パワレポ連動企画
ストレージや冷却ファンの性能を100%引き出すためのUEFI超入門【5/5】
DOS/V POWER REPORT 2022年春号の記事を丸ごと掲載!
2022年10月12日 09:00
ストレージの設定で気を付ける必要があるのは、M.2スロットのPCI Expressの世代だ。現状、PCI Express 4.0 x4対応M.2スロットとPCI Express 3.0 x4対応M.2スロットが混在しているマザーボードが多いので、4.0 x4対応M.2 SSDを使用する場合は、装着するスロットに注意したい。M.2スロットの世代を設定できるマザーボードの場合は、4.0になっているかも確認したい。
M.2スロットのPCI Express世代の設定
PCI Expressのレーン数が少ないエントリーマザーボードなどでは、PCI Express 4.0 x4対応のM.2スロットであっても、帯域を拡張スロットなどに割り当てるため、初期設定ではPCI Express 3.0に設定されているものもある。一度確認しておけば安心なので、M.2スロットのPCI Express世代設定を確認してみよう。
Intel VMDを有効にしてNVMe SSDの性能を引き出す※LGA1700のみの対応
第12世代Core用の600シリーズチップセットでは、NVMe SSDの性能を向上させるという「Intel VMD(Volume Management Device)」機能が追加されている。このON/OFF は下のとおりUEFI セットアップで行なう。
注意したいのは、Intel VMDを有効にした場合は、Windowsのインストール時に別途ドライバを読み込む必要がある点。そうしないと、インストール先のディスクとしてNVMe SSDが出現しない。
気になるIntel VMD の効果だが、下に掲載しているCrystalDiskMarkのテスト結果を見る限りは微妙なところ。現状はまだ、ドライバのアップデートで改善が望まれる状態と言える。
ファンの性能を引き出す設定ポイント
CPUクーラーやケースファンの回転数などをマザーボードの機能でコントロールしたい場合は、ファンの電源ケーブルを基板上の適切な場所に接続する必要がある。水冷クーラーを使用する場合は、水冷ヘッド(ポンプ)の電源ケーブルを接続する端子にも要注意だ。各端子の場所はマザーボードのマニュアルで確認できるほか、基板上のシルク印刷でも確認できる。
CPUクーラーなどの電源ケーブルを適切な端子に接続する
各メーカーのマザーボードにはファンコントロール機能が搭載されている。ASUSTeKのマザーボードは、CPUの温度などに応じて各ファンの回転数を自動的に調整する「Q-Fan Control」という機能を搭載する。この機能を活用するには、PWM制御に対応した各ファンの電源ケーブルを適切な端子に接続する必要がある。また、最近のマザーの多くは、ファンのほかに水冷クーラーのポンプの電源を供給できる端子も用意されている。ここにつなぐことで、水冷クーラーのポンプの制御やモニタリングも可能になる。基板上のファン用電源端子の側には「CPU FAN」や「W_PUMP+」などといった説明が印字されているので、それをよく確認して接続しよう。
オンボードLEDをOFFにする
マザーボードのLEDはUEFIセットアップでOFFにすることができる。ハデに光るゲーミングマザーボードなどで、LEDが光っているのがジャマに感じた場合はOFF にしてしまおう。
CPU | Intel Core i9-12900K(16コア24スレッド) |
マザーボード | ASUSTeK ROG MAXIMUS Z690 HERO(Intel Z690) |
メモリ | Kingston FURY Beast KF552C40BBK2-32(PC5-41600 DDR5 SDRAM 16GB×2 ※PC5-38400で使用) |
ビデオカード | NVIDIA GeForce RTX3060 Ti Founders Edition |
SSD | Western Digital WD_BLACK SN850 NVMe WDS500G1X0E-00AFY0[M.2(PCI Express 4.0 x4)、500GB] |
CPUクーラー | ASUSTeK ROG STRIX LCⅡ 360 ARGB(簡易水冷) |
OS | Windows 11 Pro 64bit版 |
[TEXT:滝 伸次]
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