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アキバの2019年10大ニュース投票結果発表
首位は「第3世代Ryzenがデビュー、上位のRyzen 9は人気で品薄が続く」
2019年12月27日 07:00
読者に投票していただいた「アキバの2019年10大ニュース」の結果をここで発表しよう。
投票受付期間:12月13日(金)~12月22日(日)
総有効投票数:7,122票 (1,828人)
1位は「第3世代Ryzenがデビュー、上位のRyzen 9 3950X/3900Xは品薄続く」 (1,120票)
AMDのデスクトップPC向けCPUであるRyzenの第1世代、Ryzen 1000シリーズが登場したのは2017年。3年目となる今年は、Zen 2アーキテクチャを採用した第3世代のRyzen 3000シリーズが発売された。
大ヒットしたRyzen 1000シリーズは2017年の10大ニュース投票で1位となり、翌2018年のRyzen 2000シリーズは5位だったが、今年、Ryzen 3000シリーズによって1位に返り咲いた恰好だ。
Ryzen 3000シリーズの販売が解禁された7月7日(日)は、夜間かつ悪天候にも関わらず秋葉原の各ショップに購入希望者が殺到。物見の人などを含め800名近くが集まったといい、PCパーツの販売イベントとしては近年まれに見る盛況となった。
その後、11月末に発売された最上位モデルのRyzen 9 3950Xへの注目度も高く、下位モデルのRyzen 9 3900Xと共に、その人気ゆえ入手が難しい状況になっている。
そうした上位モデルの品薄は残念だが、Ryzen全体としては、第1世代からほぼ1年おきに行なわれている第2、第3世代へのアップデート(性能向上や機能強化)、世代間での互換性の維持(旧チップセットのマザーに新CPUを搭載できるなど)、Ryzen 5 3600を中心としたコストパフォーマンスの良さなど、ポジティブなトピックが多い。
そして、公式発表は無いが、前例に倣えば2020年は第4世代の“Ryzen 4000シリーズ”が登場することになる。
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2位は「第3世代Ryzen Threadripperがデビュー、上位の3970Xは驚異の32コア/64スレッド」 (590票)
Ryzen ThreadripperはAMDのハイエンドデスクトップPC向けCPUで、11月に第3世代となるRyzen Threadripper 3970X、3960Xの2モデルが登場した。上位の3970Xは32コア/64スレッド、L2+L3キャッシュ容量144MBといったハイスペックで、またプラットフォームが刷新されたことも大きなトピックだった。
CPUソケットには、第1/第2世代のSocket TR4に代わり、新しいSocket sTRX4が採用された。これにより、第3世代のマザーで旧世代のCPUを使用するといったことはできなくなったが、より帯域が広い88レーンのPCIe 4.0インターフェイスを実装するなど、PCのハイエンド化をさらに進めるための強化を実現している。
ちなみに、Socket TR4とSocket sTRX4とでソケットの形状は同じなので、例えば新マザーに旧CPUを装着すること「だけ」はできる。当然、動作する保証は一切無いが、独自仕様のUEFI/BIOSなどによって互換を実現するマザーが登場しないだろうかと期待する向きもあろう。
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3位は「2020年1月14日にWindows 7の延長サポートが終了、窓辺ななみの卒業キャンペーンが始まる」 (460票)
「窓辺ななみ」は2009年のWindows 7の発売と同時期に登場した「自作PC応援キャラクター」で、今年で10周年という息の長いキャラクターだ。特に、Windows関連のキャンペーンが実施されると、多くのショップで彼女のポスターやパネルなどが掲げられるので、見覚えがある人も多いはずだ。
その窓辺ななみが、Windows 7の延長サポートが終了する2020年1月14日(火)に“卒業”することが今年1月に発表された。ショップでは卒業までの日数をカウントダウンする等身大パネルが設置され、また動画サイトで、Windows 10のキャラクターである「窓辺とおこ」との2人による“新旧対決”が連載されるなど、Windows 10への代替りをアピールする活動が展開されている。
