特集、その他
光学スイッチって実際どうなの? 高耐久・高速入力・ハイコスパのゲーミングキーボード「CORSAIR K60 PRO TKL RGB」
質感の高いアルミフレーム筐体で使い心地のよさとデザイン性を両立 text by 白倉 甲一
2022年10月3日 00:00
CORSAIRの大人気テンキーレスモデル「K65 RGB RAPIDFIRE」の後継にあたる「K60 PRO TKL RGB」が発売される。CORSAIRゲーミングキーボードを象徴するアルミニウムフレーム筐体デザインを引き続き採用し、極力省スペースにまとめられたシンプルデザインが特徴的。上位モデルにある追加ボタンやダイヤルなどは搭載せず、RGB LED機能もバックライトのみだが、新開発の「CORSAIR OPX 光学メカニカルキースイッチ」を採用している。
リニアストロークなのはK65 RGB RAPIDFIREと同じだが、本機では前述の光学スイッチ採用により、大幅な高耐久化・高精度化をうたっている。しかも、光学スイッチ搭載機としては16,980円(税込)と価格もリーズナブル。今回はそんな注目モデル「K60 PRO TKL RGB」を実際にゲームで使用してみて、どれほど使用感が向上したか見ていこう。
筐体からはよぶんを省きつつ機能は十分のムダのない洗練されたテンキーレスキーボード
本体サイズ(W×D×H)は359×36×136mm 、本体重量は700g。アルミニウムフレームはデザイン的なものだけではなく筐体の剛性を高めてくれるため、打鍵時のガタつきを抑えて快適にタイピングを行なえる。
フルNキーロールオーバーと100%のアンチゴーストに加え、CORSAIR独自の「CORSAIR AXON(アクシオン)」技術により8,000Hzもの超高速ポーリングレートで正確なキー入力を実現。Fnとの組み合わせで基本的なキーボード用のハードウェア設定の変更やWinキーロックなども行なえる
超高耐久、高精度で素早く入力を行なうことができる光学メカニカルキースイッチ「CORSAIR OPX 」
CORSAIR独自の光学メカニカルキースイッチ「CORSAIR OPX」は一般的なメカニカルスイッチのさらに上をいく1億5,000万回打鍵の超高耐久性を実現。一瞬の入力遅れが命取りになるゲーミング用途に向けて、アクチュエーションポイントはより高速な打鍵が可能な1.0mmとかなり浅い位置で反応するように設定されている。素早い入力を必要とする場面に最適なキースイッチだ。
この耐久性と入力速度を実現するために用いられているのが光学式のセンサー。赤外線センサーをパーツが遮ることでスイッチ接点として働くため、一般的な機械式のキースイッチのような物理的な摩耗による故障が限りなく少ない。また、高速入力時にスイッチのON/OFFを誤検知しない信頼性の高さも特徴となっている。
スイッチの押し心地としては押し込みが深くなるほど抵抗が強くなるリニアストロークタイプで、同様のタイプの赤軸や銀軸と比べた場合スイッチ接点に当たる金属板がない分、若干の差ではあるもののより引っかかりの少ない押し戻しになっている印象だ。
アクチュエーションポイントの浅さと引っかかりの少なさはスイッチの誤タイプにつながる部分もあるが、それにより実現する高速入力は瞬間的な判断と動作に勝敗がかかってくるゲーミングシーンでは欠かせないものだ。やや玄人向けにはなるものの、使いこなせさえすれば精密なコントロールに重きを置く上級者にはうってつけのスイッチだと言えるだろう。
各種設定、ライティングやキー割り当てが可能な統合ユーティリティ「iCUE」
キーの割り当てやライティング設定、各種設定変更などはCORSAIR製品の統合ツール「iCUE」から行なうことができる。
設定はキーボード側に保存可能で、最大でプロファイルを50個も保存できる上位モデルらしい仕様となっている。
机を広く使えるテンキーレス+高速入力の光学スイッチでゲームをより快適に
ここで実際に「K60 PRO TKL RGB」を使って、その感触を確かめていこう。テストプレイにはVALORANTを使用。このゲームでは射撃時にきっちり移動を止めないと弾が大きくぶれる。いわゆるストッピングが重要なゲームで、高速かつ高い精度で操作のできるOPXスイッチは最適と言えるはずだ。
アクチュエーションポイントの浅さから誤タイプが心配だったものの、もともとリニアスイッチを好んで使っていることもあり、何度かプレイすれば十分慣れることができむしろ快適なくらいだった。配列もスタンダードなので味方と意思疎通を行なう場合などもササっと文字を打て、VCなしでチャット交流というスタイルも取りやすい。
本製品よりさらに小さいコンパクトキーボードもあるが、そういった製品では全キーを使用するのにファンクションキー同時押しが必要なものもある。すべてをダイレクトに入力できるという点は、FPSだけでなくサバイバルゲームやMMORPGなど、キーアサインが多数必要なゲームを遊ぶタイプのゲーマーにもうれしい点だろう。
定番ゲーミングキーボードのテンキーレスモデルの新たな1ページ。省スペース&デザイン性&使いやすさの相乗効果
数あるCORSAIRゲーミングキーボードの中でもテンキーレスモデルはシリーズごとにいくつかの種類から選択が可能だ。
上位のK70シリーズのようにマルチメディアファンクションなどが使える機種もあれば、今回の「K60 PRO TKL RGB」のように最小限のスペースで抑えたデザインなど多種多様だ。
日本の住宅事情ではなかなかデスクスペースを広く取れないということもあり「K60 PRO TKL RGB」のように少しでも筐体を小さくしつつ、定番のCORSAIRデザインをしっかり受け継いだモデルはありがたい。
キーボード一つをとってもさまざまなサイズやデザイン、機能から自分の用途や環境に合わせたものを選べ、机の上のデザイン的な統一感も同時に得られるのは、ゲーミングデバイスメーカーの老舗であるCORSAIRの強みと言えるだろう。
なお、本製品はAmazon限定販売となっており、10月7日(金)発売予定だ。気になる人はぜひ確認してみていただきたい。
[制作協力:CORSAIR]