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初めは128GBのmicroSDで良い?Nintendo Switchを買ったらまず揃えたい高速microSDカード

最新ゲーム5タイトルで高速カード「Samsung microSD EVO Plus」をテスト text by 浅倉吉行

 Nintendo Switchでゲームのインストール先としてmicroSDカードを使用する場合、高速なmicroSDカードであれば本体内蔵のeMMCと同等の快適さを得られることを複数回レビューで紹介しているが、今回は“初めてNintendo Switchを買ったら、とりあえずコスト優先で128GBのmicroSDカードでも問題ないのか“という部分をテストしてみたい。

 使用する高速microSDカードは「Samsung microSD EVO Plus」の128GBモデルで、低コストで導入できるのが魅力だが、性能面のリスクなどが無いのかを見てみたい。「Nintendo Switch 有機ELモデル」と組み合わせて、ロード速度の傾向に変化があるかを検証してみよう。

任天堂の公式販売サイトでも買える「Samsung microSD EVO Plus」128GB・130MB/sの高速microSDXCカードを用意

今回用意したSamsung microSD EVO Plus 128GB

 高速なmicroSDカードの一例として使用するのは「Samsung microSD EVO Plus」だ。

 UHS-I規格に対応した高速microSDXCカードで、128GB以上のモデルはUHS-I Speed Class 3(U3)およびApplication Performance Class 2(A2)、Video Speed Class 30(V30)に対応しており、UHS-I DDR200対応カードリーダーとの組み合わせで最大130MB/sの転送をうたっている。

 My Nintendo Storeでも購入でき、同ストアでも「Nintendo Switchをより快適に遊んでいただける、読み込み速度(転送速度)が高速なmicroSDカード」と表記された“任天堂お墨付き”とも言える製品だ。

Samsung microSD EVO Plus 128GBの仕様は、UHS-I Speed Class 3(U3)、Application Performance Class 2(A2)、Video Speed Class 30(V30)となっている。
一般的なカードリーダーで使用した際のCrystalDiskMarkの測定結果。

 今回用意したのは128GBモデルで、CrystalDiskMark 8.0.4を使って速度を測定したところ、UHS-I DDR200対応リーダー環境ではないため公称値には届かないものの、高速な転送速度を確認できた。

 容量は64GBから用意されているが、Nintendo Switch向けに用意するのであれば、大型タイトルを複数インストールしても余裕があり、速度も高速な128GB以上のモデルがおすすめだ。128GBの場合、製品保証がある国内正規品であれば、安値店で2,000円前後から購入できる。

Samsung microSD EVO Plus
容量64GB128GB256GB512GB
規格microSDXC
スピードクラスClass10/U1/V10/A1Class10/U3/V30/A2
最大転送速度130MB/s
保証(国内正規品のみ)10年限定保証(ドライブレコーダーや監視カメラでの使用は保証外)

予算があるなら大容量品を購入するのもアリ!

予算が許すならSamsung microSD EVO Plus 256GBもオススメの1枚。

今回のテストではSamsung microSD EVO Plus 128GBモデルを使用しているが、予算があるならもちろん大容量品を選ぶことをオススメしたい。

容量が大きければその分多くのゲームをインストールできるので、長く使うこともできる。価格は256GBモデルなら5千円前後、512GBモデルなら1万円前後となっているで、遊ぶゲームタイトル数や予算に合わせて選ぶと良いだろう。

なお、Samsung microSD EVO Plus 256GB に関してのテストは昨年の11月にレビューを行っているので、そちらも参照してもらいたい。

最新5タイトルでロード時間を比較!有機ELモデルも組み合わせるなら高速microSDカードがベスト

 ここからは内蔵eMMCとSamsung microSD EVO Plus、低速なカードの例として32GBのmicroSDHCカード(Class4)を使ってロード時間を比較していく。測定については原則としてロード画面もしくはロードアイコンが表示されている時間を計測している。

今回のテストでは本体内蔵eMMC、Samsung microSD EVO Plus 128GB、32GB microSDHCカード(Class 4)で行う。
比較に使用した32GB microSDHCカード(Class 4)。
一般的なカードリーダーで使用した際の32GB microSDHCカード(Class 4)のCrystalDiskMarkの測定結果。

 今回テストしたゲームは、『Pokémon LEGENDS アルセウス』、『エーペックスレジェンズ』、『真・女神転生V』、『GetsuFumaDen: Undying Moon』、『遊戯王 マスターデュエル』の5本だ。

『Pokémon LEGENDS アルセウス』
『エーペックスレジェンズ』
『真・女神転生V』
『GetsuFumaDen: Undying Moon』
『遊戯王 マスターデュエル』

 ダウンロード版の容量は、『Pokémon LEGENDS アルセウス』が6.1GB、『エーペックスレジェンズ』が22.6GB、『真・女神転生V』が13.9GB、『GetsuFumaDen: Undying Moon』が3.3GB、『遊戯王 マスターデュエル』が2.9GBで、合計48.8GB。本体内蔵のeMMCにすべてインストールすると、容量的なゆとりはあまりない。通常モデルのNintendo Switch/Nintendo Switch Liteだと、本体内蔵eMMCが32GBなので容量オーバーとなり、全てのゲームを内蔵eMMCにインストールすることはできない。

