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アキバの2014年10大ニュース投票結果発表
首位は「Windows XPのサポート期間が終了、後継OSへの移行進む」
(2014/12/26 12:00)
読者に投票していただいた「アキバの2014年10大ニュース」の結果をここで発表しよう。
投票受付期間:12月10日~12月19日
総有効投票数:5,355票(1,242人)
1位は「Windows XPのサポート期間が終了、後継OSへの移行進む」 (494票)
Windows XPが発売されたのは13年前の2001年。その後、Windows Vista(2007年)、Windows 7(2009年)、Windows 8(2012年)と新たな製品が発売されたが、Windows Vistaまでが5年以上の長期間とあって、多くのユーザーがWindows XPに使い慣れ、なかなか後継OSに移行しないという状況が続いていた。
実際、2010年の本誌読者環境調査の使用OSランキングにおいても、当時の現行OSだったWindows 7を上回り、2世代前のWindows XPがトップとなっている。
そうした下で、ついに2014年4月、Windows XPに対するMicrosoftの技術サポートが終了。以降、セキュリティ更新プログラムが基本的には提供されず「使い続けるのが危険な状態」になったが、サポート終了については同社が数年前からアナウンスしており、また多くのユーザーがそれを認知していたとあって、秋葉原でも特に混乱は見られなかった。
一方、2014年2月頃から、多くのショップでWindows 7や搭載PCの売り上げが伸び、在庫切れや品薄になるという現象が見られた。既にWindows 8.1がリリースされていたものの、Windows XPに近いユーザーインターフェイスを持つWindows 7を選ぶユーザーが多かったようで、消費税がアップした4月以降も好調な売れ行きが続いた。
ちなみに、そのWindows 7も2020年1月にはサポートが終了する。そして、次期OS「Windows 10」についても既にプレビュー版がリリースされており、発売が近付いている。
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2位は「“0円Windows”が登場、タブレットや小型PCに採用、実売2万円以下のモデルも」 (450票)
Windows 8.1 with Bingは、いわゆる「無印」やProと並ぶWindows 8.1のエディションの1つで、WebブラウザであるInternet Explorerの標準検索エンジンが、Microsoftの「Bing」に設定される代わりに、OSが安く提供されるというもの。当初、同社が「9インチより小型のハードに対してOSを無償提供する」とアナウンスしたのが“0円Windows”と呼ばれるゆえんだ。
Windows 8.1 with Bingを用いることで、PCやタブレットなどのハードウェアメーカーは、製品の低価格が図れる。ちなみに、無印やProのようなパッケージ版はなく、端末にプリインストールされた形のみで販売される。
果して、Windows 8.1 with Bingを搭載した安価の製品が続々と発売。Windowsタブレットについては、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」向きなどとして、元々人気が高かったが、実売2万円以下といった格安のWindows 8.1 with Bingタブレットが登場したことで手軽さが増し、裾野が広がった印象だ。
また、小型PC自作キットにWindows 8.1 with Bingやストレージなどを組み込んだ完成モデルも多く発売され、話題となった。特に、液晶テレビに挿して使う“Windowsスティック”ことマウスコンピューターの「m-Stick」の注目度は非常に高く、12月の発売直後から完売するショップが続出、品薄の状態が続いている。
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3位は「8TB HDDがついに発売、2年ぶりに最大容量を更新」 (396票)
3.5インチHDDの最大容量については、2014年2月に、これまでの4TBから6TBへ2年振りに更新、さらに11月に8TBへ更新されている。HDDの容量更新を「革新のタイミング」と捉える向きは多く、6TBの記事は約21万1千ページビュー、8TBの記事は約10万5千ページビューに及ぶなど関心を集めた。
