【 2010年12月28日号 】
	「アキバで見つけた変なモノ大賞」 結果発表 〜1位は「80ポートUSB充電器」

●1位は「80ポートUSB充電器」

【80ポートUSB充電器】	【側面からの様子】

　家庭用コンセントから手軽に携帯電話や音楽プレイヤー、ゲーム機などに充電できるいわゆるUSB充電器は、今やPCユーザーに限らず多くの人にとって必須アイテムとなっている。

　………とは言え、製品自体の機能がシンプルということもあり、これまでの進化点と言えばポート数が2基や4基に増えたり、出力電流が向上したりといった程度。劇的な変化は見られなかった。そんな倦怠感（？）が漂う中、登場したのがサンコーの「80ポートUSBチャージャーボード」だ。

　その名の通り、80基ものUSBポートを持つモンスター級のUSB充電器で、200mm四方の大きな赤い基板に10基8列のUSBポートが載っているという、USB充電器の常識を破る無骨な外観は人々にインパクトを与えた。ほかにも、プラスドライバーで基板上のダイヤルを回すと出力電圧を調節できるという、ある種マニアックな機能も備えていた（普通は5Vで固定されている）。

　当然、同時に80個のUSB機器に充電したいというヘビーユーザーはそれほど多くいるはずもなく、USB充電器としては明らかにオーバースペック。「たくさん挿しても大丈夫！」「じゃんじゃん充電しちゃってください！」などという同社のコメントには、笑いつつ突っ込みを入れるしかない。

【そばPC】	【開閉時】

　「そばPC」とはT-ZONE. PC DIY SHOP（11月に廃業）の当時のスタッフ「M氏」による改造PC。M氏と言えばゲーム機の筐体を使った改造PCでお馴染みだが、今作は“食品ネタ”というユニークなコンセプトも目を引いた。

　そばPCの外観は、四角いせいろにそば、わさび、ネギの千切りが盛られているという、まさに盛りそばそのもの。いわゆる食品サンプルをPCケースとして流用し、その中にマザーボードなどを組み込みPCに仕立てたものだ。もちろんPCとして使用でき、わさびとネギがそれぞれ電源スイッチ、LEDとして機能するという同氏らしい細部へのこだわりも見られた。ちなみに、せいろの最上段を取り外すと光学ドライブにアクセスできる。

　盛りそばとPCの融合という、普通の人が思い付かない発想はまさに“変”だが、前述のようなこだわりや製作技術の高さはさすがM氏といったところ。同店が廃業してしまったのは残念だが、M氏はTwitterでも情報発信を行なっているので、ファンはチェックしてみてはどうだろう。

【USB接続対応「石」】	【ケーブル接続部】

　USBグッズは扇風機をはじめ色々な製品が登場しているが、ThinkGeek（米Geeknet）から発売されたこの「USB Pet Rock」は、なんとUSB接続の「石」。しかも、何のギミックや電気的な機能を持たない単なる石ころだ。

　もちろんこれはジョークグッズ。石にはUSBケーブルが付いており、物理的にはPCなどと接続できるものの、当然ただの石なのでデバイスとして認識されることはなく、電力を消費することもない。同社はこうしたことを指し「最もエコなUSB製品だ」などと、冗談交じりにメリットとして挙げている。

　しかし、そのルックスや、PCと接続したときの様子はなんともシュールで、様々なデジタルガジェットに囲まれて生活しているユーザーにとっては、一服の清涼剤となるかもしれない。こうしたシュールさや、石をUSBグッズにしてしまうという奇抜さも、多くの票を集めた要因だろう。