取材中に見つけた○○なもの

BX MasterやAX6BC TYPE R、BH6など、「Slot 1」時代を支えた人気マザー

「BIOSでFSB設定」「Dual BIOS搭載」に興奮した1999年

限定3,000枚の「AX6BC TypeR V.specII Black Limited」(撮影:T-ZONE PC DIY SHOP)

 IntelのPentium II/III、Celeronで採用されていたCPUソケット「Slot 1」。今回は1998~2000年頃に定番だった「440BX」チップセット搭載のSlot1対応マザーボードを紹介します。(店名は当時のもの。すでに閉店しているショップもあります)。

ASUS

 当時も人気が高かったASUSは、この頃からオーバークロックを意識した製品を投入していきます。

人気製品「P2B-F」の後継となるこのモデルでは、CPU電圧や倍率をBIOSから設定できるようになりました。また、ACPIに対応しS3もサポートされています(撮影:ツクモパソコン本店II、ツクモ9号店)

ABIT

 オーバークロックに力を入れていたメーカーの1つです。他メーカーの同等製品と比べると安価ということもあり、人気がありました。

人気の高かった440BXマザーボード「BH6」の新リビジョンモデル。旧モデルと比べ、調整可能なBIOS項目が増えています(撮影:ピーシーアドバンスド 3丁目店)

GIGABYTE

 1990年代はASUSと並び2大マザーボードメーカーの一角であったGIGABYTE。1999年にはDual BIOSを初めて採用したマザーボードが登場しています。

初めてDual BIOSを搭載したGA-BX2000。当時はまだ珍しかったACPIのS3(メモリサスペインド)に対応したマザーボードでもあります(撮影:ロビンマイコンショップ)
青い基板が特徴的なGA-BX2000+では、PROMISE製のUltra ATA/66コントローラを搭載しました(撮影:コムサテライト2号店)

MSI

 Socket 370→Slot1変換基板の決定版といわれた「MS-6905D」が好調だったMSI。1999年後半からオーバークロックの自由度が高い製品が登場します。

カード単体でCPU電圧やベースクロックの変更が可能だったMS-6905D。Dual Slot1マザーボード「MS-6120N」とのセットも発売されました(撮影:ソフトクリエイトFM館)
CPU電圧や倍率をBIOSから設定できる440BXマザーボード。4つのLEDでマザーボードの状態を知らせる「Diagnostic LED(D-LED)」を搭載しています(撮影:ツクモパソコン本店II、コムサテライト1号店)

AOpen

 当時のAOpenは自作PC向けのアセンブリパーツを精力的に展開しており、人気メーカーの一つでした。

440BXを搭載したSlot 1用マザーボード。ジャンパによるベースクロック設定が主流であった当時、BIOSから調整できるというのは画期的でした(撮影:ツクモパソコン本店II)
BIOSからの電圧調整に対応した強化版「AX6BC TYPE R V.spec」。日本限定版となっており、自作ユーザー向け雑誌「PC-DIY 5月号」が同梱されていました(撮影:ユーザーズサイド)
1999年7月に発売された「AX6BC TypeR v.specII」をベースにした日本限定3,000枚の「AX6BC TypeR V.specII Black Limited」。製品名の入ったプレートや基板上のメッセージなど、“リミテッド”にふさわしい外観でした(撮影:T-ZONE PC DIY SHOP)