パワレポ連動企画
“ドン勝”や人気タイトルでチェック!Core i7とRyzen 7、ゲームに強いのはどっちだ?
text by 加藤勝明
2017年6月17日 00:00
軽めの国産タイトルのパフォーマンスは?
それでは今回の本題であるPCゲームにおけるパフォーマンス比較に入ろう。まずは有名どころの国産タイトルとして「ドラゴンクエストX(DQX)」、「ファンタシースターオンライン2(PSO2)」、「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター(FF14)」の公式ベンチマークソフトを使って比較する。
まずDQXは画質を“最高品質”、解像度をフルHD/WQHD/4K(仮想フルスクリーン)の三通りでそれぞれ計測した。
もともと描画負荷の軽いゲームなので、解像度を4Kにしても大きくスコアは変化しない。今回GPUがボトルネックにならないよう、ビデオカードにGTX 1080 TiのOCモデルを使用したせいもあり、どのCPUを使っても“すごく快適”判定が得られる。そのなかでもCore i7-7700Kはダントツでスコアが高く、Ryzen勢は7700Kの20%~25%程度下に位置している。どのCPUが向いているか? と言われればCore i7-7700K一択だが、どのCPUを使っても問題はないだろう。
PSO2は画質を一番上の“6”設定とし、解像度はDQXと同じ仮想フルスクリーンモードでフルHD/WQHD/4Kの三通りで計測した。
スコアの一番低かったRyzen 7 1700でも最上位の“快適に動作すると思われます”判定が下るが、DQXと違いWQHD以下の環境ではCore i7-7700KとCore i5-7600Kのスコアが突出して高く、Ryzen勢はCore i7/i5の約5~6割程度にとどまっている。どのCPUでもゲームをする上では問題ない性能であると言えるが、より高スコア(高fps)を安定して出すという見地で選ぶなら、RyzenよりもCore i7-7700Kが最良のチョイスと言ってよいだろう。
続いてFF14は一番重い“最高品質”と、その二つ下の“高品質(ノートPC用)”の二通りの設定で試す。解像度はフルHD/WQHD/4K(以降すべてフルスクリーンモード)の三通りで計測した。
Core i7-7700Kが首位、Ryzen勢はそのやや下という点ではDQXやPSO2の傾向と似ている。最高品質&4K設定で差があまりなくなるのは、GPUがボトルネックとなるためだ。フルHDでもボトルネックが発生するようなミドルレンジGPU環境でなら、どのCPUでも大差ないという結論でもよいが、ハイエンドGPUの性能をいかんなく発揮させるなら、Core i7-7700Kが安定して強い。
ただスコアだけ見ても性能差が見えにくいので、ベンチ中の平均fpsも比較してみた。これが次のグラフだ。
FF14で144Hz液晶をフルに使う意味があるのかという議論はさておき、平均fpsで見るとCPUがゲームにおよぼす影響がより分かりやすくなった。最高品質&フルHDの場合Core i7-7700KとRyzen 7の差は20~30fps。GPUでこの差を稼ぐとなると1ないし2ランク上のものが必要になる、と考えると結構大きな差だ。