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レインボーシックス シージも余裕の144fps超え、コスパ重視のゲーミングノートなら「MSI GP75 Leopard」
MSI製ゲーミングノートPC一挙紹介 フルHDゲーム向けのミドルクラスモデル「GPシリーズ」編 text by 石川ひさよし
2020年3月25日 07:01
今回紹介するMSI製ゲーミングノートPCの「GPシリーズ」は、フルHD解像度で人気のオンラインゲームが快適に遊べる性能をターゲットとしたモデル。価格帯は15~20万円前後をカバーするボリュームゾーンの製品だ。
最も台数が出ている価格帯の製品になるため、多くのメーカーが競争を繰り広げているゾーンになるが、その分コストパフォーマンスや性能に優れたモデルも多い。eスポーツ向けのタイトルなどを遊ぶのに高コスパなモデルを探しているユーザーには狙い目のラインになる。
普及価格帯モデルがどれのほどの性能を持っているのか、MSIの「GPシリーズ」の中から特にコストパフォーマンスに優れる「GP75 Leopard(GP75-9SD-449JP)」を例に見ていこう。
普及価格帯をカバーするミドルクラスの「GPシリーズ」Intel 6コアCPU + GeForce RTX 2060/GTX 1660 Tiのコスパ重視構成
MSIは数多くのゲーミングノートPCを販売しているので、今回紹介する「GPシリーズ」がどんなポジションの製品なのか紹介しておこう。
MSIのゲーミングノートPCは、ウルトラハイエンドの「GTシリーズ」を頂点とし、その直下に薄型高性能の「GSシリーズ」と、ハイパフォーマンスモデルの「GEシリーズ」が上位モデルとして並ぶ。
「GS/GEシリーズ」の一段下にはミドルクラスモデルがラインナップされており、今回紹介する「GPシリーズ」はここに位置する。Intelのモバイル向けCore i7(6コア) + GeForce RTX 2060 or GeForce GTX 1660 Tiを搭載するモデルで、コストを抑えつつもゲーミングノートらしい高い性能を持った製品だ。
6コアCPU + ミドルクラスGPU搭載の高コスパゲーミングノート「GPシリーズ」筐体カラーはブラック×ダークシルバー
GPシリーズのまずは外観からチェックしていこう。筐体の形状は上位モデルのGEシリーズとほぼ同じ物となっており、カラーや際簿のデザインが若干アレンジされている。
外装がブラックなのは変わりないが、内側の本体部分がダークシルバーになり、パームレスト側面やキーボードの上などにパターンラインが描かれている。ほか、天板を見るとここもデザイン的には同じだが、ロゴの左右にあるラインがGEシリーズでは赤かったが、GPシリーズは塗装なしのシルバーになっている。
GPシリーズは17.3インチのGP75 Leopardと15.6インチのGP65 Leopardがあるが、どちらもCPUは6コア12スレッドのIntel Core i7-9750Hを搭載している。
GPUは GeForce RTX 2060 6GB GDDR6または GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6を搭載しており、GPUパワーを必要としない状況ではCPU側に内蔵しているIntel UHD Graphics 630も利用できる。
今回取り上げているGP75-9SD-449JPは、GeForce GTX 1660 Tiを搭載している。リアルタイムレイトレーシングなどはサポートされていないが、フルHDでのゲーミング用途を想定したGPUとしてはコストパフォーマンスが高く、eスポーツタイトルを快適に遊ぶにはバランスの良いGPUだ。
CPUやGPUの性能を引き出すにはクーラーの性能が重要になるが、GPシリーズには7本のヒートパイプと2基のファンで構成された冷却システム「Cooler Boost 5」を搭載。長時間の3Dゲームを遊んでも高いパフォーマンスと安定性を維持できるとされており、スペックに合わせ最適化されたクーラーが採用されている点も特徴だ。
ゲーミングノートPCは、強力なクーラーを搭載するほど本体の厚みが増してしまう傾向があるが、GPシリーズは最も厚い部分でも30mm未満に収められている。ウルトラモバイルPCなどよりも厚みはあるが、一般的なノートPC程度に収まっており、スペックなどを考えると思いのほかスリムに感じる。ちなみに、本体重量は17.3インチモデルで約2.6kg。
搭載インターフェースは、映像出力はHDMI、Mini DisplayPortを搭載。Thunderbolt 3/USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×2など、十分なUSB端子を搭載していることに加え、よりも高速なThunderbolt 3も利用できる。このほか、SDカードスロット、ヘッドホン出力、マイク入力なども備えている。
ネットワーク機能は、無線側がWi-Fi 5 Killer AX1550i(IEEE802.11 a/b/g/n/ac+Bluetooth 5)、有線側は1GbEのKiller Ethernet E2400を備えている
キーボードはSteelSeries Per-Key RGB日本語キーボードを採用。10キー付きで配列的なクセは少ないものの、Windowsキーをスペースキーよりも右側に配置するなど、アレンジされている部分もある。タッチパッドは大型の物が搭載されており、操作しやすい。
ゲーミングノートであればディスプレイの性能も気にしたいところ。GPシリーズは一部モデルを除き、狭額縁デザインの144Hz/1,920×1,080ドットの液晶を採用している。eスポーツのように、画面のチラツキが少なくスムーズであることを求めるゲームを楽しみたいなら144Hzモデルにこだわりたい。