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4位以降のランキングは以下のとおり。
順位 | ニュース/解説s |
---|---|
4位 (411票) | SSDは大容量モデルを中心に値下がり、4TBも複数のメーカーから発売され選択肢が増加 (2TBが2万円割れなど記録的特価が相次ぐ) |
5位 (389票) | PCIe 4.0対応のNVMe SSDが登場、M.2タイプでリード5,000MB/sモデルもあり (カード型ではリード・ライト15,000MB/sのモデルが登場、現状ではAMD X570環境でフルパフォーマンスを発揮) |
6位 (362票) | CPUの品薄続く、一時は改善したものの再度品薄に (GPU無しの「F」付きモデルが複数登場) |
7位 (330票) | DDR4メモリは一時品薄になるものの値下がり傾向 (DDR4 16GB×2枚組が1万円割れを記録) |
8位 (257票) | Intel秋葉原最終処分場。やPCコンフル、PREMIUM STAGEの2号店など、中古品やジャンク品の専門店が複数オープン (中古品PCの専門店「OraOrA!」も復活) |
9位 (234票) | 自作キーボードの専門店「遊舎工房」が末広町近くにオープン (左右分離型キーボードや極小キーボードなどユニークなモデルが店頭で入手可能に) |
10位 (220票) | ネットワークが有線・無線ともに高速化、マルチギガLANやWi-Fi 6 (Wi-Fi 6+10GbE対応の無線LANルーターも登場) |
11位 (218票) | 秋葉原のPCショップ、台風19号の影響で臨時休業 (PC系/モバイル系ショップは大手から小規模店舗までほぼ全てが休業) |
12位 (217票) | Raspberry Pi 4 Model Bが発売、前モデルからCPUやインターフェイスが強化 (専用ケースやヒートシンクなど多数のオプションが登場) |
13位 (215票) | 新型Core X「Cascade Lake-X」がデビュー、Core i9-10980XEは18コア/36スレッドで約14万円 (ライバル対抗で1コアあたり半額に) |
14位 (208票) | 過去最大の16TB HDDが発売、Seagate製 (エンタープライズ向けに加えてNAS向けも登場) |
15位 (207票) | AMDの「Radeon VII」「Radeon RX 5700」が登場 (いずれも7nm製造プロセス、コンピュート向けとグラフィックス向けで異なるアプローチ) |
16位 (198票) | 容量1TBのSDXCカードやmicroSDXCカードが登場 (磁気研究所やLexarなどに加えて大手のSanDiskからも) |
17位 (198票) | 大型店舗やホテルが相次いでオープン、リナカフェ跡地のビルは“シェアオフィス”と“ファミマ!!”に (JR秋葉原駅前の「ホテルメッツ」など、2020年のオリンピックに向けての動きが加速) |
18位 (192票) | NVIDIAのGPUがリニューアル、上位から下位まで「SUPER」モデルに移行 (無印よりもCUDAコア数や動作クロックが強化) |
19位 (191票) | メモリはDDR4-3200が定格に、DDR4-5000対応品も登場 (32GBモジュールがデスクトップ向け/ノート向けの両方で複数登場) |
19位 (191票) | PasocomMini PC-8001が一般販売、秋葉原ラジオ会館で記念イベント開催 (当初はPC-8001生誕40周年を記念した「LAVIE Pro Mobile」のバンドル品だったが、単品でも販売開始) |
21位 (190票) | 全コア5GHz動作の「Core i9-9900KS」が発売、期間限定の特別モデル (Core i9-9900Kの強化版、ベースクロックも4.7GHzに向上) |
22位 (168票) | アイオン秋葉原やザ・グランヴァニアなど長年営業していた店舗が閉店に (駅前のAKB48 CAFEは年内閉店) |
23位 (127票) | 永続ライセンスの「Office 2019」が発売 (買い切りタイプでライセンス更新をせずに使い続けることが可能) |
24位 (121票) | レトロPCは今年も元気、X68000やPC-8001、MSX2などの新作ゲームが店頭入荷 (コットンリブート!やハイドライドの内藤氏による新作ゲーム「New CITY HERO」など) |
25位 (48票) | 軽量タイプのゲーミングマウスが各社から、70g以下が多数登場 (表面や内部フレームを“肉抜き”して軽量化) |
その他(60票) |