パワレポ連動企画

OSインストール入門 ~性能をフルに発揮させよう~

[最新版、PC自作の基礎知識](13)

DOS/V POWER REPORT 5月号

 自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新特集「最新PC自作の基礎知識」をまるごと掲載する当企画の13回目は、OSインストール入門編。

 Windows 8のインストール手順を、現行世代のマザーボードを使って解説するので、OSインストール時に参考にしてほしい。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 5月号は現在発売中。50ページにも及ぶ当特集のほか、様々なパーツの詳細レビューや徹底分析、そして「改造バカ一台」などの爆笑記事も掲載している。


- DOS/V POWER REPORT 2014年5月号 Special Edition -


性能をフルに発揮させるためのOSインストール入門

 Windows 8/8.1は、インストールの仕方によっては性能をフルに発揮できないことがある。ここではASUSTeKのH87-PROを使って、ポイントを解説しながら最新環境におけるWindowsインストール方法を紹介するので、ぜひとも参考にしてほしい。

手順1:光学ドライブから起動する

ドライブを選択して[Enter]キーを押す
ファンクションキー

 Windowsのインストールディスクを光学ドライブにセットして、光学ドライブから起動する。起動ドライブの選択はUEFIセットアップで行なうこともできるが、起動時にファンクションキーを押すことで一時的に起動ドライブを変更するメニューを呼び出すこともできる。主なメーカーのファンクションキーは右のとおり。

注意:光学ドライブを選択して[Enter]キーを押すと「Press any key to boot from CD or DVD.」という文字が数秒表示される。表示中に何でもよいのでキーボードのキーを押す。押さないとインストーラが立ち上がらない。

【Windows 8/8.1はUEFIモードでインストール】

 Windows 8/8.1をUEFIモードでインストールすると、旧BIOSシステムとの互換性確保のために用意されているCSM(Compatibility Support Module)を経由せずにすむため、より高速なOS起動が可能となる。UEFIモードでインストールするには、対応OSの起動ディスクをセットした後、起動ドライブの選択画面を見ると、光学ドライブが2種類表示されるので、「UEFI:光学ドライブ名」を選択してインストーラを立ち上げればよい。セキュリティを高め、2.2TB以上のHDDを起動ドライブにすることができるなどほかにもメリットがあるので、OSはUEFIモードでインストールすることをオススメしたい。

【UEFIモードに対応するOSと主なメリット】
Windows 8/8.1 64bit版
 ・「CSM」と呼ばれる互換モードを切ることで起動の高速化が図れる
 ・セキュアブートを有効にできる
 ・2.2TB以上のHDDを起動ドライブにできる

Windows 7 64bit版
 ・「CSM」と呼ばれる互換モードを切ることで起動の高速化が図れる
 ・2.2TB以上のHDDを起動ドライブにできる
 ※マザーボードのUEFIが2.3.1以上の必要アリ

手順2:Windows 8.1のインストール

1:セットアップ画面が起動
セットアップ画面が起動したら、インストールする言語、キーボードの種類などを確認した後、[次へ]をクリックする
2:インストールを開始する
インストールの開始画面が表示されるので、[今すぐインストール]をクリックする
3:プロダクトキーの入力
プロダクトキーの入力を求められるので、パッケージに記載されているプロダクトキーを入力して「次へ」をクリックする
4:ライセンス条項の同意
ライセンス条項への同意が求められるので一通り読んで、同意しますにチェックを入れ、[次へ]をクリックする
5:インストールの種類の選択
インストールの種類の選択画面が起動する。新規インストールの場合、[カスタム:Windowsのみをインストールする]をクリックする
6:インストール先の選択
OSをインストールするドライブの選択。ドライブがきちんと選択されていることを確認した後、[次へ]をクリックする
7:インストールの開始
インストールが開始されるので、次の指示が出るまで待つ
8:パーソナル設定などを行なう
次にPC名やOSの動作設定などを行なう。画面の指示に従い設定していく
9:アカウント情報の入力
ユーザー名やパスワードを入力した後、[完了]をクリックする
10:インストール終了
インストールの最終処理が終わり、Windows 8.1のスタート画面が表示されれば、OSのインストール作業は終了

手順3:ドライバのインストール

 OSのインストールが終了したら、マザーボードに付属するドライバディスクを使い各種ドライバをインストールする。ビデオカードを使用している場合は、同様にドライバをインストールする。

手順4:Windows Updateを行なう

 ドライバのインストールが終了したら、OSを最新の状態にするために、Windows Updateを手動で行なう。Windows Updateメニューは、コントロールパネル([Windows]キーと[X]キーの同時押しで出てくるメニューで起動できる)の[システムとセキュリティ]項目の中に用意されている。

手順5:最新ドライバを適用

 Windows Updateが終了したら、マザーボードやビデオカードのメーカーWebサイトで最新ドライバを確認。新しいドライバがアップロードされている場合は、それをダウンロードしてインストールする。以上で、OSおよびドライバのインストール作業は終了だ。


光学ドライブレスPCにはUSBメモリからインストール

 別途光学ドライブ搭載マシンがあることが前提となるが、光学ドライブレスPCにOSをインストールする場合はインストール用のUSBメモリを作成して行なうとよい。フリーソフトなどでOSのディスクからISOファイルを作成する必要はあるものの、「Universal-USB-Installer」などのフリーソフトを使用すれば簡単に作成できる。

1.ディスクイメージファイルの作成
光学ドライブの付属ツールなどを使ってOSのディスクからISO形式のイメージファイルを作成する
2.インストール用USBメモリを作成
Universal-USB-Installerなどのツールを使ってインストール用USBメモリを作成する(入手先:http://www.pendrivelinux.com/universal-usb-installer-easy-as-1-2-3/)

Windows 8/8.1の起動を高速化させる

 ほとんどのマザーボードでは、高速起動(Fast Boot)機能が標準では無効化されている。OSを少しでも速く起動させたい人はUEFIセットアップを起動してFast Bootを有効にしよう。なお、Fast Bootを有効にすると、キーの入力時間が0になるなどしてUEFIセットアップを起動できなくなることがある。その場合はマザーボードメーカーが用意しているユーティリティを利用するとよい。

各メーカーとも次回起動時にUEFIセットアップを起動するWindowsユーティリティを用意している。Fast BootでUEFIセットアップが起動できなくなったときに活用したい

- DOS/V POWER REPORT 2014年5月号 Special Edition 目次-

1回目:PC自作はいつだって楽しい! ~改造バカ、かく語りき~
2回目:理想のマシンを自分で作ろう ~自作PC作例集6選~
3回目:CPUの選び方、マザーボードの選び方
4回目:ビデオカードの選び方
5回目:ストレージの選び方、メモリの選び方
6回目:PCケースの選び方
7回目:電源ユニットの選び方、CPUクーラーの選び方
8回目:パーツ選びが終わったら、ここを確認!
9回目:PC組み立て徹底解説、パーツ取り付けからインストールまで
10回目:小型PCを自作する場合の注意点
11回目:トラブル発生時の原因特定方法
12回目:UEFI設定のキホン


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(AKIBA PC Hotline!編集部)