ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・マイコンたち

高速通信時の高い信頼性を実現したモデム「AIWA インテリジェントモデム PV-A24VM5」

今回は、パソコンにモデムが内蔵されたモデルと、当時話題に上ることが多かったモデム4機種を取り上げました。

 想い出に残る、懐かしのマイコン・パソコンを写真とともに振り返る本コーナー。今回は少し趣向を変え、当時の周辺機器を取り上げる番外編として、この連載記事を読んでいる人なら一度はお世話になったことがあると思われる通信機器を取り上げていきます。

 1985年に、いわゆる通信の自由化が行われると、それまではニッチだったパソコン通信というジャンルに日が当たり、徐々に盛り上がっていきます。それを受けて、いくつかのメーカーが周辺機器としてモデムを発売したり、なかにはパソコンと受話器やモデムを一体化させたモデルを登場させます。今回は、そんなハードたちを紹介していきます(計5回)。

AIWA インテリジェントモデム PV-A24VM5

AIWAお馴染みの黒を基調としたデザインと、正面に横一列に設置されたステータスを知らせるインジケータが特徴でした。通信を強制的にカットできるDATAボタンは、フタの中に納められています。
広告では、持ち運べるポケットモデム『PV-M24』が大きく掲載されていましたが、その下に「国際規格V.42とMNPクラス5搭載。専用回線モードや同期通信なども標準装備の2400bps全二重インテリジェントモデム」の冠を引っさげてPV-A24VM5が紹介されています。

 1990年になると、モデムは2400bpsが主流となりつつありました。この時代はFM TOWNS2やX68000EXPERT2、PC-286VG、PC-9801RA21、PC-8801MCなどが登場していて、モデムに関してもAIWAからはPV-A24シリーズが、OMRONはMD24シリーズなどをリリースしています。

 そんな時期に登場したAIWAの『PV-A24VM5』は、CCITT V.42とMNPクラス5の2つのエラー制御を搭載したことで、高速通信時の高い信頼性を実現したモデルです。ヘイズ社のATコマンドとCCITT/BELLの両規格に対応しているほか、通常の電話回線だけでなく専用回線にも対応しているので、幅広い利用が可能でした。内蔵スピーカ用のボリュームも備えているので、発信時のみ音量を大きくするといったこともできます。価格は、RS-232Cケーブルとモジュラコードを同梱して44,800円と、この頃の2400bps対応モデムとしては平均的なお値段。

正面左には電源ボタンがあって、隣のフタを開けるとボリュームつまみ、DATAボタン、ディップスイッチが並んでいました。
背面は左からTEL端子、LINE端子、RS-232Cコネクタと、非常にシンプルになっています。ACアダプタ式ではなく電源を内蔵していたので、コンセントで余計な場所も取りません。

 ちなみにこの時期は、1986年11月に初代が発売され、バージョンを重ねていったパソコン通信ソフトの『まいと~く』がベストセラーソフトととなっていました。その『まいと~く』はブランド化され、現在もシリーズが続いています。

1990年夏頃の、パソコン雑誌に掲載されていたショップ広告です。モデムの価格がずらりと載っていますが、1200bpsで30,000円強、2400bpsになると50,000円前後することがわかります。ちなみにHDDの価格としては、売値が40MBで60,000円程度、100MBでは15万円弱のようです。