特集、その他

今時のゲーミング液晶の選び方、勝つための機能や基本を再確認にしてベストな1台を探そう

GIGABYTE製ディスプレイ独自のゲーム向け機能もチェック text by 白倉甲一


環境音を大きくカットするアクティブノイズキャンセリング

 AORUSシリーズのユニークな機能として、マイク用の「アクティブノイズキャンセリング」機能がある。(ちなみにCV27Qのみ上位の「アクティブノイズキャンセリング2.0」が使用可能。)

 対応モデルはディスプレイ側にもマイクを備え、ヘッドセットのマイクとディスプレイのマイクを連携して使用し、それぞれのマイクに入ってきた音の重なった部分のみを残し、差分はノイズとしてカットしてしまう機能になっている。

 ヘッドセットをディスプレイにアナログ接続する必要があるが、なかなか理にかなった機能で、環境音などをカットするには効果的なものになっている。

ノイズキャンセルの、ON・OFF、強弱以外にマイク位置も設定可能。
内蔵マイクを利用してノイズを検知し打ち消す。
マイクは必ずアナロクジャックでモニターへ接続する必要がある。

 ノイズキャンセル自体の性質として音質はやや落ちてしまうものの、しっかりとノイズを打ち消してくれている印象だ。初期設定ではノイズキャンセルの強さは「強」に設定されているので、ある程度環境音ノイズを消すだけで良ければもう少し低めの設定でも十分だろう。


ディスプレイの設定を簡単に変えられるOSD Sidekick

 AORUSシリーズを初めとしてゲーミングディスプレイは、ディスプレイ本体のOSDメニューから様々なゲーム用機能を利用することができる。

 しかしながら、多岐にわたる設定をディスプレイ本体のボタンを使って一つずつ操作、確認していこうとするとなかなか骨が折れる作業となってしまう、そんなときに便利なのが専用ドライバソフトをインストールしてマウスキーボード操作でのOSDの設定変更を可能にする「OSD Sidekick」だ。

システム情報などをウィンドウやオーバーレイではなくOSDとして表示できるのでフルスクリーン時でも苦労なく表示できて、配信画面などにも被らないので便利。

 ディスプレイ設定は、本来は本体側のスイッチを切り替えて行うが、OSD SidekickはWindows側から設定可能で、入力デバイスを利用できる分素早く設定が変更できる。購入直後などはディスプレイの設定を詰めるためにいろいろなセッティングを試すと思うが、そうした際などにこの機能の快適さを実感するだろう。

メイン画面、本体OSDから設定できるものはここからほとんど操作可能。プロファイル作成やアプリ連携の設定も可能。
ホットキー設定画面、OSD上のゲームアシスト機能などもキーボードから操作可能。
ソースの切り替えや、本体ボタンの割り当てもソフト上から自由に変更できる。
OSD Sidekick内から、GIGABYTE製品のライティング制御が可能な「RGB Fusion 2.0」へもアクセス可能。

 OSD Sidekickでは基本的なモニターの設定はもちろんのこと、モーションブラーを軽減することでクリアな視野を確保する「エイムスタビライザー」や、ディスプレイの画面上に直接CPU使用率などのシステム情報をモニタリングできる「ダッシュボード」機能、ゲームカウンター、オンスクリーンタイマー、カスタムクロスヘアなど様々な面で便利に利用できる「ゲームアシスト」機能なども備えており、ワンボタンで好みに応じてオンオフできるようになっている。

クロスヘアの表示イメージ。
自分で書いた画像をクロスヘアに設定することも出来る。


目の負担を軽減する機能や、PIP機能なども装備

一部の高解像度モニターに付いている便利なPIP/PBP機能も搭載。複数ソースの映像を1画面で管理可能。

 ゲームで便利な機能としては、暗い画面で細部の視認性を高めるブラックイコライザー。一般的な使用を想定した機能としては、目への負荷に考慮したブルーライトリダクション・フリッカーフリーなど基本的な機能もしっかりと備えている。また、高解像度モデルにはピクチャーインピクチャー機能なども搭載されている。

 また、今回紹介した4製品はいずれも電源内蔵タイプのためACアダプターを外付けする必要が無くケーブル取り回しが容易なほか、USB充電機能を搭載しており、ディスプレイ本体のUSBポートからスマートフォンなどに5V/1.5Aで安定した給電が可能となっている。

自分に必要な部分を整理して好みの1台を選ぼう

 ゲーミングディスプレイは昨今のPCゲーム、特にFPSのような競技性の高いゲームではかなり重要な周辺機器と言っても過言ではない。

 エントリーモデルもだいぶ増え、以前よりリーズナブルになってきたものの、それでもパーツ単位で見ればビデオカードの次くらいに高価ななるため、必然的に長く使う事になる。だからこそ「機能面では絶対に妥協したくない!」というユーザーも多いと思うが、選択肢が一気に増えたこともあり、相当詳しくなければ個々のモデルの際はつかみにくく、選ぶのが難しい状況にもなっている。

 今回はざっくりとディスプレイ選びのポイントになる部分をGIGABYTEのモデルを使用して紹介したが、選ぶ際の手助けになっていれば幸いだ。また、使用しているのが最新モデルだけあって、今回紹介した4モデルの完成度は高い。ゲームで勝ちに行くならAORUS KD25F、没入感優先ならカーブのAORUS CV27Q / CV27F、鮮やかさを最重視するならAORUS AD27QDとざっくりとした住み分けもできているので、選ぶ際に迷いにくく、購入候補としてお勧めしたい。

 自分のよく遊んでいるゲームから必要な機能を絞り込み、そこから好みの1台を選び快適なゲームライフを送ってもらいたい。自分の使用環境や用途に合致したモデルを選べれば、長い期間相棒として活躍してくれるはずだ。

[制作協力:GIGABYTE]