パワレポ連動企画

ストレージや冷却ファンの性能を100%引き出すためのUEFI超入門【5/5】

DOS/V POWER REPORT 2022年春号の記事を丸ごと掲載!

 ストレージの設定で気を付ける必要があるのは、M.2スロットのPCI Expressの世代だ。現状、PCI Express 4.0 x4対応M.2スロットとPCI Express 3.0 x4対応M.2スロットが混在しているマザーボードが多いので、4.0 x4対応M.2 SSDを使用する場合は、装着するスロットに注意したい。M.2スロットの世代を設定できるマザーボードの場合は、4.0になっているかも確認したい。

M.2スロットのPCI Express世代の設定

 PCI Expressのレーン数が少ないエントリーマザーボードなどでは、PCI Express 4.0 x4対応のM.2スロットであっても、帯域を拡張スロットなどに割り当てるため、初期設定ではPCI Express 3.0に設定されているものもある。一度確認しておけば安心なので、M.2スロットのPCI Express世代設定を確認してみよう。

PCI Express世代の設定を行なう
ASUSTeKマザーボードでは、M.2スロットのPCI Expressの世代設定は、AdvancedのPCH ConfigurationメニューのPCI Express Configurationで行なうことができる

Intel VMDを有効にしてNVMe SSDの性能を引き出す※LGA1700のみの対応

 第12世代Core用の600シリーズチップセットでは、NVMe SSDの性能を向上させるという「Intel VMD(Volume Management Device)」機能が追加されている。このON/OFF は下のとおりUEFI セットアップで行なう。

Intel VMDを有効にする
EZ ModeでIntel VMDを有効にする場合は、「Intel Rapid Storage Technology」をONにして、設定を保存、再起動する
Advanced ModeでIntel VMDを有効にする場合は、AdvancedのSystem AgentConfigurationメニュー下のVMD setup menuで全項目を「Enabled」に設定して、設定を保存、再起動する

 注意したいのは、Intel VMDを有効にした場合は、Windowsのインストール時に別途ドライバを読み込む必要がある点。そうしないと、インストール先のディスクとしてNVMe SSDが出現しない。

 気になるIntel VMD の効果だが、下に掲載しているCrystalDiskMarkのテスト結果を見る限りは微妙なところ。現状はまだ、ドライバのアップデートで改善が望まれる状態と言える。

現状、VMDを有効にする効果は微妙
VMD有効時はSEQ1M Q8T1のリード/ライト性能が向上しているが、逆にSEQ1M Q1T1のリード/ライト性能は若干下がっている。
ランダム4Kリード/ライトのスコアについてはほぼ変わらない。現状、VMDを有効にする効果は微妙だ

ファンの性能を引き出す設定ポイント

 CPUクーラーやケースファンの回転数などをマザーボードの機能でコントロールしたい場合は、ファンの電源ケーブルを基板上の適切な場所に接続する必要がある。水冷クーラーを使用する場合は、水冷ヘッド(ポンプ)の電源ケーブルを接続する端子にも要注意だ。各端子の場所はマザーボードのマニュアルで確認できるほか、基板上のシルク印刷でも確認できる。

CPUクーラーなどの電源ケーブルを適切な端子に接続する

どのファン用の端子かはマニュアルに記載があるが、基板上の印字でも確認することができる

 各メーカーのマザーボードにはファンコントロール機能が搭載されている。ASUSTeKのマザーボードは、CPUの温度などに応じて各ファンの回転数を自動的に調整する「Q-Fan Control」という機能を搭載する。この機能を活用するには、PWM制御に対応した各ファンの電源ケーブルを適切な端子に接続する必要がある。また、最近のマザーの多くは、ファンのほかに水冷クーラーのポンプの電源を供給できる端子も用意されている。ここにつなぐことで、水冷クーラーのポンプの制御やモニタリングも可能になる。基板上のファン用電源端子の側には「CPU FAN」や「W_PUMP+」などといった説明が印字されているので、それをよく確認して接続しよう。

マザーボードのファンコントロール機能を活用する

マザーボードにはファンコントロール機能が搭載されており、ASUSTeKのマザーは「Q-Fan Control」という機能を搭載する

各種ファンの回転数を手動で設定することも可能

マザーボードの電源端子に接続したPWM制御対応の各種ファンの回転数は、UEFIのユーティリティ「Q-Fan Control」またはWindowsユーティリティ「Fan Xpert 4」で自動制御できるほか、手動で細かく設定することもできる。ASUSTeKのユーティリティはファンのDC制御にも対応している

端子により最大電流や最大出力が異なるので注意

ROG MAXIMUS Z690 HEROの例
マザーボードのファンコントロール機能を活用する場合は、PWM制御に対応したファンの電源ケーブルを適切な場所に接続する。水冷クーラーを使用する場合は、水冷ヘッドの電源端子を専用端子に接続する必要があるので要注意

オンボードLEDをOFFにする

 マザーボードのLEDはUEFIセットアップでOFFにすることができる。ハデに光るゲーミングマザーボードなどで、LEDが光っているのがジャマに感じた場合はOFF にしてしまおう。

ASUSTeKマザーの場合は、LED LightingをStealth Modeに設定する
【検証環境】
CPUIntel Core i9-12900K(16コア24スレッド)
マザーボードASUSTeK ROG MAXIMUS Z690 HERO(Intel Z690)
メモリKingston FURY Beast KF552C40BBK2-32(PC5-41600 DDR5 SDRAM 16GB×2 ※PC5-38400で使用)
ビデオカードNVIDIA GeForce RTX3060 Ti Founders Edition
SSDWestern Digital WD_BLACK SN850 NVMe WDS500G1X0E-00AFY0[M.2(PCI Express 4.0 x4)、500GB]
CPUクーラーASUSTeK ROG STRIX LCⅡ 360 ARGB(簡易水冷)
OSWindows 11 Pro 64bit版

[TEXT:滝 伸次]

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