発売されたHDDはいずれもHGST製で、6TBが「Ultrastar He6」、8TBが「Ultrastar He8」。空気より密度が低いヘリウムを充填することで、大容量化を図るという新技術「HelioSeal」が採用されていたのもトピックだった。
一方、ライバルメーカーからも5TB/6TB HDDが発売。Ultrastar He6の翌々週に登場した東芝の5TB HDDについては、同社が「ヘリウムHDD以外では業界最大の5TBを実現」(当時)とアピールするなど、対抗心をあらわにしていた。続いて登場したSeagate、Western Digitalの6TB HDDもコストパフォーマンスが高く、3社とも容量ではHGSTに及ばなかったものの、“非ヘリウムHDD”として存在感を示している。
そして、2015年1月以降に、HGST以外では初となる8TB HDDがSeagateから発売される予定だ。実売8万円弱のHGST製品に対し、Seagate製品はほぼ半値の4万円前後で販売されるとも言われ、注目されている。
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4位以降のランキングは以下のとおり。
順位 | ニュース/解説 |
---|---|
4位 (331票) | 新世代のDDR4メモリがついに発売 (1枚で16GBのRegistered/ECC DDR4メモリも流通、対応プラットフォームはLGA2011-v3) |
5位 (273票) | Pentium 20周年記念CPUが登場、Pentium向けOC設定を持った対応マザーも (安価でオーバークロックしやすいことなどから人気に) |
6位 (248票) | Intelのデスクトップ向けCPUが一新、「Haswell Refresh」「Devil's Canyon」が登場 (Haswellのマイナーチェンジモデル、Devil's Canyonはグリスに変わり次世代ポリマーTIMを採用) |
7位 (244票) | 円安でPCパーツが値上がり、今後も値上がり続く? (年末にかけ一気に円安が進行、多くの製品が値上がり系傾向に) |
8位 (233票) | 10万円以下の4K液晶ディスプレイが各社から発売、安値品は約6万円から (各社10万円以下のモデルを投入、高付加価値モデルは4K化が進む) |
9位 (200票) | 秋葉原ラジオ会館が7月20日に再オープン、全11フロア (電気街口のランドマーク「秋葉原ラジオ会館」の建て替え完了、仮店舗から再びテナントを集約) |
10位 (193票) | Crucialの格安SSD「MX100」が発売、新たな定番モデルに (SSDの低価格化を牽引、人気で一時入手難に) |
11位 (189票) | 新世代のDDR4メモリに対応した「Haswell-E」が発売、LGA2011-v3ソケット採用 (Intelのハイエンドプラットフォームが一新、ASUSはLGA2011-v3互換の独自ソケット搭載マザーを発売) |
12位 (180票) | 消費税8%アップで、店頭の価格表示が大混乱、「税込み」「税抜き」混在に (税込みと税抜きの表示が現在も混在) |
13位 (158票) | 月額480円で容量無制限のデータ通信向けSIMカードが登場 (NVMOなど安価なデータ通信向けのサービスが本格普及、低価格化も進む) |
14位 (157票) | AMDの本命APU「Kaveri」発売、最新GPU「GCN」がついに統合 (最新アーキテクチャ採用のAPU、MantleやFluid Motion Videoなど独自APIを複数サポート) |
15位 (134票) | 省電力性が向上したハイエンドGPU「GeForce GTX 980/970」が発売、「Maxwell」採用 (低負荷時にファンが止まるセミファンレスモデルがトレンドに) |
16位 (131票) | Bay Trail-D対応製品が多数登場、小型PCキットやMini-ITXマザーなど (小型/低消費電力モデルはBay Trail-Dが席捲、多数の製品が発売される) |
17位 (130票) | レトロな同人ハードが人気に、PC-9801の“ピポッ”キットやSASI変換アダプタなど (懐かしさや保守パーツとして使える点などから話題に) |
18位 (117票) | M.2対応製品が発売、実測1,000MB/sの高速なM.2 SSDも販売開始 (対応製品が大幅に増加、1,000Mb/s超えのSAMSUNG製M.2 SSDの店頭販売も開始) |
19位 (110票) | フラッシュメモリが大容量化、極小サイズで容量128GBのmicroSDXCカードや1TBのUSBメモリが登場 (小型フラッシュメモリの大容量化進む、USBメモリは大台の1TBに到達) |