搭載ストレージ構成はモデルにより異なるが、今回取り上げているGP75-9SD-449JPには、Cドライブに256GBのM.2 NVMe SSD、Dドライブに1TBの2.5インチSATA HDDが搭載されていた。速度が要求される物はSSDに、あまりアクセスのないファイルや大容量のファイルはHDDにとうまく使い分けたい。
サウンド機能は、ソフトウェアユーティリティの「Nahimic 3」に対応し、スピーカーはステレオ2スピーカーの「Giant Speaker」搭載している。
GP75 Leopardシリーズ | |||
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モデル | GP75-9SE-448JP | GP75-9SD-449JP | GP75-9SD-453JP |
CPU | Core i7-9750H(2.6GHz・ブースト4.5GHz)/ 6コア12スレッド) | ||
GPU | GeForce RTX 2060 6GB GDDR6 | GeForce GTX 1660 Ti 6GB GDDR6 | |
メモリ | DDR4 16GB(8GB×2) | ||
ストレージ | 256GB NVMe SSD + 1TB HDD | 512GB NVMe SSD | |
有線LAN | Killer E2400 GBLAN+Killer Shield | ||
無線LAN | Killer Wireless-AC 1550i | ||
搭載インターフェイス | Thunderbolt 3/USB 3.2 Gen2 Type-C×1、HDMI×1、Mini DisplayPort×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、ヘッドホン×1、マイク×1、SDカードスロット×1 | ||
キーボード | SteelSeries Per-Key RGB日本語キーボード | ||
ディスプレイ | 17.3インチ/1,920×1,080ドット/ノングレア/144Hz | 17.3インチ/1,920×1,080ドット/ノングレア/60Hz | |
OS | Windows 10 Home 64bit | ||
本体サイズ | 397×268.5×29mm | ||
重量 | 2.6Kg | ||
製品保証 | 1年間グローバル保証、2年間国内保証、3年間修理保証、1年間ACアダプタ/バッテリ保証 |
eスポーツタイトルや人気のオンラインゲームを快適にコスパ重視でゲーミングノートを探しているユーザー向きのGPシリーズ
GPシリーズの実売価格は税込で16~21万円前後。ゲーミングノートPCの購入を検討するとき、予算的にはこのあたりをターゲットにしているユーザーが最も多いだろう。
eスポーツタイトルやオンラインゲームを中心に楽しむのであれば、十分なパフォーマンスに、スムーズな映像を得られる。144Hz液晶も搭載しているので、コストパフォーマンス重視でも本格的にゲームを楽しむための機能に妥協はない。今回例に取り上げている、17.3インチでCore i7-9750H + GeForce GTX 1660 Tiを搭載するGP75 Leopard(GP75-9SD-449JP)であれば、税込169,800円で購入可能だ。
GP75 Leopardは、サイズ的には17.3型パネルで大画面。そして狭額縁なので没入感が高く、17.3型のわりには専有スペースが小さく済む。デスク上に据え置きとして利用するのにもちょうどよい。パフォーマンスはスペックのとおり十分なものがあるので、ゲーム以外でも勉強やクリエイティブ用途などでその威力を発揮してくれる。
ほか、シルバー筐体がゲーミングPCらしさを少しだけ和らげている印象もある。イルミネーションなどを調整すれば、普段遣いのメインノートPCとしても使えるデザインだ。。
レインボーシックス シージで性能をテスト、最高画質でも余裕で144fps超え
最後に、実際にGP75 Leopard(GP75-9SD-449JP)でゲームを遊んだ際のパフォーマンスを「レインボーシックス シージ(R6S)」を例に紹介しよう。
解像度を1,920×1,080ドットとし、ビルトインベンチマークを用いて各種画質プリセットでのフレームレートを計測してみた。
結果はご覧のとおり。どの画質プリセットでも144Hz液晶パネルのスペックを十分に引き出せるフレームレートとなり、最高画質でも全く問題ない。
このくらいのフレームレートが出ていれば、リフレッシュレート144HzかつV-SYNCをONにして楽しんでも快適だろう。
次回はMSIゲーミングノートのエントリーモデル「GFシリーズ」を紹介カジュアルゲームや初めてゲーミングノートを購入するユーザーへ
GPシリーズは、ミドルクラスのゲーミングノートを探していたり、コストパフォーマンス重視で選びたいユーザーには是非購入候補として考えてもらいたいモデルだ。今回紹介しているとおり、搭載機能などもゲーミング向けにチューニングされており、Rainbow Six Siegeなど、人気のオンラインゲームを快適に遊びたいユーザーには特にお勧めだ。
予算20万円前後であればGPシリーズがお勧めとなるが、予算がさらに限られる場合や、初めてゲーミングノートを購入する場合、高価なモデルは手を出しにくいといったユーザーもいるだろう、次回はゲーミングノートPCとしてはエントリーモデルにあたる「GFシリーズ」にスポットを当てる。カジュアルなゲームを楽しんだり、ちょこっとゲームも楽しみたいといったユーザーは是非チェックしてもらいたい。
[制作協力:MSI]