無料アップデートも配信された『Pokémon LEGENDS アルセウス』内蔵eMMC、Samsung microSD EVO Plus、microSDHC(Class 4)の順当な結果

 無料アップデート「ヒスイの夜明け」の配信も開始された『Pokémon LEGENDS アルセウス』では、セーブデータを選択してゲーム開始までのロード時間を計測した。

『Pokémon LEGENDS アルセウス』
セーブデータ選択後のロード時間を計測。

 結果は下図の通りで、内蔵eMMC、Samsung microSD EVO Plus、microSDHCカード(Class4)という結果となった。極端に大きな差はないものの、高速なストレージの方がロード時間は短くなる傾向だ。

 快適なプレイのためにも、なるべく高速なmicroSDを用意しておきたいところだ。

『Pokémon LEGENDS アルセウス』ロード時間比較

シーズン12の始まったバトルロイヤル『エーペックスレジェンズ』で検証差は小さいもののストレージの速度順に

 シーズン12が開幕した『エーペックスレジェンズ』では、ゲーム起動時のロード時間を計測した。

『エーペックスレジェンズ』
ゲーム起動時のロード時間を計測

 結果は下図の通りで、差は小さいもののストレージの速度順に並ぶ結果となった。Switchで配信されている中でも容量が大きいタイトルの1つであり、内蔵eMMCを圧迫するため、この程度の速度差であればなるべく高速な大容量のmicroSDにイントールすることを推奨したい。

『エーペックスレジェンズ』ロード時間比較

※訂正 記事初出時、カジュアルマッチを選択しでマッチング完了になるまでのロード時間と一部記載していましたが、正しくはゲーム起動時のロード時間となります。読者並びに関係者の皆様にはお詫びして訂正させていただきます。

ターン制RPGタイトル『真・女神転生V』で検証内蔵eMMCが高速、microSDならなるべく速いものを

 5年ぶりのシリーズ最新作となったRPG『真・女神転生V』でも検証してみよう。こちらはセーブデータを選択し、ゲーム開始までのロード時間を計測した。

『真・女神転生V』
セーブデータ選択後のロード時間を計測した

 結果は下図の通りで、転送速度に応じた順に高速という結果となった。内蔵eMMCが一段速いといった感もあるが、ストレージの速度が素直に出やすいタイプのゲームなので、なるべく高速なmicroSDカードを用意しておきたい。

『真・女神転生V』ロード時間比較

横スクロールアクション『GetsuFumaDen: Undying Moon』で計測ストレージ速度が素直に出るのでなるべく高速な環境を

 横スクロールアクションゲーム『GetsuFumaDen: Undying Moon』では、出発してからステージが始まるまでのロード時間を計測した。

『GetsuFumaDen: Undying Moon』
ステージのロード時間を計測。

 結果は下図の通りで、転送速度に応じた順に高速という結果だ。それぞれ2~3秒前後の差がついており、今回検証した中で最も時間差の大きなタイトルとなった。

 真・女神転生Vと同様にストレージの速度が素直に出ており、高速ではないmicroSDカードでは本体内蔵eMMCと大きな差がでてくるので、なるべく高速なmicroSDカードを用意しよう。

『GetsuFumaDen: Undying Moon』ステージロード時間比較

デッキを構築して戦略を楽しめる『遊戯王 マスターデュエル』で検証ストレージ速度順にならぶ傾向に

 トレーディングカードゲームのNintendo Switch版『遊戯王 マスターデュエル』でも検証を実施した。こちらはチュートリアルバトルのロード時間を計測した。

『遊戯王 マスターデュエル』
バトルのロード時間を計測。

 結果は下図の通りで、転送速度に応じた順に高速という結果となった。月風魔伝ほどの時間差はないが、転送速度の差が現れていると言える。

『遊戯王 マスターデュエル』ロード比較

128GBでも高速なSamsung microSD EVO Plusゲームを快適に遊ぶなら高速なmicroSDカードを

 今回テストした128GB版の「Samsung microSD EVO Plus」は、「Nintendo Switch 有機ELモデル」での検証結果を見る限り、以前テストした256GBモデルと同様に本体内蔵のeMMCと同等の快適さを得られると言える。

 有機ELモデルでeMMCの容量が従来モデルから倍になったとはいえ、64GB程度では心もとないのが実情であり、高速なmicroSDカードの必要性は変わらない。

 128GBモデル以上であれば十分な速度を得られるため、少しでもコストを抑えるのであれば128GBを、容量に余裕を持たせるなら256GB以上を購入することをオススメしたい。今回テストしたゲームだけでも50GB近く容量を使用しているので、2年、3年と長く使うのであれば大容量品の方が困ることはないだろう。

 Samsung microSD EVO Plusは、性能はもちろん、任天堂の公式ストアでも扱われているので動作や保証の面でも安心して選べる製品の1つ。快適にゲームが遊べるmicroSDカードを探しているのであれば、是非今回の結果を参考にしてもらいたい。

[制作協力:Samsung]