20位 (109票) | Intelの開発ボード「Galileo」「Edison」が発売、NVIDIAの開発ボードや「Raspberry Pi」の新モデルも登場 (IntelやNVIDIAが純正の開発基板を発売、電子工作向けの製品の選択肢が増加) |
21位 (87票) | ゲーム性能を向上させるAMDのゲーム向けAPI「Mantle」が登場 (最大45%性能が向上するというAMDの独自API、バトルフィールド4などで効果を発揮) |
22位 (82票) | iPhone 6が発売、一時SIMフリー版は買取り価格が販売価格よりも高い異常事態に (国外需要などからSIMロックフリーモデルが一時プレミア化、高値で取引される) |
23位 (68票) | 10年保証のSanDisk製SSD「Extreme PRO」が発売、SSDも長期保証が付加価値に (品質を重視するユーザーから注目を集める、選択する際の指標として定着化?)) |
24位 (65票) | AMDの低消費電力APUプラットフォーム「Socket AM1」で、AthlonとSempronが復活 (チップセットも内蔵した組み込み向けAPU、CPU部分はPS4などと同じJaguarコア) |
25位 (62票) | DMMによる「日本のものづくり拠点」がアキバに出現 (総額5億円の機材が月額1.5万円から利用可能) |
26位 (58票) | 12cm角サイズにGeForce搭載、ゲーム向けの超小型PC「BRIX Gaming」が発売 (Intel Iris Pro搭載モデルなど、超小型PCにゲーム向け構成モデルが複数登場) |
27位 (50票) | 最大1,734Mbpsの最速無線LANルーターが発売、IEEE802.11acは正式版に (ASUSから1,734Mbpsの高速モデル登場、IEEE802.11acはDraftから正式版に) |
27位 (50票) | Microsoftの最新タブレット「Surface Pro 3」が発売、純正タブレットが人気に (Windowsタブレットは高価格帯ながら純正品が人気に) |
29位 (49票) | Windows 8.1 Update登場、DSP版も発売 (一部のUIなどが変更されたWindows 8.1の改良版) |
30位 (38票) | 現行最高効率の「80PLUS Titanium」電源が登場、CORSAIRや玄人志向から (CORSAIRからは1,500Wモデル、玄人志向からは限定品の500W/600Wモデルが発売) |
31位 (37票) | Oculus Riftのデモを秋葉原のショップが実施、次世代のゲーム向けデバイスとして注目を集める (開発者向けに販売されているOculus Riftの店頭デモ実施、次世代ゲームのキーになる?) |
32位 (36票) | Android 5.0搭載の「Nexus 9」が発売 (Androidの最新版5.0搭載の端末が登場、アップデーターの提供も開始) |
33位 (31票) | NVIDIAの最上位モデル「GeForce GTX TITAN Z」発売、AMDからは水冷のRadeon R9 295X2が登場 (ハイエンドはNVIDIA・AMDともにデュアルGPU、Radeon R9 295X2は1,200W電源を要求するモンスターカードに) |
33位 (31票) | 「ビットコイン採掘向け」をうたう製品が複数登場 (採掘用の演算基板など専用品も発売、だだし、ビットコイン取引会社Mt.Gox破産後ブームは下火に) |
35位 (23票) | 表示遅延やティアリングを抑えるNVIDIAのディスプレイ制御技術「G-SYNC」に対応したディスプレイが発売 (対応ディスプレイはASUSやAcerなどから発売、ASUS製ディスプレイ向けの改造キットも) |
36位 (19票) | 机型PCケース再び、“ちゃぶ台風モデル”やマザー×2枚収納モデルも登場 (久々に机型PCケースが登場、LIAN-LIから複数モデルが発売) |
37位 (17票) | 新技術「SMR」を採用したHDDがSeagateから登場、プラッタの密度向上 (今後主流になるシングル磁気記録方式採用のHDD、他メーカーも発売を告知) |
38位 (13票) | e-sports専用施設が秋葉原にオープン (久e-sports専用施設が秋葉原に移転オープン、ここからプロゲーマーが生まれる日も来る?) |
39位 (11票) | キーボードもカスタマイズの時代?Cherry製品向けの金属キートップなどアクセサリーが複数登場 (様々なカラーの交換用キートップが発売、静音化リングなども) |
その他(51票) |