開発部 企画2課 リーダー 藤木 慎太郎
【17:30~18:00】改造バカがNASを作った!世界初の“バカNAS”に秋葉原騒然!
登壇者:テクニカルライター 高橋 敏也

[制作協力:ウェスタンデジタルジャパン]