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アキバの2016年10大ニュース投票結果発表

首位は「Pascal」採用のGeForce GTX 10シリーズ発売

 読者に投票していただいた「アキバの2016年10大ニュース」の結果をここで発表しよう。

 投票受付期間:12月5日~12月17日
 総有効投票数:6,424票(1,578人)

1位は“「Pascal」採用のGeForce GTX 10シリーズ発売、GTX 1080は10万円クラスの製品としては異例の大人気に” (617票)

GeForce GTX 1080 Founders Edition
GeForce GTX 1080解禁日は夜間販売も実施、販売数が足りず争奪戦に
最上位のTITAN Xは、店頭では完成品PCとしてのみ流通
小型で扱いやすいGeForce GTX 1050搭載カード、NVIDIAは下位モデルも「Pascal」アーキテクチャに

 NVIDIA製GPUの新世代であるGeForce GTX 10シリーズが登場したのは春のこと。ハイエンドモデルのGTX 1080が5月27日(金)の22時に“解禁”され、店頭でビデオカードの夜間販売が行なわれた。

 GTX 1080では、「Maxwell」に代わる新たなアーキテクチャ「Pascal」のほか、最新のGDDR5Xメモリが採用。パフォーマンス、省電力性とも向上し、搭載カードは実売約10万円と高価だったにも関わらず、夜間販売で長蛇の列ができたり「30秒で完売」(一部ショップ)したりと、人気の高さがうかがわれた。

 翌月以降は下位モデルのGTX 1070、GTX 1060、GTX 1050 Ti/1050が登場。6月のGTX 1070のデビュー時にも、22時からの夜間販売が行なわれた。さらに、7月のGTX 1060や、10月のGTX 1050 Ti/1050では、ショート基板を用いた小型カードも登場し、PCパーツとしての選択肢が広がった。

 ちなみに、10月には、GTX 1080を超える“最強GPU”のTITAN Xもデビューした。しかし、店頭ではショップブランドPCに搭載される形のみで販売され、カード単体ではなかったとあって、夜間販売などのイベントは行なわれなかった。

2位は「大台越えの10TB HDDがついに発売、HGSTとSeagateから」 (540票)

HGTSの10TB HDD「Ultrastar He10」
HDDはついに10TBに到達
Seagateの10TB HDD「Enterprise Capacity 3.5 Hard Drives (Helium)」
Seagateからは安価な10TB HDDも発売された

 2016年は、HDDの最大容量が1ケタから2ケタに、つまり10TBに達したことでも節目と言える。4月に、初の10TB HDDとなったHGST(Western Digital傘下)の「Ultrastar He10」と、Seagateの「Enterprise Capacity 3.5 Hard Drives (Helium)」が発売された。

 それまでのHDDの最大容量は8TB(初の製品は2014年11月発売)で、それからは2TBの上積みだが、やはり「大台到達」は多くのPCユーザーにとっての一大トピックとなったようだ。

 7月にはSeagateから安価の「IronWolf」が発売され、HGST製品にも値下げが波及するなど“10TB市場”が活況。続いて、Western Digitalの高耐久モデル「WD Gold」、Seagateの高性能7,200rpmモデル「BarraCuda Pro」などが登場して、ラインナップが充実した。

 ちなみに、1TB HDDが初登場したのは9年前の2007年3月。容量の単位がGBからTBへとシフトする節目とあって、当時の一部ショップは「TB時代の幕開けです」とアピールしていた。

3位は「1TBクラスのSSDが普及価格帯に値下がり、主流はTLC NAND採用モデルに移行」 (522票)

960~1TBクラスのSSDが普及価格帯まで値下がり
960GB SSDの限定特価品が税抜き19,999円になる場面も
大手メーカーのメインストリームモデルもTLC NAND採用に
コンシューマー向けで容量4TBの2.5インチSSDも登場

 SSDがPCのメインストレージになって久しいが、特に2016年は容量1TBクラス(960~1024GB)で大きな価格変動が見られ、512GB以下のクラスと同様に「普通に買える」ようになった印象がある。

 2.5インチタイプの1TBクラスの最安値(以下全て税込価格)の変動を大まかに見てみると、まず2月までに節目となる3万円を切り、3月も値下がりが続いて25,000円台へ、そして6月までに21,000円台までに下落した。2016年前半の半年間で、ほぼ1万円下がった形だ。

 ただ、以降は10月まで21,000円台で落ち着き、その後は安値品が店頭から無くなったために25,000円台に戻り、12月中旬時点ではその状態が継続している。

 また、リード1,000MB/sを超える高速のNVMe M.2 SSDでも、特に8月以降に多くの製品が登場して注目された。そして、2.5インチSSDについては、最大容量となる4TBの製品が12月に発売されている。

 SSDに使われる主流のNANDフラッシュがTLCタイプに移行したのも本年で、それまでのMLCタイプに代わるTLC SSDの新製品が多数発売された。TLCは、SSDの大容量化・低コスト化が図れる一方で、耐久性ではMLCに劣るとされるが、ファームウェアにより製品寿命を長期化したというPlextorの「M7V」も登場しており、こうした独自性も製品選びのポイントとなりそうだ。

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4位以降のランキングは以下のとおり。

順位ニュース/解説s
4位
(521票)
若松通商やパソコンハウス東映、三月兎1号店、パーツ系の老舗ショップが閉店
(電子・PCパーツ系ショップは今年も縮小傾向)
5位
(479票)
VR元年、大手ショップは専門フロアを常設、アダルトVRイベントは来場者殺到で一時中止
(HTC ViveやOculus Riftの一般販売開始、イベントも多数開催)
6位
(427票)
DDR4メモリ本格普及、16GB×2枚セットも1.2万円前後まで値下がり
(DDR3と価格は逆転、DDR4メモリが主流に)
7位
(360票)
NVMe対応の超高速SSDが普及期に、M.2 SSDは最速3.2GB/s、PCIeは5GB/s超えモデルが発売
(SAMSUNGやPlextorの超高速M.2 SSDが人気に、Intelからはサーバー向けのPCIeモデル)
8位
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ポケモンGoブームでジャイロ付きスマホが人気に、モバイルバッテリーもバカ売れ
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22位
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(38票)
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(ゲーミングデバイスにとどまらず、様々なパーツがRGB LED搭載に)
その他(60票)